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- 00月00日生 00歳
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らっかみ！新春☆初夢宝船フェア！ ～鷹編～
コポッ……トプンッ、と碧の中に住まう植物たちが酸素を作り、地上へ送り出す音色を心地よさそうに耳にし微笑んでから。
「皆集まったか？ よし、そろそろいくぞ！」
今日という日を目指して、有志たちと共に練習してきた思い出を振り返っては、市橋 誉が鍵盤を描き出すと、周囲の、有志という名の魚たちが各々の定位置につくべく尾ひれを振った。
少し緊張していそうな小さな熱帯魚たちへは、こっそり『楽しもう楽しもう♪』なんてコポポッと空気の言の葉飛ばしたり。
本日は海の中の演奏会。
それが当たり前のように、水の中でも呼吸をし海の生き物たちと和やかに会話する誉の周りには、魚たちの他にもカメやイルカ、貝にタツノオトシゴなどなど観客席な大きな岩の上にてソワソワ待機している。
そこからちょっと離れた特別席にはサメの姿も（今日はあくまで観客だけれど、皆を怖がらせないようこっそり居るらしい）。
椅子代わりの岩の隙間には、身を隠すようにタコもいたりする。
がんばれー、とばかりに一瞬にょろんと足が振られるのを見つけた誉、
『ごめんごめんごめんキミには何の罪もないんだこの間来た時思い切り怖がった俺に気を遣ってくれてありがとうホントごめんんんん！！』と、心中で謝罪と感謝の念を送っていたとか。
気を取り直して。
誉が両手を掲げると水中からざわめきは消える。
一拍置いた後、ポロロローン♪ というピアノの旋律が奏でられれば、さあ、演奏会の始まりである。
地上の太陽が淡く照らすスポットライトの中、軽快なリズムが弾かれるとその音色は水中で音符記号となって、今か今かとウズウズし出していた魚たちの前にぷわぷわ上がっていく。
待ってました！ とばかりに、誉のリズムに合わせてまずは熱帯魚たちが音符の泡を割った。
ポーンッ♪ ポローンッ♪
可愛らしい高い音が弾けた。
続いて大きめの魚たちが、音符を口で叩く。
ボーンッ♪ ボローンッ♪
低めの音がリズムに安定感を加えた。
その調子！ と誉は次第に音を増やしていく。
指が踊るようにキーを弾くたび、ぽこんぽこんと生まれる音符たちを、魚たちが次々に口で、時にヒレで、楽し気な音を重ねていった。
―― ああ……ソロも好きだけれど、こういう一体感もやっぱり気持ちいいな……。
主旋律に絡むように、アドリブで時折魚たちが音符を鳴らすのへ、遊び返して創られる今この時しか出来ない演奏。
聞いている海のお客さん達も、心から楽しそうに口をぱくぱく動かして曲に合わせたり、岩場を叩いて楽器のように混ざったりしてくれている。
世界はこんなにも優しい音で満ちている。
際限なく溢れる幸せな気持ちは、奏でる音符に彩りを添える。
白や黄色だった音符の色に、赤やピンクが加わればそれを鳴らす魚たちも一層嬉しそうに、音符を追いかけタイミングよく音色を弾いた。
一匹の、水と調和するようなエメラルドグリーンの鱗光らせる、誉と特に仲良しな熱帯魚がつい～と顔の横にやってきた。
ん？ もっと弾いてみたいのか？ と視線で問いかけてみる誉の耳に、水を通して聞こえてくる言葉が。
途端、誉の口が『えっ』という形に開かれたと同時に、思わず叩いた音階からは今までで一番鮮やかな桃色の音符が飛び出る。
それが答えにでもなったのか、熱帯魚くんは笑うようにぴちぴちとヒレを動かし、音符演奏に戻って行った。
―― ははは……まいったな、そんなに顔に出ていたかな俺……。
いや。音色は嘘をつかない。この旋律と見える音符たちで、モロバレだったのかもしれない。
今の誉が、喜びと淡い幸せに包まれていることが。
だって、笑ってくれたんだ。
事情を知りつつも尚、想いを育み続けることをやめない自分相手に。
それだけできっと、とても勇気がいっただろうに。
強くて、もろくて、不器用で、だから放っておけなくて。
彼女に感じる印象全てを凝縮したような、そんな笑顔をまだ傍で見ていてもいいのだと、おさめた写真の笑顔がそう許してくれているみたいだった。
なら、俺に出来ることをやっていこう。
人が聞いたらば、なんて些細な幸せだと思われるかもしれない。けれど、誉にとっては何よりのエネルギーに代わるから。
温かな想いを込めた演奏は、音符となって魚たちへ、弾けず浮かんだ泡はそのまま空に溶けて。
この音楽が、海を、空を巡って世界中に、そしてキミにも届くといい。
こんな気持ちで奏でさせてもらえることへの、幸せのお裾分け。
誉は謳う。水の中を踊る鍵盤に感謝を込めて。
最後は観客たちも一斉に混ざってきては、誉が謳う音符に身を寄せて幸せの音を楽しむのだった。
