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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【星幽塔】第十一階層 黄金の林檎を巡る物語
森の中、夏朝は桃白猫と共に……迷っていた。桃白猫はあたりをくんくん匂いながら、金の林檎を探す。雪に一人と一匹の足跡が残り、徐々に雪が深くなってきていることを感じていた。
「うーん、金の林檎って大きいらしいしわかりやすいと思ったのだけど……」
その時、がさがさと茂みが揺れ、夏朝と桃白猫は警戒する。だが、次の瞬間大きな音を立てて現れたのは……？
「ふへぇ……、木から雪が落ちてきて……」
と、雪まみれになったリリエル・エーテライトだった。これでは風邪をひいてしまう！ と、夏朝はカバンからタオルを取りだし、リリエルに乗ってしまった雪を払う。
「大丈夫？」
「は、はい……くしゅんっ！！」
夏朝が心配している間にも、リリエルは大きなくしゃみをしてしまう。その音が森に響き、どこかでどさどさっ！ と何かが落ちた。しかも複数。少し遅れて２人の頭上からぼすん、と雪が落ちてきてしまった。桃白猫は慌てて二人を引き出す。
雪を払うべく足を止めざる負えなかったリリエルと夏朝は、この時既に後続に追い抜かれてしまったのだった。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
「こういう場所も、慣れてるのよねっ！」
フォルカ・ヴィクスンが徐々に雪深くなる森の道を、軽い足取りで進む。彼女は僅かに口元を綻ばせ耳を澄ませる。
「先頭集団の方向も丸わかり！ ……ん？」
だが、彼女の耳がリリエルのくしゃみの音を拾った刹那、視界が一気に白に染まった。
「～～～～～～！？」
驚き、毛が逆立つ尻尾。全身を包む冷気。フォルカは声なき叫びを上げて雪をふるい落とした。
別の場所ではようやく森へたどり着いたルーク・ポーラスターが、同じように木に積もっていた雪の洗礼を受けて悲鳴を上げていた。
「くっ、これぐらいなんともない……！？ へーくしゅんっ！」
そして、再び雪は落ちる……。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
大柄な、クマと氷塊を足したようなモンスターが森を闊歩する。だが、彼らは風の匂いを嗅ぎ、あたりを見渡して首を傾げ、また歩き出す。
「お、おお？ いい具合に滑り止めになってるね！ 足音もそんなに立っていないからあの子に気付かれてないし、これは結果オーライ？」
白 真白は近くにモンスターがいるのを見つけつつも足音が蔦で消されているためか向こうに気付かれず進むことが出来た。この調子で行けば、自分が金の林檎をゲットできるかもしれない。
頭上から風を切る音がし、見上げれば愛らしい虎の尻尾が揺れている。木の枝を飛び移っていたメリィ・ランページが得意げな顔で進んでいた。
「ふっふー♪ まさにジャパニーズ・ニンジャって感じでしょ！」
「！ 負けないよ～っ！」
軽々と木々を飛び移るメリィ、それを地上から素早く音も少なく追う真白。静かな接戦が繰り広げられるも、それ以上の速さで進む影が２人を抜いた。
――朝比奈 灯とティオレ・ユリウェイスである。
（モンスターはまいた。本番はここからかな？）
森に入った後はより慎重に進んでいた灯。彼は氷の精霊や狼に似たモンスターの気配を感じると大木の影などに隠れてやり過ごしながら進んでいた。
彼は運よく雪の洗礼を受けず、木の根っこにも躓かず、しっかりとした足取りで金の林檎の木を目指す。
（あれが……）
「金の、林檎……」
灯がここで初めて、自分の先にいた女性に気付く。ティオレは体力を温存しながらもしっかりとした足取りで森を行き、雪の洗礼を受けた物を追い越していたのである。
一番に金の林檎の実る木にたどり着いたティオレは手にしたダガーに魔風の力を纏わせた。
（仕留める）
音もなく、素早く振られたダガーからかまいたちが発生する。目にもとまらぬ速さで枝から離れえる金の林檎。
（これをキャッチして、温存した体力を解放する！）
ティオレは他者の気配を覚え、ジャンプして林檎を受け取ろうとした。が、それよりも高く上がる影。林檎の木に登っていた灯は、ティオレの技を見て即座に近くの枝へ移り、落ちてくる林檎に飛びついたのだ。
「よっ！」
比較的低い枝だったので難なく着地する灯。そこへ素早く迫るティオレだが、灯は咄嗟に後ろへ下がる。
「悪いけど、渡してもらおうかしら？」
「嫌だ、と言ったら？」
ダガーを仕舞い、向き直るティオレの問いに、灯が問いで返す。僅かな間の後……彼女の影が迫り、灯は駆けだした！！
その様子を、すぐそばまで迫っていた真白が見ていた。
