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御剣 刀
は
中山 喬
と向かい合って座っている。
これまで口をきいたことがないわけではなかったが、特に友人として交流があるわけでもない二人。しかも刀と違って喬はあからさまに人づきあいを拒み、自分から話しかけもせず、心を開かない男である。
その点は刀も心得ていて、半ば強引に彼をここまで引っ張ってきた。
最初のうち、悪態をついていたが、今はむっつりと黙り込んでいる。もともと目つきが悪いのか、それとも睨んでいるのかもよくわからないが、機嫌を損ねているのは間違いないだろう。
「いらっしゃいませ。ご注文は何になさいますか?」
楓香が注文を取りにやってきた。
にこにこと愛想のいい笑顔を向けてくる楓香に、刀は「俺はサンマ定食」と答えた。そして、おまえは? との意味を込めて喬を見る。
メモの手を止めて楓香も見る。
喬は仏頂面のまま、このまま無視し続けるつもりかに見えたが。
「……同じやつを」
さすがに楓香をそれで困らせるのは間違いだと思ってか、ふーっと息を吐き出して言った。
「はい! 注文承りました! ごゆっくりお過ごしください!」
にこにこ笑顔で立ち去る楓香。
注文をしたということは、少なくともそれを食べるだけの時間はここにいると腹を決めたということだ。
少し期待して喬に視線を戻した刀だったが、より一層不信感を増した視線とぶつかることになった。
刀はそっと心中でため息をつき。
単刀直入に切り出すことにした。
「紗那さんから母親との話を聞いた」
その瞬間、喬の態度は劇的に変わった。
目に見える部分では少しだ。驚きに腕組みを解き、仏頂面が消えたくらい。
だが彼を包む空気が痛いほど張り詰めているのがわかる。それがじわじわと二人の間の空気を侵食し、迫ってくるのが感じ取れた。
いつの間にそんなことになっていたのか。驚愕、うろたえ。それは真実か、猜疑し。話した紗那への怒りといらだちにかられ。知られたことを恐怖し。すぐに、こいつはどこまで知っているのか、と探るような視線を向ける。
喬が自分に意識を向けるようになるまで、刀は水を飲んで待った。
「……なぜだ」
喬の第一声はそれだった。
『なぜあいつがおまえに話した?』
それなら、まだ望みはある。
「精神的ストレスから、かな。紗那さんも吐き出したかったんだろう、一切関係ない第三者に」
あれからいろいろ考えて、そんなところだろう、と刀は結論していた。
「何を知っている」
ひそめられた声。無意識に前傾した姿勢も、他の者に知られることを極端に避けている証拠だ。
「詳しくは何も」
隠しても仕方ない。ここは率直に
知っていること
を洗いざらい出すことにする。
おそらくそれが喬に安心と、一定の信用を与えことになるはずだ。
心情的な整理が何もつかないまま一人放置されてしまった紗那は、もがき、苦しみながらも父親を支えようとしている。
だがそれは、はたから見てるとしんどい。
とてもしんどい。
(俺はそれを知って無視できるほどドライでもなかったらしい)
その感覚は、不思議な感情を刀の中に生んだ。
「おまえが紗那さんとか家族に対して無関心ならいいんだ、それをどうにかしろなんて言わない。だけど、そうじゃないだろ?
さっき、おまえは紗那さんに関心を示した。関心はあるけどどう接していいか分からないって話なら手を貸したい」
「……それは――」
「家族の問題だとおまえが考えるのもわかる。俺だって、他人が踏み込むべきじゃないと考えなかったわけじゃない。でも、動かないおまえを見てるのは正直言って、歯がゆい。
おまえに会うため、彼女は島まで来た。父親の代わりの様子見かもしれないが、それでもアプローチしてることには違いない。だがおまえはどうだ? 何かしたか?
もっと言えば、おまえはここへ来て、何かしたか?」
その言葉は喬の痛いところをついたようだった。
何か言おうと開いたであろう口からは何も言葉は生まれず、顔をそらす。
「昨日と変わらない今日、今日と変わらない明日なんてあり得ない。日々は変化する。その変化の中、昨日会った人と今日も会えるなんて保証は誰もしてくれない。
決まり文句と思うか? だけど一度死にかけたおまえは、その意味が理解できてるはずじゃないか?」
そこで刀は一呼吸置き。
「よければ母親との関係を教えてほしい」
「……っ……」
『そうだわ。ねえ、一緒に死にましょう。あなたを殺して、わたしも死ぬの。
そうしたら今度こそ、わたしたち、一緒に生まれ変われるわ……たかし兄さん……』
割れた鏡からあの女の声が聞こえる。勝ち誇った、ひとりよがりの歪んだ愛情。
気分が悪い。吐きそうだ。
震えが止まらない。
「…………帰、る……」
力の入らない足で、どうにか立ち上がったところまでは覚えていた。
ぐるりと頭のなかがひっくり返って。気づいたとき、仰向けになって、店の天井を見上げていた。
「おい! 大丈夫か!? 中山!」
頭の上のほうから覗き込んだ刀のあせった声が、しびれた鼓膜を通して聞こえる。
「大丈夫だ……俺は、どうなった……」
「おまえは帰ると言って立ち上がったときによろめいたんだ。テーブルに手をつこうとしたが目測を誤って、それで倒れて頭を打った」
「そうか」
「お客さま! 大丈夫ですか!? 今、救急車を――」
駆けつけたあやめは焦りつつも状況を観察していた。
食器が割れたりはしておらず出血はないが、打ち所が悪ければ大変なことになるかもしれない。
「あ、いや。呼ばなくていい。こいつが言ったとおり、俺が自分ですべって転んだだけだから」
喬は助かったと思っていた。
おかげで少しすっきりした。
「でも……」
と心配を払拭できずにいるあやめを見て、喬はぶつけたところを冷やすための氷を頼む。
「は、はい! すぐにお持ちしますねっ!」
急いでキッチンへ飛んで戻るあやめの姿に、ふうと息を吐いて、あらためて立ち上がるとき。手を貸そうと差し出した刀の浮かない表情に気づいた。
「どうした」
「……俺のせいだ」
紗那に傷がある以上に、喬にも大きな傷ができているのは予想していた。しかしここまでだったとは。
「立ち止まって悩める時間があるっていうのは幸せなんだろうと思ったんだ。ただ、その幸せっていうのはくせ者で、浸ってると時間が経つほどに動けなくなる。だからもし、おまえがそういう状態だったら動かしてみようって考えたんだ。
いらんお節介だったと思ってる」
「――いや。絶対的におまえたちが正しい。俺はおかしいし、動かなくちゃいけないのは、俺のほうなんだ」
そう呟く喬の俯いた横顔は、刀には、途方に暮れているように見えた。
「そうだな」
刀は思案顔で喬を引っ張って立たせる。
「だが今はとりあえず、サンマ定食だ。ここのはおいしいぞ」
唐突な話の転換に驚き顔で見返す喬に、刀はにやりと笑う。
「それで、食べながら考えてみよう。とりあえず、紗那さんとの関係を見直すとこから始める、なんていうのはどうだ?」
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担当ゲームマスター
天村花海
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年01月31日
参加申し込みの期限
2019年02月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年02月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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