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【星幽塔】第一階層 夢のマイホームを解放せよ!
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◆地下:宝物庫/2
灯り用のマジックアイテムでもあるのか、中を見通せる程度には、宝物庫は明るかった。
もともとその辺りには何もなかったのか、それとも寝床にするために除けたのか。
物に囲まれたなかで、そこだけ何もない真ん中で、キマイラがゆっくりと起き上がる。
獅子の頭がよだれを垂らして唸り、山羊の頭が不気味に鳴く。ぐるりと向き直った尾――否、蛇の頭は真っ赤な舌を覗かせていた。
三つの頭を持つ異形の獣の威容は、アスワドをして背筋にぞくりと鳥肌を立たせるほどのもの。
けれど今の彼女には、それがむしろ心地よくすらある。
「首がいっぱいある! 刈りまくりだー!」
獅子が吼えるのと、アスワドが歓喜に叫ぶのは同時だった。
床を蹴って右へ跳べば、脇腹を風圧が撫でる感覚。獅子の爪が床を砕く音を聞きながら、アスワドはキマイラの脇へと回り込む。
鞭のように、絡め取る縄のように、ヘビの頭がアスワドの足元を狙う。
赤い残光を帯びて、サキリが現れた。
細く鋭い呼気を伴って、蛇腹剣が縦に一閃。
キマイラの尾が、バネじかけの如くに跳ねる。もたげた鎌首、その一寸先を銀閃が走り、軽い舌打ちを残してサキリの姿が再び消える。
次の刹那、山羊の頭の背後にアスワドの影。左右から、挟み切るように緋王双刃を振り抜いた。
首を刈ったにしては、堅い感触。
それもそのはず。憎らしいほど器用に、そして素早く、山羊は頭を横倒しにして双刃をかわしていた。ねじれた角の先端だけが、斬り落とされて床へ落ちる。
山羊の頭が、ぐるりと振り向く。
その瞳が黒い輝きを放つの寸前、アスワドは虹の光で借り受けた『斬空赤刃』を発動。一時、キマイラより距離を取る。
(なるほど、これは……)
早々に繰り広げられる激戦をよそに、月詠は興味深そうに宝物庫の中に視線を巡らせていた。
宝物庫という言葉から連想されるような、きらびやかさはあまりない。
壺に、絵画に、それから甲冑。その反対側には、銃と思しき機械類や、工具の類が見える。
宝物庫というよりはむしろ、美術館あたりの倉庫と、技師の工房がまざったようなそんな空間。価値ある美術品は紛うことなき宝物だし、心血注がれた技術もまた、間違いなく一種の宝物ではあるけれど。
「感心してる場合じゃないな」
毒の息の影響なのか、傷んでいるものもあるようだ。
家にある限りは、これらは家主のものだ。壊すわけにもいかない。
緋色大鍋を盾にしながら、『絵空事』を発動。できうる限り、宝物を迅速に封印、保護するのだった。
三つの頭を持つ魔物だろうが、それは確かに生き物だ。
ならば、呼吸の阻害は有効なはず。
修が、『魔水の光』を発動する。特製のまとわりつく魔法水が、水球となって三つの頭を包み込もうとする。
しかし、獣の反応は激烈だった。
床が砕けるほどの踏み込みで、爆発的な速度で疾駆。石壁を抉るほどの爪を、修目がけて振りあげる。
「くっ!」
水球の形成を中断し、転がるように身をかわす修。
一瞬の後、床を斬り裂くというよりはむしろ、破砕するとでも言うべき音が炸裂。次いで、土埃と石の欠片が背中を叩く感覚に、修は弾かれたように起き上がる。
振り向きつつ下がれば、爪が腹スレスレを掠めていった。一拍遅れて、横一文字に服が裂ければ、腹からじわりと血が滲んだ。
振り抜いた爪を、キマイラは返し刃の如くに振りかざす。
爪を振り下ろさんとする獣の脇へ、刀が踏み込んだ。
鞘に収めたままの日本刀を打ち込まんとすれば、魔獣が唸り、その巨躯が旋転。修を狙うはずだった爪が、刀へと向けられる。
『加速』の進化能力を発動。
刀のつま先が空を蹴ったかと思うと、見えない足場でもあるかのように彼の身体は天井高くへと躍り出る。
宙空で身を捻り、さらにもう一段。
曲撃ちの跳弾じみた動きで、ヘビ頭の懐へ一気に飛び込んだ。
鞘に収めた刀身に力を込め――
(ちぃっ!)
