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6月の魔法
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大好きだから、一緒に住んだ。この小さな部屋で、たくさん愛し合った。
おままごとのようだと周囲から思われても、全然構わなかった。この私が、こんなに幸せを貰えるのが信じられないくらいだった。
それなのに。
どうして人は欲張りになってしまうのだろう。
我が儘でごめんなさい。
―――私はもっともっと、貴方を欲して止まらない。
「私達はまだ学生ですから正式に夫婦にはなれません……けど、もう我慢できないの」
「お願い、創君。私を……『
添木 牡丹
』を『戌井 牡丹』にして。私を奥さんにしてください」
2人きりの部屋での突然の牡丹の言葉。
戌井 創
は、彼女を前にその大きく黒々とした瞳をこぼれんばかりに丸くした。
大好きな大好きな先輩。いつも優しくて、ついつい自分が弱い所を見せても包み込むように愛してくれる、大好きな彼女。だから創はいつも思っていたのだ。牡丹にふさわしい男になりたいと。
だから、まず牡丹に言われた時に思ったのはその事だった。自分は、彼女のお婿さんたるにふさわしいのか。
けれども、自分を見つめる彼女の美しい灰色と赤の瞳に、創はそれが自分の都合でしかないと悟った。
その真剣な瞳には自分しか映っていない。彼女は自分にどうこうして欲しいなんてこれっぽっちも思っていない。ぼくがふさわしいかどうかとか、まだぼくらは学生だとかなんてぼたん先輩の頭にはない。ただただ、ぼくを全部欲しいと思ってくれてるんだ。この、ありのままのぼくを。
それが分かった時、創の心は幸せでいっぱいになった。創は思い詰めたように自分を見つめている牡丹ににっこりと微笑んだ。
「うん、いいよ。えへへ……嬉しいな」
創は頬を染めながらちょっと頭を掻くと、牡丹を抱きしめ、熱いキスをする。そしてゆっくりとその唇を離すと、思いを込めて言った。
「じゃあ、ぼくのお嫁さんになってください」
「私を……『添木牡丹』を『戌井 牡丹』にして。私を奥さんにしてください」
そう創に想いを伝えた時、同時に牡丹は自分が今までよく我慢できていたなと感じていた。
こんなにも溢れるほど熱く、私は1人の人を愛している。
可愛い可愛いわんちゃんのような後輩。自分にはない素直さや明るさ、まっすぐさが眩しかった。
彼といると自分の闇がその光に照らされ、少し薄まるような気がして。
だからこそ、今度は想いが通じ合うと不安になった。私は、彼を穢してしまわないだろうか。
それでも離れられなかった。一緒にいればいるほど好きになった。自分を抱く腕は意外に男っぽくて、牡丹は彼の腕の中ではただの女の子でいられた。
貴方に抱かれると思ってしまう。もっともっと一緒にいたいと。
貴方に見つめられると願ってしまう。この幸せがずっと続けばいいと。
貴方の優しさに甘える私を許して欲しい。こんな私だけれども……私は、貴方と一緒に幸せになりたい。
「じゃあ、ぼくのお嫁さんになってください」
彼が微笑み、自分を抱きしめ、熱いキスをした時、牡丹は安堵と幸福で気が遠くなりそうだった。創への想いに満たされていた自分の中に、唇を通して彼の想いが滲むように入ってくる。自分と同じように相手も自分を求めてくれている。創の腕の中で、牡丹の瞳に幸せの涙が浮かんだ。
そして。いつも愛を確かめあうこの小さな部屋で。創と牡丹は2人きりの結婚式を挙げた。
『見届け人も神父も居ないけど……将来を誓い合う2人が居ればいいよね』
牡丹の言葉に、創は賛成した。その通りだと思ったのだ。ぼくと先輩さえいれば、他に何もいらない。
創はタキシードの蝶ネクタイに手をかけ、「やっぱりちょっと緊張するね」と照れたように笑う。それでもすぐにきりりと表情を引き締めた。
「私…戌井創は健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、貴女を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓います」
新郎新婦の誓い。創の真剣な声が2人だけの静かな部屋に響く。牡丹は花嫁のみに許される純白のウエディングドレスをしとやかに身に纏い、柔らかな声で創に続いた。
「私…戌井牡丹は健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、戌井創を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓います……穢れてる私でも貴方を一生幸せにする事を誓います」
最後の言葉に創の眉が少し寄る。創はちょっと頬を膨らましてめっと牡丹を睨んだ。
「穢れてるとか言わない。人に好きになってもらえるくらいには立派な人なんだからねー」
創は牡丹を包み込むようにほわりと笑う。その笑顔は牡丹の心にぽうと灯りを点した。
―――ありがとう、創君。貴方の灯りが私の心にある限り、私は前を向いて歩いていける。
そして2人の指にお互いの想いを込めた結婚指輪が収まる。新郎はぎゅうと笑って新婦を抱きしめ。
永遠の愛を込め、2人は誓いのキスをした。
*
2人だけの結婚式から数年が経った。学校を卒業し、籍も入れ、彼らは何とか生活をしながら仲睦まじく過ごしている。そんな何気ない幸せな日常に、更に幸せが降ってきた。
「えっとね、落ち着いて聞いてね、旦那様? ……赤ちゃん、出来ちゃった♪ 女の子よ」
帰宅した途端の頬を染めた牡丹の言葉に、創は絶句してしまった。他意はない。本当に、純粋に、心底驚いたのだ。
(いやそうだよね……やることやってたもん、出来るよね)
学生時代からやることは目一杯やっていたのだが、まあそこはそれ。今というのはありがたかった。今なら何とか我が子と妻を路頭に迷わす事はないだろう。
「これでようやく貴方の奥さんとして胸を張れそう……ね? パパ♪」
「パパかぁ……うん、凄く嬉しいな」
創はそっと牡丹を抱き寄せた。……もう赤ちゃん、いるんだよね。どれくらい力を入れていいのかな?
牡丹は彼の腕の中で自分の頬をそっと寄せた。
「……ねぇ、いつかこの子が生まれたらパパの取り合いになりそうだから、今からいっぱい甘えます」
「取り合いになっても大丈夫だよ。2人ともちゃんと愛するからね!」
気合い入れないと、なんてむんと拳を握る創に牡丹はくすくすと笑った。
「次の子が男の子だったら今度はママが取り合いになっちゃうかしら? フフ、気が早いかしら」
「えー、牡丹は誰にも渡さないよ! ムム、でも我が子か~……交代制にして、でもぼくが1回多く順番で……」
自分を抱きしめながら真剣に考え始めた創が愛おしくて、牡丹はその頬に軽くキスをした。
「……ねぇ、創君。私は今とっても幸せですよ。……創君も幸せ?」
牡丹の輝くような極上の笑顔に、創はしっかりと彼女を抱きしめ直し額を合わせて言った。
「もう、ぼくだってずっと幸せだよ……もちろんこれからももっと、ね」
「フフ、旦那様。世界で1番大好きですよ……創君♪」
そうして2人は抱き合い、長い長いキスをする。
家族が増えても。赤い屋根のある小さな家を建てても。そこでゆっくりと歳を取っても。
2人の愛は変わらない。あの小さな部屋で誓いを立てた時から、ずっと。
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シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年05月29日
参加申し込みの期限
2018年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年06月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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