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5月の☆ハッピーバースデー
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●24日
●25日
24日夕方。ふわっふわの金髪と宝石のような青い目を持つお嬢様
トワ・E・ライトフェロゥ
は自宅にいた。
もう1度言おう。トワ・E・ライトフェロゥは自宅にいたのである。
なぜこんなに繰り返したのか。だって何時もなら猫と戯れたり、危なっかしい(とトワが勝手に思っている)従者を迎えに行ったり、そして見当違いの方向に行って全く会えなかったりと、とにかく10秒も一所に落ち着いていないこの天然弾丸娘のお嬢様が、自宅でおとなしくしていたのである。
何たる奇跡。これは1年に1度あるかないかだ! というのは些か的外れでも無く……お、お嬢様?!
『5月24日はカエデのbirthday! 5月25日はトワの。エヘン。トーワーのー! birthday!
この2つはー大事な事なので、みんなに覚えてもらうマス! 画面下のテロップにも流すのデス。多分この辺。胸のリボンの辺りにー』
……えー、只今画像と音声が乱れました事お詫びいたします。
とにかくトワはおとなしく、同居している本日誕生日の従者の帰りを待っていた。そしてガチャリとドアが開き、
夜海霧 楓
が顔を出すと、ぴょんとソファから飛び降りる。彼女は両手を挙げて楓を出迎えた。
「カエデおかえりデス! 今日はカエデの誕生日デスカラ、言う事をよく聞くマス!」
(あー、最近そわそわとしてやがると思ったら、やっぱこれか)
楓は青い瞳にわくわくをいっぱい詰め込んだ自分の雇い主のお嬢様をちょっと無言で見つめた。
毎年恒例の決まり事。俺なら俺の、トワならトワの。誕生日当日の人の言う事を聞くってやつだ。そして恒例の決まり事にはもう1つあるが。
楓は軽く眉を上げると、トワの可愛らしい頭をぽんぽんと叩いた。
「じゃあ、飯まで大人しくする事」
「そんなの簡単デス!」
(いや、お前には簡単じゃないだろ)
楓は内心で肩を竦めたが、口には出さなかった。明日誕生日のこいつの機嫌を損ねることもあるまい。
楓は手をひらひらさせてトワに背中を向けた。
「俺、飯までちょっと寝るわ」
「エー!」
不満げな声を上げるトワに、楓は振り返って言った。
「お前も寝といた方がいいんじゃねぇか? どうせ夜……起きとくんだろ?」
「勿論デスケドー、トワは若いから大丈夫デス。カエデはおじいちゃん!」
口を尖らせて言うトワに楓は今度こそ肩を竦めると、自室に入った。
楓は寝るつもりはなかった。ただ、夜の時間が潰れるのは分かっていたので、今のうちに仕事の報告書などをまとめておこうと思っていたのだ。
机に座り、紙書類に手を伸ばす。そうだ、写真のデータも整理しなきゃなと思いながらもその手は止まり、楓はぱさと書類を無造作に置いた。
(……誕生日、ねぇ)
俺の誕生日は今日ではない。
正確にはそうかもしれないし、違うかもしれない。そもそも本当に16なのかも怪しいくらいだ。
長い戦場暮らし。誕生日など祝っている場合ではなかった。生まれた事を喜ぶより、今日生き延びる事の方が重要だった。
そしてトワに出会い、誕生日を訊かれた。「忘れた」と正直に答えたら、何故かその日になった。何故訊かれたのか。次の日があいつの誕生日だったから、たまたまだろう。
別段祝わなくて良い前日と、当然祝う当日。トワの誕生日とくっついてると覚えやすい事もあり、何となくそのままになっている。
ぼんやりと窓の外を見ていた楓は、ふうと息を落とすと再び紙書類を手に取った。
やはり少しは手を着けておこう。夜は、毎年恒例のアレをするんだろうから。
食事も風呂も済ませた2人は、23時少し前、リビングに座っていた。チ・チ・チ……。時計の秒針が進む。それが長針と共に12の位置に来たとき、トワがパッと両手を挙げた。
「まずはカエデ、誕生日おめでとうなのデス!」
「はいどうもありがとう」
ぺこりぺこり。2人は頭を下げ合う。これが、誕生日恒例のもう1つの行事だった。日をまたいで、誕生日おめでとうありがとうのやりとり。今年はトワの兄がいないので楓とトワの2人きりだ。
