【星幽塔】お買い物日和｜リアクション

【星幽塔】お買い物日和

☆占い屋さんとねこよろず

「今日はお休みですー、何をしようかなー？」
　ポニーテールで青い目のリリエル・エーテライトは、マスターにお休みをもらってあてもなく町へ出かけていた。
「さーて、どこにいきましょうか……困ったときは占い屋さんで聞いてみましょう」
　リリエルは、双子が運営する占いの館へやってきた。
「こんにちはです！　今日の運勢とラッキースポットを占ってもらいにきました！」
（あ、羽がリリエルとお揃いです）
　双子の背中を見て思うリリエル。
　無表情な占い師の少女が、タロットカードを並べて占ってくれた。
「ふむふむ……運勢は良好？　嬉しいです」
「ラッキースポットはねこよろずですか、ありがとうございます！」
　喜んでいるリリエルに、髪の短いほうの双子の子がアクセサリーを見せてくれた。
「え？　今ならこの銀のロザリオを買うともっとラッキーになるんですか！？　すごいです！　ちょっと高いけど買っちゃいます！」
　あっさり買ってしまうリリエルである。
「えへへー、これで今日はラッキーデー確定です！」

「早速ねこよろずにいってみましょう♪」
　占い屋さんを出たリリエルはねこよろずに向かった。
「ねこよろずは結構お客さんが入ってますね！」
　新商品はないかとチェックしたリリエルは、早速目を輝かせた。
「わぁ！　星の珈琲ですね！　ケーキと一緒に飲むと美味しいんですよねこれ♪」
　第七階層で人気の特産品だ。
　さらにリリエルは掘り出し物を見つけた。
「あ、水星トウモロコシも入荷してるんですね！　これでポップコーンを作って星の珈琲と一緒に食べれば最高です♪」
　粒が星型で黄色と水色のグラデーションの水星トウモロコシは、ジューシーさが売りだがポップコーンにしても美味しい。
「それじゃこれとこれを買って……えへへ、やっぱり占いの結果は正解でしたね！」
　リリエルは買い物に満足してねこよろずを出た。
「早速ＢＡＲアストラルにいってお客さんにふるまってきましょう♪　今日の休暇はこれで切り上げです♪」
　せっかくの休暇だが、やはりＢＡＲアストラルが大好きなリリエルだった。

　入れ替わりに修と夏朝が帰ってきた。
「ただいま！　お土産買って来たよー！」
「おかえりなさいませ」「ありがとうございます」
「俺の土産はカニコロッケだ」
　アニとオトに土産を渡しながら、夏朝は今日のお客の入りを聞く。
「今日はどんなお客さんが来たのかな？」
「俺が売り上げをチェックするよ」
「さて、プレゼントは何を作ろう……あっ」
　夏朝は買ってきた材料を広げようとして、思い出す。
「晩御飯も作らなきゃ！」　
　品物を片付けて手を洗いながら、夏朝は思う。
（またこうやって過ごせたらいいな。次は店番してもいいかも？）　
　売り上げをチェックし始めた修はつぶやいた。
「ハチレモソーダが好調だ。夏だなぁ」
　楽しそうなお客さんの様子を頭に浮かべつつ、微笑む修だった。

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