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6月の魔法
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―――君をぐずぐずに甘やかし、どろどろに溶かすまで抱いてるつもりなのに、本当は俺が君に溶かされ、溺れちゃってるんだ。
エアコンが効いているはずなのに額に汗が滲む。
オルカ・ヴィヴァルディ
はまだ少し荒い息をしながらも、気怠くベッドから体を起こした。
今朝は
獅子目 悠月
の誕生日だ。昨夜は日付が変わるまで2人で飲み、日付が変わった途端にオルカは新しい悠月を抱いた。
オルカの酷い責めに、悠月は何度も何度も達した。最後には彼の腕の中でぐったりするぐらい。
それでも、止まらなかった。オルカは精も根も尽き果てたまま隣りに眠る悠月の頬に軽くキスをした。ごめんね、悠月。……でも、君が悪いよ。だってあんなに可愛い声で啼くんだもの。
蕩けた悠月を思い出せば、また元気を取り戻しそうになる。オルカは苦笑いしながらふるふると首を振った。
(悠月に怒られちゃうな。「いい加減にしろ、底ナシ!」って)
オルカはよく眠っている愛しい恋人の頬に優しく触れてから、2人の体に残る甘い痕跡を拭い取る。そして重ねた枕の下から綺麗に包装された小箱を取り出した。
シュルリとリボンをはずし、包装を解く。中身は上品なリングケース。オルカはその蓋を開け、艶やかに輝く指輪を取り出した。
起こさないようにそっと悠月の左手を取り、彼の細い薬指に指輪を滑り込ませる。そしてその上からリボンをきゅっと結びつけた。
大事な人は、まだ起きない。シーツに流れる豊かな彼の髪は、お伽の国の王女様のようだ。オルカは静かな寝息を立てる悠月の横にまた体を滑り込ませると、慈しむようにその髪を梳いた。悠月の髪は滑らかに彼の指を撫で、何の引っかかりもなくスルリと落ちる。その極上のシルクのような手触りと無防備な寝顔をオルカが楽しんでいると、長い睫の下から美しい榛色が現れた。
「おはよ~、悠月」
彼の額にキスをしながら笑いかける。悠月の瞳の色が自分を認め、徐々に変わっていく様をオルカはこそばゆい気持ちで眺めていた。その瞳を独り占めしたいんだ。君が寝入る時も目覚める時も。その瞳に最後までいて最初に映るのはいつでも俺でありたい。
目を開けるとしまりのない顔の男が目の前にいた。ぼんやりと悠月はその榛色の瞳にオルカを映す。
やに下がったような甘い顔。自分のすぐ脇で肘をつき、髪を指に絡ませながら何度も自分の頭を撫でるその掌の感触と大きさに、悠月は段々と昨晩の記憶を取り戻した。この男が、この掌が、誕生日を迎えた途端、悠月の体を余す事なくまさぐり、快楽の海へ自分を甘く引きずり込んだのだ。
オルカと付き合ってからびっくりするくらい夜が長く、そして短い。何もなく安らかにベッドに入っていた昔には、夜にはこんな甘く爛れた使い方があるなんて知らなかったし、自分がこんなに嵌まるなんて思っていなかった。
剝き出しに自分を求めるその瞳に我を失い、その全てを貪られ尽くす悦びがあるなんて。
今穏やかに自分を見つめる深い青い瞳に、昨晩の自分はどう映っていたのだろう。途切れ途切れの記憶の中にオルカの熱い息づかいが蘇り、悠月は思わず体温を上げ、むうと眉を寄せた。
(……第一、もう無理だと言ったのにやり過ぎだ!)
だから、記憶が飛ぶくらいゴニョゴニョ……なのは自分のせいではない!
それに昨晩はさんざん熱く自分を奪い取った掌が、今は紳士の顔して優しく自分を撫でているのも何だか気にくわない。いやまあ要は甘すぎる夜を過ごして照れているだけなのだが、悠月は唇を尖らし、
「……体が重い」
と小さく呟くと、寝返りを打ちぷいとオルカに背中を向けた。今日は誕生日だというのに、この体じゃきっと何もできないまま終わってしまう。こんなになったのはオルカのせいなんだから、少しくらい抗議する権利、あると思う。
「そんなにムスッとしないで、悠月~」
背中からオルカの腕がじゃれるように体に回る。半分困って半分楽しそうな声。むっ。その余裕がまたムカついて、悠月が口をへの字にして窮屈ながらも自分の髪を掻き上げた時だった。
(え? リボン?)
思いもよらない自分の手に驚いた。左手の薬指にリボンが巻き付いている。勿論悠月の記憶にそんな物はない。指の位置と感触に悠月の鼓動が早くなる。まさかと思いながらするりとリボンを外すと、そこには前々から誂えたかのような指輪がしっくりと収まっていた。
オルカの腕の中、慌てて振り返った。そこには瞳を細めた恋人の顔。
(これ……!)