（なんか２人とも手ごわそう……。仕方ない、作戦立て直そう！）
真白は少し木々に身を隠し、灯とティオレが過ぎるのを待った。
「うーん、金の林檎って大きいらしいしわかりやすいと思ったのだけど……」
その時、がさがさと茂みが揺れ、夏朝と桃白猫は警戒する。だが、次の瞬間大きな音を立てて現れたのは……？
「ふへぇ……、木から雪が落ちてきて……」
と、雪まみれになったリリエル・エーテライトだった。これでは風邪をひいてしまう！ と、夏朝はカバンからタオルを取りだし、リリエルに乗ってしまった雪を払う。
「大丈夫？」
「は、はい……くしゅんっ！！」
夏朝が心配している間にも、リリエルは大きなくしゃみをしてしまう。その音が森に響き、どこかでどさどさっ！ と何かが落ちた。しかも複数。少し遅れて２人の頭上からぼすん、と雪が落ちてきてしまった。桃白猫は慌てて二人を引き出す。
雪を払うべく足を止めざる負えなかったリリエルと夏朝は、この時既に後続に追い抜かれてしまったのだった。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
「こういう場所も、慣れてるのよねっ！」
フォルカ・ヴィクスンが徐々に雪深くなる森の道を、軽い足取りで進む。彼女は僅かに口元を綻ばせ耳を澄ませる。
「先頭集団の方向も丸わかり！ ……ん？」
だが、彼女の耳がリリエルのくしゃみの音を拾った刹那、視界が一気に白に染まった。
「～～～～～～！？」
驚き、毛が逆立つ尻尾。全身を包む冷気。フォルカは声なき叫びを上げて雪をふるい落とした。
別の場所ではようやく森へたどり着いたルーク・ポーラスターが、同じように木に積もっていた雪の洗礼を受けて悲鳴を上げていた。
「くっ、これぐらいなんともない……！？ へーくしゅんっ！」
そして、再び雪は落ちる……。
＊ ＊ ＊ ＊ ＊
大柄な、クマと氷塊を足したようなモンスターが森を闊歩する。だが、彼らは風の匂いを嗅ぎ、あたりを見渡して首を傾げ、また歩き出す。
「お、おお？ いい具合に滑り止めになってるね！ 足音もそんなに立っていないからあの子に気付かれてないし、これは結果オーライ？」
白 真白は近くにモンスターがいるのを見つけつつも足音が蔦で消されているためか向こうに気付かれず進むことが出来た。この調子で行けば、自分が金の林檎をゲットできるかもしれない。
頭上から風を切る音がし、見上げれば愛らしい虎の尻尾が揺れている。木の枝を飛び移っていたメリィ・ランページが得意げな顔で進んでいた。
「ふっふー♪ まさにジャパニーズ・ニンジャって感じでしょ！」
「！ 負けないよ～っ！」
軽々と木々を飛び移るメリィ、それを地上から素早く音も少なく追う真白。静かな接戦が繰り広げられるも、それ以上の速さで進む影が２人を抜いた。
――朝比奈 灯とティオレ・ユリウェイスである。
（モンスターはまいた。本番はここからかな？）
森に入った後はより慎重に進んでいた灯。彼は氷の精霊や狼に似たモンスターの気配を感じると大木の影などに隠れてやり過ごしながら進んでいた。
彼は運よく雪の洗礼を受けず、木の根っこにも躓かず、しっかりとした足取りで金の林檎の木を目指す。
（あれが……）
「金の、林檎……」
灯がここで初めて、自分の先にいた女性に気付く。ティオレは体力を温存しながらもしっかりとした足取りで森を行き、雪の洗礼を受けた物を追い越していたのである。
一番に金の林檎の実る木にたどり着いたティオレは手にしたダガーに魔風の力を纏わせた。
（仕留める）
音もなく、素早く振られたダガーからかまいたちが発生する。目にもとまらぬ速さで枝から離れえる金の林檎。
（これをキャッチして、温存した体力を解放する！）
ティオレは他者の気配を覚え、ジャンプして林檎を受け取ろうとした。が、それよりも高く上がる影。林檎の木に登っていた灯は、ティオレの技を見て即座に近くの枝へ移り、落ちてくる林檎に飛びついたのだ。
「よっ！」
比較的低い枝だったので難なく着地する灯。そこへ素早く迫るティオレだが、灯は咄嗟に後ろへ下がる。
「悪いけど、渡してもらおうかしら？」
「嫌だ、と言ったら？」
ダガーを仕舞い、向き直るティオレの問いに、灯が問いで返す。僅かな間の後……彼女の影が迫り、灯は駆けだした！！
その様子を、すぐそばまで迫っていた真白が見ていた。
（なんか２人とも手ごわそう……。仕方ない、作戦立て直そう！）
真白は少し木々に身を隠し、灯とティオレが過ぎるのを待った。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2019年12月25日
- 参加申し込みの期限
-
- 2020年01月01日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2020年01月01日 11時00分