「皆集まったか？ よし、そろそろいくぞ！」
今日という日を目指して、有志たちと共に練習してきた思い出を振り返っては、市橋 誉が鍵盤を描き出すと、周囲の、有志という名の魚たちが各々の定位置につくべく尾ひれを振った。
少し緊張していそうな小さな熱帯魚たちへは、こっそり『楽しもう楽しもう♪』なんてコポポッと空気の言の葉飛ばしたり。
本日は海の中の演奏会。
それが当たり前のように、水の中でも呼吸をし海の生き物たちと和やかに会話する誉の周りには、魚たちの他にもカメやイルカ、貝にタツノオトシゴなどなど観客席な大きな岩の上にてソワソワ待機している。
そこからちょっと離れた特別席にはサメの姿も（今日はあくまで観客だけれど、皆を怖がらせないようこっそり居るらしい）。
椅子代わりの岩の隙間には、身を隠すようにタコもいたりする。
がんばれー、とばかりに一瞬にょろんと足が振られるのを見つけた誉、
『ごめんごめんごめんキミには何の罪もないんだこの間来た時思い切り怖がった俺に気を遣ってくれてありがとうホントごめんんんん！！』と、心中で謝罪と感謝の念を送っていたとか。
気を取り直して。
誉が両手を掲げると水中からざわめきは消える。
一拍置いた後、ポロロローン♪ というピアノの旋律が奏でられれば、さあ、演奏会の始まりである。
地上の太陽が淡く照らすスポットライトの中、軽快なリズムが弾かれるとその音色は水中で音符記号となって、今か今かとウズウズし出していた魚たちの前にぷわぷわ上がっていく。
待ってました！ とばかりに、誉のリズムに合わせてまずは熱帯魚たちが音符の泡を割った。
ポーンッ♪ ポローンッ♪
可愛らしい高い音が弾けた。
続いて大きめの魚たちが、音符を口で叩く。
ボーンッ♪ ボローンッ♪
低めの音がリズムに安定感を加えた。
その調子！ と誉は次第に音を増やしていく。
指が踊るようにキーを弾くたび、ぽこんぽこんと生まれる音符たちを、魚たちが次々に口で、時にヒレで、楽し気な音を重ねていった。
―― ああ……ソロも好きだけれど、こういう一体感もやっぱり気持ちいいな……。
主旋律に絡むように、アドリブで時折魚たちが音符を鳴らすのへ、遊び返して創られる今この時しか出来ない演奏。
聞いている海のお客さん達も、心から楽しそうに口をぱくぱく動かして曲に合わせたり、岩場を叩いて楽器のように混ざったりしてくれている。
世界はこんなにも優しい音で満ちている。
際限なく溢れる幸せな気持ちは、奏でる音符に彩りを添える。
白や黄色だった音符の色に、赤やピンクが加わればそれを鳴らす魚たちも一層嬉しそうに、音符を追いかけタイミングよく音色を弾いた。
一匹の、水と調和するようなエメラルドグリーンの鱗光らせる、誉と特に仲良しな熱帯魚がつい～と顔の横にやってきた。
ん？ もっと弾いてみたいのか？ と視線で問いかけてみる誉の耳に、水を通して聞こえてくる言葉が。
途端、誉の口が『えっ』という形に開かれたと同時に、思わず叩いた音階からは今までで一番鮮やかな桃色の音符が飛び出る。
それが答えにでもなったのか、熱帯魚くんは笑うようにぴちぴちとヒレを動かし、音符演奏に戻って行った。
―― ははは……まいったな、そんなに顔に出ていたかな俺……。
いや。音色は嘘をつかない。この旋律と見える音符たちで、モロバレだったのかもしれない。
今の誉が、喜びと淡い幸せに包まれていることが。
だって、笑ってくれたんだ。
事情を知りつつも尚、想いを育み続けることをやめない自分相手に。
それだけできっと、とても勇気がいっただろうに。
強くて、もろくて、不器用で、だから放っておけなくて。
彼女に感じる印象全てを凝縮したような、そんな笑顔をまだ傍で見ていてもいいのだと、おさめた写真の笑顔がそう許してくれているみたいだった。
なら、俺に出来ることをやっていこう。
人が聞いたらば、なんて些細な幸せだと思われるかもしれない。けれど、誉にとっては何よりのエネルギーに代わるから。
温かな想いを込めた演奏は、音符となって魚たちへ、弾けず浮かんだ泡はそのまま空に溶けて。
この音楽が、海を、空を巡って世界中に、そしてキミにも届くといい。
こんな気持ちで奏でさせてもらえることへの、幸せのお裾分け。
誉は謳う。水の中を踊る鍵盤に感謝を込めて。
最後は観客たちも一斉に混ざってきては、誉が謳う音符に身を寄せて幸せの音を楽しむのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2019年01月02日
- 参加申し込みの期限
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- 2019年01月09日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2019年01月09日 11時00分