むふーと満足そうな笑みでジュースを飲むトワに、楓は思わず言った。
「毎回思うが何の儀式だコレ」
「誕生日のお祝いデスヨ? カエデbirthdayおめでとー」
「いや、そもそも誕生日じゃねえし」
きょんとした顔のトワを楓は複雑な気持ちで見つめる。生まれてきた事に感謝と言われても、誕生日がいつかも分からない。命の価値なんぞ安い人間とそうでない人間がいる。俺とこの目の前のお嬢様何ぞ、比べるまでもない。
楓はバリバリと頭を掻いた。そうは言ってもこのお嬢様には通じないだろう。環境による価値観の違いってやつだ。俺には俺の、トワにはトワの人生があり、それを否定するつもりはない。
黙ってしまった楓に、トワはにっこりと言った。
「24日はー、トワとー、カエデがー、初めて会った日なのデス! 覚えてないデスカ? カエデおじいちゃん」
「いやそれは覚えているが」
「だったら!」
トワは少し前のめりになりながら金色の睫に縁取られた綺麗な青い瞳をぱちりと瞬かせた。
「その日がカエデが新しく生まれた日、って考えたら誕生日にならないデス?」
「……随分強引だなおい」
「なんとなくノリとチャーシューでそれっぽい事を考えてみただけデス」
「ノリかよ!」
楓はちょっと心に響きかけた自分を慌ててなかった事にする。トワはリビングの時計を見るとハッとしてパンパンと机を叩いた。
「そんなこんなでー、もうすぐトワの番デス。準備はいいデスカ、カエデ?」
「あーはいはい。ようやくちびすけも1つ大人か。俺の方が早く歳とってる事になってるが」
楓の言葉にトワが声を大きくした。
「トワが1日遅いのではないのデス。364日早いのデス!」
「どんなコペルニクス的転回だよ」
「カエデが歳をとってもー、7歳差は1日で終わると考えればよいのデス!」
「……ほぉ」
「もっと言うと23時にカエデ、24時にトワを祝うから1時間差なのデスカラ。その為に夜遅くまで起きて―――」
拳を握り力説していたトワがそのままぽっと赤くなる。楓はそれに気付かなかったのか、ひょいとリビングの時計を見ると頭を下げた。
「誕生日おめでとう、トワ」
「あ! ありがとうデス」
トワもぴょこんと頭を下げる。日付が変わったのを確認しながら楓が言った。
「ま、今回も無事に済んだってのはめでたい事だな」
その言葉にトワがチッチと指を振った。
「済んでないのデス! トワの誕生日はこーれーかーらーなのデス!」
「……おい、まさか知り合い中に自分の誕生日触れ回ってんじゃねぇだろうな」
「birthdayはおめでたい日デスカラー、トワも全力で祝ったり祝われたりするのデス!」
……で、その誕生日の準備をするのは俺なのか。
楓はその言葉を呑み込んだ。このお嬢様のキラキラした瞳を見れば分かったし、今日の主役はトワだ。
今日は1日トワの言う事を聞く日なのだから、祝えというなら祝おう。準備でも何でもしてやろう。
―――こいつのおかげで、俺は新しく生まれたらしいからな。
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あとがき
担当マスター:
KAN
ファンレターはマスターページから!
KANです。
ご参加の皆様、ありがとうございました!
誕生日という特別な日を描写させて頂きました。どのPCさんにも素敵な1日でありますように。
私も皆さんの幸せのお裾分けを頂き、書きながらにこにこしておりました。ありがとうございます。
それでは。
また皆様にお会いできる事、楽しみにしています!
(運営部より)
キャラクターの年齢の加算は、近日中に行われます。しばらくお待ちくださいませ。
【追記】5月1日
NPCへのアイテムプレゼントの受け取りが遅れてしまいまして、申し訳ありませんでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年03月15日
参加申し込みの期限
2018年03月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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