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【星幽塔】第七階層 そうだ、祭りに行こう
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ラッチョは、引き続き、夜店を物色していた。
おしゃれなターバンの下に垂らされた耳は時折ぴくぴくと動いて、ひっきりなしに声をかけてくる夜店の店主達にしっかり反応している。
「おう、そこのうさぎのぼうや! うちのハイパーなやきそばも食ってけ! 食べれば星の力が高まる可能性がないとも言いきれないぜ!」
「ハイパーなやきそばー? うーん、やっぱり何がハイパーなのかよくわかんないけどください!」
くいしんぼうなラッチョとしては、とりあえず大きなものは食いでがあるのでありがたい。
ありがたいのだが、さすがに夜店の食べ物を総なめにして広場を一周したあたりで、ふと我に返ることもある。
「あのー、からあげやのおじさん。さっきのハイパーなからあげって結局何の――」
「ん?」
と、そこでラッチョの声に振り向いたおじさんが手にしていたのは、まさに今おじさんの手で分解される寸前の大きなサソリであったわけで。
「ひゃあああっ!?」
それにラッチョは思わず目を飛び出さんほどに驚いて、地面から30cmほど飛び上がってしまった。
●
リリエルとメリィは、ちょうどラッチョが悲鳴を上げた場面に通りがかった。
「……だ、大丈夫ですか!?」
リリエルとメリィは、何事かと慌てて駆け寄った。
「ふぉ! ふぁあ! こ、こわいよ~!! きっとキョチキョキきられてボクは食べられるんだ!」
ラッチョは錯乱していて、その言葉はまったく要領を得なかった。
だが、目の前にあるさそりのから揚げの夜店を見て、ようやくリリエルは状況を理解した。
メリィと目配せ。
(とにかく落ち着いて貰いましょう)
(うん!)
視線だけで言葉を交わして、頷きあうと二人は泣いた子供をあやすように小柄なラッチョの前に屈み込む。
「だ、大丈夫ですよ! あのさそりさんはもうすっかりからあげになってますからね!」
「それに生きていたとしても、あたしがやっつけてあげるよ! 虎の子メリィは強いんだぞ、がおー!」
二人の言葉に、ラッチョはようやく落ち着きを取り戻し、
「……ふ、ふぇ、そ、そうなんだ~。怖くないのか~。あー、驚いたんだよー。ありがとう、おねーさんたち」
と、深く安堵の息を吐いて、二人にお礼を言った。
そして、
「よし、そうだとわかったら、また食べ歩くよ。もう一周まわったけど、今度は夜店制覇のセカンドステージだよ~」
「「あ……」」
言うが早いか、また次の店へ向かうラッチョの背中をリリエルはメリィとぽかんと見つめる。
それから二人はどちらからともなしに顔を見合わせ、互いに吹き出して笑い合うと、自分達もまた夜店巡りに戻った。
「あ、見てくださいメリィちゃん、サソリの唐揚げぬいぐるみです! 的当ての景品のようですから、やってみましょう!」
リリエルはメリィの手を引いて、的当ての屋台へ並ぶ。
順番が来ると、
「よーく狙って、えいっ!」
勢い良く短剣を投げつける。
「あー、外れてしまいました……」
リリエルががっくりと肩を落とすと、メリィはどんまいと慰めてくれる。
そして、今度はメリィが的当てに挑戦するようだ。
「メリィちゃん、がんばリリエルです!」
大親友の背中に、リリエルは溢れんばかりの声援を全力で送り続けた。
●
ジーナ・レインガンド
は、階層間の自由な移動が行えるようになってからというもの、金のため……もとい錬金術の素材集めのために、あちこちの階層をうろつくことが多くなっていた。
「おや、今夜はお祭りっすか? いいっすねぇ。たまには金……じゃなかった素材集めのことは忘れて、純粋に祭りを楽しんでみるのもいいっすかねぇ」
今宵の第七階層は、アラビアンな衣装をまとう多くの客人で賑わっており、ジーナもそんな人ごみにまみれてみたくなったのだ。
とはいえ、ジーナも錬金術師のはしくれ。
幻視の光を宿したピアスに夜店の明かりを照り返しながら彷徨わせる視線には知的好奇心の光に満ちている。
「そこのピアスの兄ちゃん。ほかの階層から来たのかい? ここの名物のさそりのからあげ食ってけ食ってけ!」
「さそりっすか。なんかこの階層はさそりが多いっすねぇ」
ジーナは、さそりのからあげを見せられても、さして驚かない。
錬金術師は、もっととんでもない材料を日頃の実験に使ったりするので、いちいちさそり程度で驚いてはいられないのだ。
早速、ひとカップ購入して、匂いを堪能してから口の中に放り込む。
「うーん。から揚げは香ばしくていいっすねぇ! さそりは薬の材料にもなるし、ついでに仕入れて帰るっすかねぇ~」
なんだかんだと素材のことを考えるあたり、やはりジーナは生粋の錬金術師なのであった。
●
チェス・ブルーム
は、気がつけば、貸衣装を着せられていた。