ヘビが大口を開けた。
耳障りな音とともに、視界が焼けるように鮮やかな毒の息が解き放たれる。
「御剣!」
修が魔法水の盾を形成し、毒の息を押し留める。その隙に、刀は大きく後ろへ下がる。
毒を止められたキマイラがそれを追おうとすれば、その足元へ月詠が『魔火の光』による火炎弾を放つ。
憎々しげに吠え、後ずさるキマイラ。
すかさず飛び込むアスワド。緋王双刃とキマイラの爪が打ち合い、火花が飛び散った。
刃と爪が閃き、無数の剣戟音を奏でる。そんななか、ヤギの瞳がアスワドを捉えた。放たれる黒い光に、彼女の四肢から力が抜けてる。
すかさず繰り出される、爪の一撃。
けれどアスワドの身体を貫く寸前、その姿は『斬空赤刃(虹)』によってかき消えた。
空を突いたキマイラが、勢いあまったのか体勢を崩す。それは、ほんのわずかの間のことだ。
けれど、わずかな間で充分だった。
宝物庫の柱の陰に身を潜めていたサキリが、飛び出すと同時に蛇腹剣を一閃する。
鋭い風切り音が一つ。土埃を巻き起こす太刀風に、魔風を重ねて刃と成した。
シャッ、とヘビ頭が鋭く毒を吐く。それは細く鋭く束ねた、毒の矢だ。
風の刃と激突し、毒を撒き散らして霧散する。
そしてもう一発、今度は薄く、しかし広く。ヘビは、霧のような毒息を吐こうとする。
(――今だ!)
刀が、今一度『加速』した。
床を蹴って跳躍、虚空を蹴ってさらに跳躍。彼ただ一人残して凍てついたような世界を駆け、一気にキマイラへと肉迫し――。
その膝から、不意に力が抜けた。
わずかに、ほんのわずかに。視界の端に、微かに捉える程度のギリギリで。
ヤギの瞳が、彼を見ていた。黒い光が、向けられていた。
『加速』についてこられるわけはなく、確かに死角から回り込んだはず。それでも尚というのなら、読んでいた――あるいは魔獣の本能が、刀の剣気を察知していたとでもいうのか。
あと一歩踏み込めば、ヘビに刃が届くというのに。その一歩が、力の抜けた足にはあまりに遠い。
凍てついた時が、再び戻る。
ヤギの瞳が刀を捉えているのを、アスワドは見逃さなかった。
双刃を握る手のかすかな動きに、サキリが呼応する。
無造作に思えるほどの勢いで、風の刃を放つ放つ放つ放つ放つ! けれどそれは、アスワドの動きから少しでも目を逸らすため。
ヤギの目が、黒い残光を引くようにサキリへ向かう。
まさに、その瞬間だった。
『斬空赤刃(虹)』。ヤギの後頭部めがけ、アスワドが転移する。
緋王双刃が、その名の如くに紅を帯びる。『魔火の光』を乗せた一閃に、キマイラが身を捩る。
ヤギの首を刈るはずの刃が軌道を逸れ、頭の右側だけを斬り裂いた。
血しぶきと、肉が焼け焦げる匂い。
苦痛に鳴くこともできない有様で、しかしヤギはなおも動いた。左だけになった目が、アスワドに向けて見開かれる。
溢れ出るどす黒い光に、小さな身体から力が抜けて床へと落ちた。
すかさず繰り出される爪に、サキリが蛇腹剣を振るう。
多節鞭のように姿を変えた刃が、埃を巻き上げてキマイラの視界を塞ぐ。
苛立ちのわめきにも似た咆哮をあげるキマイラ。その圧に、サキリたちは肌を痺れさせる。
怒りに任せた反撃に身構えるなか、ヒューマが一本の瓶を魔獣へと投げつけた。
苛立たしげに一閃した爪が、瓶を叩き割る。
爽やかな香りが地下に広がった。
――かと思うと、キマイラが――というよりは獅子の頭が――悲鳴をあげて、のたうちまわりだす。
周囲があっけに取られるなか、キマイラの様子にヒューマは笑みを浮かべた。
「思ったとおりだ」
複数の生物のパーツを持つ魔獣なら、それぞれのパーツとなった生物の特徴も宿していておかしくないはず。
ならば猫科の獅子の頭には、柑橘系の香りが効くはずだ。
キマイラと聞いて用意しておいた策が、このうえなく見事にキマった瞬間だった。
「ついでにこれもどうぞ」
のたうちまわるキマイラの脇へと回りこみ、月詠が『絵空事』の進化能力を発動。
宝物庫の壁に立てかけられていた、一本のハルバードを吸い寄せる。それは間に挟まれる格好になったキマイラの横っ腹に、容赦なく激突した。
斬れも刺さりもしなかったけれど、その大きさと重量は鈍器として充分以上。
そうこうしている間に、ヒューマから渡されていた回復役を、アスワドは一気に飲み干した。
すぐさま飛び起き、ヤギ頭の右へと転移。
すでに目はなく、完全な死角。だからキマイラの反応は一瞬遅れ、そしてその一瞬は、ヴォーパルバニーに対しては致命的に過ぎた。
魔火を纏った刃が、今度こそヤギの首を刈る。
どさりと落ちるヤギの頭。断面から、魔獣の血が噴水のように吹き出した。
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SF・ファンタジー
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15人
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15人
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シナリオガイド公開日
2018年07月12日
参加申し込みの期限
2018年07月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年07月19日 11時00分
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