【星幽塔】第六階層　雲氷を探して｜リアクション

【星幽塔】第六階層　雲氷を探して

☆お土産と帰還

「さて、みんな食べたなら持ち帰ることにしよう」
　修は魔水の光を使って、雲氷を凍らせた。
　それをタッパーに詰めて保冷箱へ。
（持ち帰りたいですね）
　時子も人の姿に戻って扇子を取り出し、扇いで魔水の力で雲氷を凍らせた。
（そういえば来る時に氷室のような穴を見つけたんでした。そこに貯蔵しておきましょう。また食べるのが楽しみですね）

　アリスも銃に触れて、魔水の光で雲氷を凍らせる。
「マスターに雲氷とドロフをお土産にしよう♪　これでメニューが増えるね！」
　刀はまだけっこうある雲氷を見てあたりを見回す。
「お土産に少し持って帰ろう、誰かに頼んだら保存してもらえるかな？」
「いいよ、凍らせてあげる」
　アリスが刀の分も凍らせてくれた。
「ありがとう」
　お礼を言いながら刀は思っていた。
（一層のフランチェスカに持っていこうか、喜んでくれるといいけど）

　色のついた煙が立ち上る。
　修が発炎筒を焚き、商人に回収の合図をしたのだ。
　商人に渡すための土産のタッパーも確保してある。
　ねこよろずに帰ったら、解析・考察したいことが山ほどある。
（雲が山にぶつかる衝撃で結晶化した、波の花と似た発生の仕組みかと思ったが……星の光か虫か空魚が出すフェロモンが結晶要因ということもある。エナガの主食は魚だから空魚のかな。期間限定なのは求愛時期でフェロモンが放たれる時期のみという可能性も。愛の甘い蜜と言うわけだ）

　雲氷を食べ終えても、残った謎も修にとって美味しいご馳走なのだ。
　　

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あとがき

担当マスター：天村花海
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございます。天村です。
リアルタイムは８月も終わりですが、まだまだ暑いところが多いと思います。夏バテしないようお体ご自愛くださいませ。
山の描写は手探りでフワフワエナガのようには飛べず、亀のような歩みの執筆でしたが、少しでも涼しさを楽しんでいただけたら幸いです。

次回シナリオが抽選となりまして、落選された方には誠に申し訳ありません。
またお会いできるのを楽しみにしております。

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