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黒い渦に巻き込まれている。
嵐の海に投げ出された木の葉、それよりも酷いほど翻弄されている。
憔悴しきって目が覚めた。
全身を覆うのは例の、疼痛めいた感覚だった。
睡眠をとってより摩耗するというのはどういうことだろうか。
朝鳥 さゆる
は身を起こす。なにも身につけていない胸元から、白いシーツが滑り落ちた。
空疎だ。あまりにも。
訪れては去るような儚い眠りから、現実に無理矢理引き戻されたような気がする。
ここが政府高官用のマンション、片篠藍人の私室ではないかという期待を抱く。
それが失望に変化するまでそれほどの時間は必要なかった。
といっても、星ヶ丘にある実家の部屋でもなかった。
部屋はさゆるの心象風景のように荒廃してはいない。むしろその正反対で、神経質なほどに豊かで清潔だ。
ホテル、ステッラ・デッラ・コリーナの一室なのだった。
ああ、そう。
そうよね。
異世界の夢から覚めて幾日か過ぎた。さゆるの時間間隔はすでに崩壊して久しい。だから正確に何日が経過したのかは思い出せない。数日か一週間か、それとも一ヶ月か、あるいは、まだその翌日なのかもしれなかった。
さゆるは記憶をたどる。
寝子島が公王をいただき、片篠藍人は王の側近で、自分はその恋人だというお伽噺については、断片的な残滓として残っているだけだった。茫漠として、その全体像は思い出せない。
ただ、あの言葉だけは覚えている。
「藍人……あたしたちは……きっといつか……逢えるよね……」
まるで毒だ。あるいは呪いだ。
アムリタという名の夢はただ、彼女を傷つけただけだった。
なぜそれだけ記憶しているのか。
何者かが自分に、偽りの希望を与え苦しめようとしているのだろうか。決して届かぬ蜃気楼のごとき希望で、砂漠を死ぬまで走れというのか。
熱した串で、喉を切り裂かれたような錯覚。
衝動的に悲鳴を上げそうになり両手で頭を抱えて、そこでようやく、さゆるはキングサイズのベッドの片隅に、こちらに背を向け眠る姿を認めた。
一夜限りの情事の相手――。
昏い目で背中を見つめる。
白い背中だ。肩甲骨のラインがなだらかなカーブを描いている。
女性である。
戸惑いも後悔もまるでない。こういった経験がはじめてではなかったということもあるが、そもそもさゆるにとって、相手は誰でもいいのだった。求めに応じて、自傷行為を手伝ってくれる者でありさえすれば。
普段、さゆるは情事の相手を見つけるのに苦労しない。年齢不相応なほど物憂げな美貌を活かせば、森に誘蛾灯を置いたように、ほどなくして求める肉体は見つかる。
昨夜に限って手間取ったのは、普段足を向けない方面で相手を探したためだったろうか。
結局、幼い外見の女性しか見つからなかった。実際の年齢はさゆるよりずっと上で、夜の仕事をしているということらしい。最初は、もっと後悔しそうな相手のほうが良かったが――と多少不満に思わないでもなかった。
しかし願いはかなった。当初戸惑っていた彼女はやがて、サディスティックな性分を剥き出しにし、激しくさんざんにさゆるを貪ったのである。まだ彼女の口紅と、煙草の匂いが躰に残っているような気がする。
眠る相手を起こさぬよう、さゆるは静かにベッドを抜けた。
シャワーを浴び、落ち着いた上品な服を着て部屋を出る。
朝の九時過ぎ、外は曇天。小雨模様だが、眩しいよりはずっといい。
食欲はなかった。
ステッラ・デッラ・コリーナのレストランではなく、同じホテルの屋内プールをふらりと訪れると、特に迷わずさゆるは水着を購入した。
さすがにこの時間帯は閑散としている。その少ない耳目のすべてを、たちまちさゆるは虜にしていた。
「失礼。お嬢さん……」
紳士然とした男性客が声をかけようと近づいてきたが、さゆるはこれを完全に無視し。飛び込み台からプールに飛び込んだ。
水に包まれる。
このまま浮かび上がらなくてもいい、とすら思うが願いは叶わない。浮き上がるとさゆるは、気怠い四肢に力を込めた。
嫋やかなその姿は、気高くも哀しげなマーメイドのように見えた。
泳ぎ疲れたところで、さゆるはプールサイドのデッキチェアに身を横たえた。
夢なんて見たくない。
閉じた瞳から、そっと涙が零れ落ちた
どれくらいそうしていたのか。
人の気配を感じてさゆるは目を開けた。
昨夜、臥所をともにした女性が見おろしている。ワンピースの水着だ。
「いい水着ね」
彼女は言った。しかしあまり、楽しそうな表情ではなかった。むしろ冷ややかなくらいだ。
それにしても彼女は本当に二十歳を数歳も過ぎているのだろうか、高校生か中学生くらいにしか見えなかった。実年齢より上に見られがちなさゆるとはまるで正反対である。
「ご心配なく」
と女性は言った。
「高級ホテルのプールなんて入ったことなかったから来てみただけ。邪魔はしないし、先に帰るわ」
そうしてタオルをかけると、振り向くこともなく姿を消したのだった。
ここでようやく、彼女の名前すら知らないことにさゆるは思い至った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
恋愛
定員
21人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年09月16日
参加申し込みの期限
2018年09月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年09月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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