悠月が言うより早く、オルカは滑らかに彼の手を取り、指輪にそっと口づける。そして流れるように言った。
「Sposiamoci.Molto di prendersi cura di te」
悠月は呆気にとられた。それはまるで童話の一場面のようだったのだ。……お互い衣服は着けていないが。
―――多分、これは、きっと。
そういう願望があった訳ではなかったが、全く夢見なかったとも言い切れない。悠月の心臓が早鐘を打った。
(とは言え)
悠月はオルカの腕の中、キッと彼を睨んだ。
(またお前はイタリア語で言うのか……!)
こんな多分大事な事を。これはお前1人の問題じゃない。今回ばかりは流せないと悠月が抗議の意を口にしようとした時。
「……!」
悠月の頭がくいっと引き寄せられ。その形の良い唇はオルカのそれに塞がれていた。
「ん……んっ!」
悠月は目を見開いて驚くが、オルカの舌はすぐに悠月の舌を絡め取り、愛撫する。悠月はオルカの厚い胸を引っ掻いて抗議したが、やがてその手は添えられるだけになってしまった。こんなズルい攻撃には誰も耐えられない。悠月は瞳を伏せ、恋人達はしばしお互いの甘さを堪能した。
微かな水音を残し、2人の唇が離れる。紅潮する頬、誘うように潤む榛の瞳、唇を求めるままに自分が乱してしまった赤銅色の髪。悠月の匂い立つような姿を、オルカは純粋に美しいと思った。俺が見つけた、宝石。
オルカは悠月の輪郭をゆっくりと撫で、その頬を掌で包んだ。オルカの瞳が、輝く榛色の瞳を捕らえる。強く美しい宝石。君が色々悩んで、苦しんでいたのは知ってるよ。ずっと傍で見てきたから。ずっと。
俺が君を守る事は出来るかもしれない。けれど、きっと君はそれを望まないだろう。その強く輝く瞳のままに、髪をなびかせながら君は毅然と立ち向かうんだ。だからこそ俺は、君にこの言葉を贈りたい。どれだけ年月が経っても、この胸に宿る情熱は絶対に変わらないから。
「悠月、家族になろう」
時が、一瞬止まった。本当に呼吸と心臓が止まってたかもしれない。
時が動いていると悠月が気付いたのは、自分の頬に涙が伝う感触がしてからだった。
「……ああ……」
自分の涙がオルカの掌を濡らしている事は分かっていたが、悠月は止められなかった。
家族。目の前にあったはずなのに、俺が諦めてしまったモノ。望むべくもないと思っていたあたたかなモノ。それはマッチ売りの少女の炎の中にしかないと思っていた。手を伸ばしても、そこで消えてしまう。
心の奥底に押し込めていた諦念と憧憬が溢れ出し、悠月の胸を締め付ける。嗚呼。なんてずるい奴だ。それを俺にくれるというのかお前は。この手を伸ばしたら、お前は握ってくれるのか。なんてずるくて……愛しい。
目尻に、優しい感触がした。オルカのキスが落とされる。何度も何度も。泣いてしまった気恥ずかしさと、甘い涙の拭い方に、悠月はちょっと視線を逸らして憎まれ口を叩いた。
「……ずいぶん、カッコつけだが……よくある指輪の渡し方だ」
「あはは、悠月ってば辛辣ぅ~」
オルカはキスをやめ軽く笑うと、楽しそうに悠月を覗き込んだ。
「それで、返事は?」
「!」
返事。そんなの。そうは思うがなかなか言葉が出てこない。
(ええい、男は度胸!)
ぎゅっと目をつぶり、悠月は口を開いた。
「仕方がないから……なってやる!」
そのまま悠月はオルカにガウと噛みつくようなキスをした。たくさんの、愛と感謝を込めて。
けれども悠月はすぐにこの返事の仕方を後悔した。自分からしたはずのキスはあっという間にオルカに主導権を奪われ、そのままシーツの海に沈められてしまったのである。
(この、体力馬鹿……!)
そう思いながらも悠月はオルカの髪を乱しながらその熱く深いキスを受け止めた。今はこの喜びに沈みたい。
病める時も健やかな時も、俺はお前と歩き、歌っていく―――。
<おまけ>
(ベッドの上で2人。もうだいぶ日が高くなっている)
「ねぇねぇ、悠月は式あげたい~? 俺はマードレが喜ぶかな~ってくらいで拘りは無いんだけど」
「式……? 俺は式よりライブがしたい。歌って踊っている時が1番、お前と繋がっている気がする」
「いいねぇ! じゃあ全国ツアーが新婚旅行ってことで~」
「……ツアー中はおあずけだぞ」
「ええ~! じゃあもっと悠月でお腹いっぱいにしないと!」
(ぼすん! と悠月はオルカに押し倒される)
「ちょっ! もう昼飯の時間だろう!」
「昼ごはんはこの後作るから~。悠月を味わうのが先!」
「こ、この体力馬鹿~~~!!!」
(……ちゃんちゃん♪)
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
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定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月29日
参加申し込みの期限
2018年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月05日 11時00分
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