「なんだかあれよあれよと言う間に、着せられてしまいましたけど、似合ってるのかなぁ?」
その場でくるりと一回転して、チェスはアラビアンないでたちの自分の姿を確認する。
シャツにターバン、だぶだぶのズボンは、なるほど確かにアラビアンではあるが、自分では似合ってるかどうかいまいちわからない。
(でも、選んでくれた人が楽しそうだったからよかったです~)
などとほえほえした笑顔を浮かべていたチェスに、そのとき「そこのイカした兄ちゃん!」と声がかけられた。
(イカした……? 僕、イカじゃなくて、箒なんですけど……)
などと思いながら振り返ったチェスは声の主が乗っているものに目を丸くする。
「わあ……空飛ぶ絨毯です……!」
とても親近感が湧く。だって、箒も、よく飛ぶからだ。少なくともおとぎばなしの中では。
「こいつに乗れば、祭りの夜店を見てまわるのも楽々だぜ!」
「はい! 是非お願いします!」
方向音痴のチェスにとって、その申し出は願ってもないものだった。
「わあ~。空から見ると、地上とは全然違った景色が見えますね。それになんだかふわふわと不思議な感じです」
「祭りのラストには花火もあるぜ! こいつは花火の特等席にもなるから、よかったら予約しといてくんな!」
「はい!」
箒で掃くように尻尾をわっさわっさ振りながら、チェスはそうして束の間の空中旅行を楽しんだ。
●
シグマ・F・FG
は、双子の間柄にある
ラムダ・F・FG
と一緒に、たまたま第七階層にやってきていたところで祭りに出くわした。
「おお! 祭りか! がははは! 祭りはいいな! 血沸き肉踊り食いってヤツだ!」
「……何か微妙に違うっていうか、それは自分が肉を食べたいだけじゃないのかしら?」
2mを越す巨体を豪快に揺らして笑うシグマに、同じぐらい大きなラムダが冷静に突っ込みを入れる。
とはいえ、この階層の祭りの夜店は第一階層や第四階層のそれとは随分と趣が異なるようだ。
「……って、ここの屋台はさそりばっかりかよ。第四階層にはカニがたらふくあるってのによう……」
シグマにとって、ここの夜店のさそり祭りっぷりはちょっと期待はずれのよう。
「サソリねぇ……この階層は、これだけしかないのかしらね?」
と、ラムダもあまりのサソリの多さにやや食傷気味の声を浮かべる。まぁ、それしかないと言うのなら食べはするのだけど。
「とりあえずせっかくだからぐるりとまわってみましょう。財布は私が預かっておくわ。シグマにお財布を持たせると片端から買い食いしていきかねないものね」
「がはは! 違いねぇ!」
悪びれる様子もなく笑うシグマは素直にラムダに財布を渡し、彼女を先導するように意気揚々と広場を歩き始めるのだった。
●
八神 修
は、知的好奇心の高まりに、胸を躍らせていた。
「……祭り、と聞いて来てみたが、実に興味深い」
祭りの喧騒のさなか、修はあたりの様子を興味深げに観察していく。その目つきはもはや研究者のそれだ。
もちろんしっかりと衣装はアラブ風に身を包んでいるので、傍目にはアラビアンな物語に出てきそうな普通のお兄ちゃんに見えなくもない。知的探求は怠らないが、TPOは弁えるのが、彼流だ。
「おー、そこの兄ちゃん、余所者だな。だが、いい着こなしっぷりだ! 魚掬ってけよ! うっかり足元掬われて食われないように注意しろよ!」
と、そんな修に声をかけてきたのが、アブラカタフィッシュの夜店の店主だ。
「……何でも食べる魚? それは凄いな。この階層では、メジャーなんですか? 種類はどれくらい? どこに行けば獲れますか?」
遠巻きにアブラカタフィッシュを眺めつつ、修がそんな質問をすれば、店主は目を丸くし、
「ははあ。兄ちゃん、さてはよその階層で商売やってるな? 悪いが、そいつは企業秘密……なんてケチなことは言わねぇよ!」
店主は豪快に笑うと、街のすぐ外の砂漠のオアシスに湧いてるよ、と気前良く教えてくれる。
「俺達、地元の住人にしてみりゃ原価なんざタダみたいなもんだ! だからこそ、こうして汗だくになってはがっぽり稼がせてもらっているんだがな!」
がははっと笑う店主に、修も微笑む。
「原価はタダ同然か。いいですね。では、せっかくだから一回掬わせてください」
情報だけ貰ってさようなら、というのも申し訳ない。
というわけで、しばし修は魚掬いに熱中することになるのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
水月 鏡花
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年08月24日
参加申し込みの期限
2018年08月31日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年08月31日 11時00分
参加キャラクター一覧
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