ねこじま魔法少女大戦３（ドライ）～聖なるコケシ攻防戦～｜リアクション

ねこじま魔法少女大戦３（ドライ）～聖なるコケシ攻防戦～

　さて、残るは眷属ラブのみ。
　いまだ暴走する漸羅の特攻に加え、ブレードマニアのナイフ、ペットのたまちゃんのマーキングなど攻撃を加えるも、全く歯が立たない。
「イヤーッ！」
「ＺＥＮＲＡ！」
「わんわんわん！（※訳：もっと私の恥ずかしい姿を見てください！）」
　不死身のラブはダメージを受けるたびに「ああ、生きてる、気持ちいい♪」と薄ら笑いを浮かべる始末。
　万策尽きたか、と思われた。
　だが、この状況を打破できるニンジャはひとりいた！
「俺だぜ！　じゃなかったワ、紅背（ホンベイ）、行きマス！」
　縮身で騒動の合間を飛び抜け、御神体めがけてステルス＆スピードガン振りのタッチダウン！
「そ、それはマスターコケシ！」
　ラブが明らかに狼狽している！
「へぇ、これがすべての元凶というわけネ？　なら話が早いヨ！」
　小さいまま、マスター御神体を抱えて逃げようとする紅背！
　だがラブは触手で踏み潰そうと試みる！
「ほらぁ！　プチって潰れなよぉ！」
「そう簡単にマッシュしようったってそうはいかないネ」
　紅背は御神体で触手を凌ぎつつ、最小縮度で攻撃をやりすごす。
　そしてラブの近くまで接近した瞬間、一瞬元に戻って再び身を縮める！
　ラブの胸元に潜り込むことに成功！
「これでも喰らいっちゃいナ！」
　素肌へ"ズューサ・トート"！
「ニンジャ推理力が正しければ、魔王の力と魔王の力が対消滅するネ！　これでじきにカープ・オン・マナイタ。頂きネ！」
　触手少女の衣服を剥ぎ取り、なんだかマニアックな性癖を刺激するラブの裸体を世間に広めた紅背！
　その推理通り、ラブは人間の身体に戻り、素っ裸の桜庭円となって白目を剥いたまま気絶していた。
　……こうして、全てが終わり、魔法少女とニンジャの戦いに終止符が……。

「着かせてたまるかぁぁぁぁぁ！」
　漸羅の身体がさらに輝く！
　加えて、神殿の崩壊が開始！
　これは身勝手な魔力を放出したゼロの影響だ！
「モハヤコレマデ！　このシリーズお馴染みのオチは分かっているな！？　最後くらい華麗に我が決めてみせる！」
　漸羅の身体が真っ赤に輝くと、大地が割れてマグマが噴出しだす！
「ヤバい！　みんな逃げろ！」
「わんわんわん！（※ご主人様、私の背中に乗ってください！）」
　たまちゃんが四つ脚でご主人様を乗せて全速力で神殿を脱出すると、その背後に天を衝く火柱が立ち上った！

「忍　法　木　っ　端　微　塵　隠　れ　な　い　の　術　・　大　地　の　怒　り　番　！」

　――神殿は、全ての御神体共々、漸羅のなんかすごいオナラで爆砕していった。
　当然、脱出したブレードマニアとたまちゃん以外は全員戦死という惨い結果であった。
　だが、ヤガ＝ミンの闇魔法のおかげで、魔法少女の国とニンジャの国に真実が伝わり、あまりのアホ臭さ加減に戦争は終止符が打たれた。
　戦争を食い止め、神殿から生還した２人は、両国の懸け橋として英雄視されるようになる。
　そして、それを記念して銅像を作られることになったのだった。

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