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月夜に届く笑い声
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長い黒髪をなびかせて
晴海 飛鳥
は進路を南に取った。途中、陽気な歌を口ずさむ。
水色のチュニックにデニムのホットパンツは真昼の装いに見えた。今は深夜に近い時間帯である。
「気配を感じてきてみれば、結構いるね」
寝子ヶ浜海岸を一望できる場所に立った。身体の透けた子供達がいた。
飛鳥の堂々とした態度が目立ったのか。子供達が駆け寄ってきた。
「お姉ちゃん、遊んで」
多少の言葉の違いはあるものの、大半の子供が遊びを求めた。飛鳥は不敵な笑みを浮かべた。
「この僕が全力で遊んであげるよ!」
歓声にも似た声が沸き上がる。飛鳥は、まあまあ、と手で制した。
「何をして遊ぶかなんだけど、かけっこをするくらいなら、鬼ごっこだよね」
「やる、やる」
「ボクも賛成」
全員が鬼ごっこを受け入れた。即座に鬼を決めるじゃんけんの話になったが、そこで飛鳥が提案した。
「全員が鬼になって僕を捕まえるっていうのはどうだい?」
「おもしろそう!」
一際、喜ぶ声が大きくなった。子供達の顔は期待感で溢れていた。
「近所で鍛えられた足を見せてあげる。それじゃあ、始めるよ!」
飛鳥は走り出した。砂浜を横断して公園に突入。目にした子供に参加を求めて人数は膨れ上がる。
「もっと本気にならないと、僕は捕まえられないよ!」
島全部が逃げ場所と言わんばかりの逃げ足を見せつけた。
「酔い覚ましに当たる夜風は、最高の贅沢だぜ」
黒のダブルのスーツを着た
神無月 文貴
は夜の通りを流すように歩いていた。
「暑苦しいな」
文貴はネクタイを緩めて一気に取り外し、目に留まったゴミ箱に投げ捨てた。
半ば目を閉じた状態で深呼吸をした。文貴の表情が和らぐ。
「おじちゃん、遊ぼうよ」
「遊んでよ、おじちゃん」
「ねえ、おじちゃん」
三連発の声に文貴はかっと目を見開いた。
「俺はおじちゃんじゃねえ! まだ三十代だ」
「やっぱ、おじちゃんじゃん」
口を尖らせた男の子が代表で言った。他の二人も、そうだよな、と続いた。三人は半袖に半ズボンの格好で、身体が透けている点まで同じであった。
「……ガキども、寒そうな格好してやがるな。俺が熱い遊びを教えてやるぜ。仁義なき極道ごっこの始まりだ! 鉄砲玉と舎弟が二人、それと組長だな」
「じゃあ、僕が組長」
「なんでだよ、組長は俺だぞ」
「ぼくだって組長がいい」
「どう考えても組長は」
文貴は途中で言葉を切った。三人の子供と組長の座を取り合うのは、かなり恥ずかしい。落ち着きのない態度に如実に表れていた。
「ぐはっ! て、てめえは寝子組の……こ、この俺がこんな所で、ぐふっ!」
左胸を右手で押さえた文貴は凄惨な笑みを浮かべて、その場に横転した。天を睨み付けたまま、身じろぎもしない。
三人は声を出せなかった。怯えた表情で固まっていた。
「どうだ、これが迫真の演技だ」
ずれた眼鏡を正して文貴は立ち上がった。
「びっくりしたよ。ホントに死んじゃったかと思った」
「マジで死んでたよな」
「ぼくは泣きそうになったよぉ」
三人は各々の感想を口にした。特に二人は興奮した様子で先程の場面を語り合う。
「所詮、俺のは真似事だ。本物には勝てないぜ」
三人の子供に向かって文貴は言った。
少し歩くか、と踵を返して歩き出す。数歩で止まって振り返った。子供は一人だけになっていた。
「他のガキはどうした?」
「行っちゃった」
「そうか、良かったな」
「おとうさん、おんぶして」
「……いいぜ。しっかり掴まっていろよ」
「うん、わかった」
男の子の姿は相当に薄れていた。意識の混濁も見られる。
「軽くなったな」
文貴の声が聞こえていないのか。男の子は返事をしなかった。肩に頬を乗せて眠るような姿でいた。
その時、明るい声が耳に飛び込んできた。
「次はねー、馴染みのヤクザさんの家から鯉を盗んで噂の翼猫を誘い出そうとした時の話をって、その当人がきたよ」
「飛鳥、深夜徘徊で親父さんに心配かけんな」
「おじさんはどうなのよ。下旬は子供と過ごしてるんじゃなかったっけ? こんなところでうろついてたら寂しがっちゃうよー」
「その話はやめだ。飛鳥も散歩に付き合え」
「困ったおじさんだね。じゃあ、みんなで行こうか」
二人は合流して夜の街を歩いた。賑やかな会話の中、子供達は満足した顔で消えていく。
文貴の背中にいた男の子が、おとうさん、と一言を残して全員が天に還っていった。
残った二人は肩を並べて歩いた。
「今日は随分としおらしいな。俺の背中が恋しくなったか」
「ばぁばのことを思い出してただけだよ。一回だけ、ばぁばの仕事を見たことがあるんだ。相手は子供の霊で今回と少し似てるんだよね。ばぁばも今の僕と同じ気持ちだったのかな?」
「飛鳥、乗れよ」
文貴は飛鳥に背中を向けて中腰の姿勢を取った。
「え、こんなところで。恥ずかしい、なんてこと言わないよ!」
飛鳥は文貴の背中に飛び乗った。両膝が折れそうになる寸前で踏み止まり、押し上げる動作を繰り返した。
「飛鳥、重くなったな」
「レディに重いって失礼じゃないかい?」
「これが生きてる重みだな」
文貴の言葉に飛鳥は夜空を一瞥した。
「この視線の高さはいいねぇ!」
飛鳥は身を乗り出すようにして言った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月15日
参加申し込みの期限
2013年07月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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