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【星幽塔】第一階層 合言葉は『神様の宴会』
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● 傭兵たち
サキリ・デイジーカッター
は荒くれ者の集団から少し離れて歩いていた。サキリが聞いた話では、盗賊退治の為に人を集めているということだったから、町の治安を守るなら、と加わったが、金で雇われたわけでも荒くれどもの仲間になったわけでもない。目的の一部が共通しているから参加した。それだけのことである。
目つきが鋭く、髪を刈り上げた若者が近づいてきて、無言でクッキーを差し出した。
さまざまな身体能力を向上させる効能をもつ、
トマオレクッキー
であった。傭兵として雇われたらしい、ライフル銃を背負った若者は、味方の戦力を上げるためにトマオレクッキーを皆にご馳走して回ったようだ。離れて歩いていたサキリと若者自身が最後、というわけである。
「お前、バールから前金を受け取らなかったんだってな」
若者は顎をしゃくって荒くれ者たちを指した。
「アイツら、お前のことをどう扱っていいか困ってるぞ」
サキリは特に関心もなさそうに、トマオレクッキーを齧る。
「仲間だなんて思ってもらわなくていい。僕の目的はあくまでも町の治安を守る為に悪質な盗賊を退治する事。悪徳商人から金を貰って手下になるなんて御免だね」
「なるほど」
若き傭兵、
鬼頭 武
は短く相槌を打った。
数々の戦場を渡り歩き、戦闘技術を磨いて、自らの傭兵としての腕を活かすべく星幽の塔に棲みつくことを選んだ武は、物事をよりクールに捉えていた。金は金、任務は任務である。
明らかに堅気の依頼じゃないと分かっている。
もっとも、傭兵任務に「堅気」なんてあるだろうか。
大義名分が大事なら、傭兵でなく軍人にでもなっている。
隣を歩く銀髪の少年も、そのあたりは分かっていそうな気がした。
敢えて言えば、『匂い』だ。
日の当たる道だけ歩いて来た者からはしない仄昏い『匂い』が、少年からはする。
「20人で固まって裏道を進むのは目立ちすぎる。迎撃してくれと言っている様な物だよ」
あきれるような物言いの大人びた色。美しくも荒廃とした佇まい。
自分とは違う人生を歩みながら、自分と似たものを見てきた者の目だ。
それは飛び散る紅い血か。
爛れた肉の塊か。
醜い人の性か。
或いはそのすべてか。
感心すべきは、そういった気配を漂わせながらそれでもなお、世界には凛と澄んだ何かがあると、信じている目をしていることだ。
(若い、な)
武はただ、そう思った。自分にもそんな時代があったのか、もう思い出せなくなっていた。
踵を返す。
「どこに行くつもりだい?」
サキリの声に、振り返らずに答える。
「俺は俺の仕事をしに行く。それだけだ」
それからいくらも行かないうち、サキリは、荒くれ者の最後尾を歩いていた一人が、ピアスの女に口を押えられ街灯のない暗がりに引きずり込まれるのを見た。
だが銀髪の少年は(言わんこっちゃない)と思っただけだった。
◇
「ふーん、あんたらはあのバールに雇われた傭兵で、これから十二支団のアジトを襲撃しに行く、と。そういうわけかい」
短刀を喉元につきつけただけで、よくぺらぺらと喋るものだ。ティオレは、口の軽い男のみぞおちにキツイ一発を入れて気絶させると、ほつれた前髪をかき上げる。
「子猫ちゃん、縛り上げるの手伝って」
「慣れてますね……」
「伊達に長生きしちゃいない、……と、これでよし」
暗がりの中に適当に転がす。
「いいんですか」
「朝まで寝てたって死にゃあしないよ。そのうち目が覚めるか誰かに見つけられるかするだろう。しかし――なるほど、バールと十二支団、か」
バールについてはティオレも噂で聞いて知っている。かなり悪徳な商人だという話だ。
十二支団の方も、正体までは知らないが、同業者として名は知っている。狙ってたお宝を先に盗られた──逆に彼らが狙ってたお宝をお先にちょうだいしたこともある──こともあるが、それについては「ま、お互い様さ」という感じでしかない。
「バールのほうが狙い目かな……」
ティオレが独り言ちたそのとき、一人足りないことに気付いた荒くれ者の仲間が戻ってきた。
「っ、なんだお前たち」
男は、暗がりに転がっている仲間にまだ気づいていない。
イナホが、か弱そうな声を装って誤魔化す。
「あ、あの……僕たち……べつに……」
「何か聞いたか」
「何も聞いてない……です」
ふん、と鼻を鳴らして、男は納得するかと思われた。だがその目が突然鋭くなる。暗がりの中に縛られて倒れた仲間の姿を見つけてしまったのだ。
「お前らいったい――!」
「逃げるよ」
ティオレが男を突き飛ばす。
「このっ!」
頭に血が上った男は、遅れたイナホの腕を掴んだ。イナホは、身を翻し、男の急所を思い切り蹴り上げる。
「……しつこい……です。力のない一般人を襲うなんて……サイテー……ですよ」
「ぐうっ」
思わぬ反撃に、男は両手で大事なところを押さえて蹲る。
「やるじゃない」
「自分の身は自分で護れる。体術には自信があるんです」
「見た目じゃわからないね。っと!」
ついでとばかりに、ティオレは荒くれ者の集団に背後から躍りかかる。
不意を突かれ、ひとりがぶちのめされて吹っ飛んだ。
「十二支団かっ!?」
「違うよ」とティオレ。
「じゃあ何者だ!」
「通りすがりの……か弱い一般人、です」イナホが答える。
「うそつけっ!!」
『か弱い』とも『一般人』とも思えない動きを見せるティオレとイナホに、荒くれ者どもは殺気立つ。
しまったな、とイナホは思った。逃げようにも今更すぎる。
こうなっては乗りかかった船。
ティオレとイナホはそれぞれ奮闘し、もうひとりずつ打ちのめした。
が、多勢に無勢。
各々、腕は二本ずつしかなく、荒くれ者どもの攻撃を防ぎきるには足りない。
そのときイナホの目に、蜂蜜色の光が漏れる一軒の酒場が飛び込んできた。
目当ての酒場だ。
イナホは走った。
助太刀を乞うために。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月28日
参加申し込みの期限
2018年03月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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