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✿*゚¨゚✿
「朝っぱらからこの暑さは一体なんなの?」
寝子ヶ浜海岸からランニングでの帰路途中、
落合 まゆら
のまだ化粧っ気の無い唇からやたら滑舌よくそんな台詞が漏れた。
夏休みに入ってから連日の猛暑ではあるが、早朝はやはり幾何かの涼しさは体感出来ていたここ数日。
しかして今朝は、起床した時からもう肌を汗がつたっており、いつも通り海岸までの走り込みからそこでの各種トレーニングを終えた頃には、用意していたペットボトル2本の水分をあっという間に消費していた。
日頃通う寝子島アニメーション学院も現在夏休みではあるが、まゆらは決してこの日課を欠かさない。
普段であれば、来た時と同じようにランニングにて旧市街のアパートまで帰宅し、朝風呂に入って汗をさっぱりとさせ、星ヶ丘にあるバイト先へ行く支度をする、という流れである。
が。
ここ数日の早朝平均気温を数度も上回れたら、多少暑さに慣れた身体とてゲンナリするもので。
アパートに帰っても、安物のエアコンからほんのり出る生ぬる~い送風を思い起こせば、軽快だった足が次第に鉛のように重くなっていった。
―― 暑くてたまらない。
とうとう足を止め、たまたま目についた木陰へなだれ込むように座り込んだ。
一息ついては首にかけていたタオルで、焼け石に水程度でも噴き出る汗を拭く。
すると、舞い込んできた風が湿った肌に吹き抜け、その心地よさに思わず吐息が漏れた。
「ああ……」
汗にしっとりとまとわりつくツインテールの毛先。
Tシャツは黒地であるが、すっかり湿って体のラインを強調させるよう張り付いて。
まだ早い時間ゆえ人通りは少ないとはいえ、ご出勤なサラリーマンもまばらに通りがかれば、チラリ。
視線が木陰の中へ集中したり。
―― ……少し色っぽかったかな?
そんな隠れるような視線に気付けば、まゆらの頬がちょっぴり赤くなった。
特にここ最近、周囲からの視線には敏感だったゆえ。
ようやく某理由による某その視線たちも落ち着いてきた頃だが、なにせやらかした事がコトだけに、今でも思い返してしまうと顔から火が出そうになるのだ。
いけないいけないっ早く記憶から抹消しなきゃっ。
頭を振って気分を切り替えようと上を見上げた。
陽射しを背負った鮮やかなグリーン。視線を枝から幹へと移すと、白くすべすべとした見た目。
「こんなところに百日紅の木かー、今まで気づかなかったけど。
まだ花は咲いてないのね」
まじっと葉っぱと葉っぱの間を探すも、彩りある花びらは見つからない。
沢山の葉の中に埋もれてる、わけじゃないのかしら。
そんなふうに思案していた中、ふと、まゆらの胸に寝子島へ来る以前の自分がよぎった。
人と人の中に埋もれるどころか、鬱になって引き籠っていた頃の自分の姿が。
「あれは……もう本当に黒歴史、ね……」
ポツリと言葉を落とす。
黒歴史といえばつい最近体験したことが最たるものだけれど、それとは全く違う、言い方を変えるとしたら “闇歴史” “病み歴史” だろうか。
事実、心が病んでいたのだと思う。
何か奇矯な振る舞いをしたわけでは無い。
ただどうしても、根拠もなく自分がダメな奴という思い込みが強固であった。
それが負の連鎖となったのか、実際何をやってもダメだった。
そんな自身が恥ずかしくて、情けなくて、人と関わるのが辛くて。
呼吸さえも苦痛になっては、家の中だけが自分の小さな世界となっていた。
心の海底に沈めていたものが、少しずつ顔を覗かせ、時折ぽつぽつと弾くように口から紡がれ。
そうして、はた、とまゆらは本来の意識を浮上させた。
夢から覚めたように暫し茫然と景色を瞳に映す。
―― もう、暗い気持ちになる必要なんかないじゃない。
己を叱咤するが如く頭を振った。
母からの強い薦めでやってきた寝子島で、自分は変われたのだ。
今や一人暮らしをし、夢に向かって邁進する程に。
「今日も暑い一日になりそう」
立ち上がれば、ぐぅっと伸びをした。
休んだ分、少し固まった筋肉をまたグッグッと引き伸ばしてから、まゆらは木陰を飛び出し再び駆け出す。
さぁ、帰ったらバイトに向かわなきゃ。
自活や声優になるための資金もそうだけれど、今何より欲しい物、それは
『冷たい風がちゃんと出るエアコン』
なのだ!
それを購入するため、この夏休みはいつも以上にバイトも頑張るつもりなのだ!
まゆらの、大樹の幹の色した瞳はもう真っ直ぐ前しか見ていなかった。
そんな彼女が涼んでいた木陰。それを作っていた百日紅の葉っぱたち。
いつの間にかその葉の隙間に、フリフリ揺れる花が咲き誇っていたり。
それは周囲の葉よりもずっと鮮やかな黄緑。
茶色い毛皮を一枚一枚剥いで、日光に向かってぐんぐんと伸びる若竹の色。
葉たちに混じりそうで混ざらない、そんな温もりある黄緑の花びらが、咲くことが出来て嬉しそうにゆらゆら揺れているのだった。
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年02月05日
参加申し込みの期限
2019年02月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年02月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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