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5月の★ハッピーバースデー
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鮫ノ口 礼二郎
は、自室で暇を持て余していた。
部活動で汗を流したいと思ってはいたが、まだ見学だけで、どこに入部するかは決めかねている。
礼二郎は携帯をチェックしていて、博美からのメッセージに目を留めた。
(確か、隣のクラスのボーイッシュな子だ)
あまり女子と接点のない人生を送ってきた礼二郎。相手が女性と気づき、足踏みしてしまうが。
彼女の気持ちを考えると、生真面目な礼二郎は、気になって頭から離れない。
「……行ってみるか」
重い腰を上げる。
台所でボウルを抱えて、何事かやっている天野と、軽く挨拶を交わす。
「出かけるの?」
「ああ、ちょっと誕生祝いに……」
ポリポリと後ろ頭を掻くと、礼二郎はスニーカーを履く。
「そう、楽しんできてね」
「行って来る」
礼二郎を見送った天野だが。
オーブンを余熱し始めた途端、悲劇が起こる。
「うわ――っ!? PC、俺のデータァアアァーッ!!!」
「いっひゃあああぁっ!! 原稿が――!!!」
周囲で巻き起こる、絶叫とブーイングの嵐。
60年前のクオリティを誇る、建造物。
猫鳴館の低いアンペアは、予告なしのオーブン使用に耐え切れなかった。
「ぼ、僕のセイジャナイ……」
天野の頬を、伝う冷や汗。
追い討ちをかけるように鳴った携帯に、一寸飛び上がるが、それは救いの手だった。
『ははっ。そろそろブレイカー騒ぎが、起こる頃じゃないかと思ってね。
私もこれから試作品を作る所だ、
寮母さん
に女子寮の調理場の使用許可を取ったんだが。来るだろう?』
「……行かせて頂きます……」
神妙に頷くと、天野は支度を終え、そそくさと言嗣の待つ桜花寮へと足を向けた。
シーサイドアウトレット。
気持ちのいい海風に髪を遊ばせながら、博美はショッピングモールのショーケースを覗き込む。
いくら鍛えても、変わらず線の細い少年を錯覚させる自分の姿が、これ程頼りなく見えた日はない。
また、ねこったーの流れを追う。
書き込みに返信がないか確認して、「あ」と小さな声を漏らした。
『今、どこにいる?』
どこ? 店の看板の文字を、確認するため顔を上げれば。
「……あ、見つけた」
ショーケースに映り込んだ自分の後ろに、ボサボサの頭を掻きながら、なんとも仏頂面の少年の影。
振り仰げば、相手が言う。
誕生日おめでとう、と。
「嘘……!」
古武術家元の娘である博美にとって、同じ体育科の男子の授業は、ライバルとして気になるものだ。
ちらちらと遠目に見ていた中に、礼二郎の姿を何度か認めた事がある。
「ねこったー見た……迷惑だったか? やっぱ、男じゃ。しかも、手ぶらだし」
「そんな事ないぜ! 来てくれて、めっちゃ嬉しい!」
満面の笑顔で迎えた博美に、礼二郎もぎこちなく笑顔を返す。
「あ、自己紹介。俺は
奈良橋 博美
! 君は?」
「俺は
鮫ノ口 礼二郎
だ、よろしく」
「礼二郎君だな、こちらこそよろしく! なあ、でかいパフェでも食べに行こうぜ!
普段は太ると格闘の邪魔になるから、避けてたけど。たまになら、いいと思うんだ。
なにせ誕生日だし、細かい事は気にしないぜ」
「どこへでも、奈良橋の好きな所へ行こう」
「あは、サンキュー!」
二人、並んでショッピングモールを歩く。
会話は、いつの間にか体育の授業や、互いの担任の話に。
目当ての喫茶店は、二人とも滅多にこんな所には来ないから、ぐるりと歩き回って体が温まったあたりで、最初に目についた店へ。
広く明るい店内は、休日だけあって結構な人で賑わっている。
「うわー、カップルや親子連れで一杯だな。一人じゃなくて良かったぜ」
見回して肩をすくめる博美の元へ、フルーツやチョコレート、アイスクリームをたっぷりと盛ったパフェのグラスが運ばれてくる。数名でシェアして食べる想定のものらしく、スプーンが2本準備されていた。
「それを一人で食べるのは、確かに周囲の目が気になるな」
苦笑する礼二郎の元へは、一番安かったので選んだ、アイスティ。
「だろ? ホント感謝。礼二郎君も、良かったらそっちから手を出せよ。
俺、男とか女とか、気にしないからさ!」
大きさに堪えきれず、笑う博美が差し出したスプーンを受け取って。礼二郎も遠慮がちにパフェを口にする。
「冷たくて美味いな」
「だろ? 遠慮せず、もっとガッといきなよ」
パフェを口に運びながら、博美は真顔に戻り、思いの丈を口にする。
「俺さ。毎年、誕生日が祝日な事もあって、学校では祝ってもらったことないんだ。
ほらさ、黒板に今日の誕生日の人って書かれて、それを見てお祝いの言葉かけるってあるじゃん?
俺はそれが、毎年あり得なかったから、平日が誕生日の人を羨ましく思ってた。それがあったんだろうな。
自分の誕生日を、一人で祝うようになったのは」
気取る事無く、甘くみずみずしい桃を一息に頬張る。
博美はどこか遠くを見つめて、そして何とも言えぬ顔をする礼二郎に気づいて、視線を戻した。
「あ。いや、家族には普通に祝ってもらっていたし、誕生プレゼントに、兜貰ったこともあるよ?
でも、友達にも祝って欲しいって、子供心に思っていたんだよな。
だから今日、礼二郎君におめでとうって言ってもらえて、嬉しかったぜ」
無邪気に言い切ると。
博美は少年とも少女ともつかない輪郭を、ふっくらと歪めてはにかんだ。
ショッピングモールを軽く流し、帰りはぽつりぽつりと話しながら、最後にはウォーキングの速度になって、猫鳴館まで帰り着くと、博美は改めて礼二郎に感謝の言葉を伝え、思い出して尋ねた。
「そう言えば、礼二郎君はいつが誕生日なんだ?」
「俺は、9日だ」
すぐじゃん、と博美は目を見開く。
「当日、何か予定あるのか?」
問われ、礼二郎は思案する。
「そうだな……俺もショッピングモールで、服でも買うかな」
「そっか、了解! じゃあ今日はありがとうな、楽しかった!!」
とびきりの笑顔で博美が言い、二人は別れて、それぞれの部屋へ戻る。
「あれ?」
その部屋の入り口に、素朴で温かみのあるデザインの、茶のペーパーバッグがそっと置いてあった。
中を確認すれば、手作りと思わしき抹茶のパウンドケーキ。
一切れ一切れが、丁寧にフィルムで包装されて。
それだけでも十分なのに、自信が無かったのか、既製品のクッキーまで一緒に入っていた。
添えられていたのは、メッセージカード。
『生まれてくれて ありがとう』
一字一字、丁寧な文字で、それだけが書かれていた。
差出人の名前はない。
「……お礼くらい、ちゃんと言わせてくれよな」
目を伏せ、博美はカードを指でなぞった。
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
オールジャンル
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月12日
参加申し込みの期限
2013年07月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月19日 11時00分
参加キャラクター一覧
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