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◆偶像と愛憎と金魚草
またやってしまった。
千種 智也
は後悔に身を苛まれながらシャツの釦を留めていた。もう何度目かにもなるそれに、智也は溜息を吐く。彼にそうさせる原因である
ロベルト・エメリヤノフ
は片付けたシーツを洗濯機に放り込んで、スイッチを押していた。いつになったらやめられるのだろう。そう自問自答しても、答えは出ない。智也はそんな自分自身に舌打ちしながら、淡々と着替え終える。
洗濯機がガコンガコンと動く中、ロベルトが替えたてのシーツの上にごろりと寝転がった。ベッドの端からはみ出している足は白く、滑らかなもので。智也は先程まで触れていた肌と髪の感触を思い出しては唇を噛む。ロベルトは智也の表情を見ながら、口許を緩めた。意味深長なそれに智也は苛立ちを覚えて、無防備な腹に手刀を落とす。痛がるロベルトの動きと共に、その赤毛も跳ねた。
「痛ッ。なんでバレたの!?」
「は?」
「でも、流石千種だ! 僕の気持ちなんか、すぐわかっちゃうんだね」
「何の話だ……」
「やっぱり君は完璧だよ!」
陶酔した薄茶の瞳で、ロベルトは智也を褒め称える。智也を置いてぺらぺらと喋りとおすロベルトの様子に、智也は心底困惑して肩を竦めた。
「わかるように喋れよ」
「そうだろうそうだろう! やっぱり千種は……あいたっ」
蕩けているロベルトの額に、智也のスマホが当たる。ベッドの上にぽすんと落ちたそれを指差して、智也はロベルトを睨んだ。画面には、智也の入っているトークルームのものや、個別に届いたメッセージの通知がずらりと並んでいる。
「代わりに返信しろ」
「はぁい……」
ロベルトはその命令に渋々とスマホを拾い上げて、そのトークを参照しながら返信を打ち込んでいった。その隣に、智也がごろりと寝転ぶ。増えた重みを受けて、ベッドが軋んだ。
「この人誰?」
「いいから、ノリで返せ」
智也のスマホの通知には、ロベルトの知らない名前もぽつりぽつりと並んでいる。智也はそれに大して注意を払わず言いながら、ロベルトの隣で伸びをした。ロベルトも智也の態度に疑問を挟むことなく返信していく。その合間合間で、くだらない、他愛のない会話をした。
「いい加減帰るか……」
「もうちょっとゆっくりしていったら?」
それから暫し経ち、気怠い空気の中。智也が起き上がってフローリングに足を付ける。ロベルトは名残惜しそうに彼の服の裾を掴んだが、振り払われてしまった。その時、突如インターホンが鳴る。
「ちょっと出てくるー」
智也ではなくロベルトが、玄関へと小走りで向かって行った。暫くして戻ってきたロベルトの腕の中には、小さめの段ボールがある。
「この家の奴のか?」
「いや、僕のっぽい……うーん、こんな時間に宅配が来るなんて聞いてないけど……」
そう言いながら、勝手知ったるとでもいうようにロベルトは引き出しからカッターを取り出し、段ボールを開けていく。中には、玩具の箱が入っていた。表面にはラブワカールと書かれている。
「……あ、これCMでやってたやつだ」
「……わざわざ頼んだのか?」
「ううん。頼んでないと思うけど……まあタダでもらえたから、いいか!」
「頼んでねぇのが来るとか絶対怪しいだろ……本当に大丈夫なのか?」
智也の心配をよそに、ロベルトはラブワカールを取り出して、智也に見せた。智也はそのチープな外観に眉をひそめる。
「だせえ」
「折角だしやってみない?」
ロベルトはこう言うと、ラブワカールを左右に振って、智也の反応を見た。智也は表情を変えずに吐き捨てる。
「そんな子供騙し、やってもしょうがねーだろ」
「まあまあ」
それでも尚折れないロベルトに、智也は溜息を吐いて、ラブワカールの端を持つ。ロベルトが器用に操作して測定ボタンを押すと、くるくると数値が動いていく。智也は冷めた目でそれを見ていた。やがて、ロベルトのところに62という数値が表示される。
「……ふーん」
――あんだけ完璧だとか言っといて……美少年以外は本当に興味ねぇんだな。
この結果に智也は呆れて、ちらりと隣にいるロベルトの顔を見た。しかし、当のロベルトはこの結果に首を傾げて困惑している。
「……おかしいな。こんなに低いはずはないと思うけど……壊れてるのかな?」
「そうか?」
そう言って、智也はそんなロベルトから視線を逸らしながら続けた。
「もう俺は美少年じゃねぇし……」
「ええ……? うーん……もう一回計ってみようか」
ロベルトは智也にラブワカールの端を持たせると、もう一度測定ボタンを押す。しかし、結果は変わらなかった。ロベルトはもう一度首を傾げて、
「……うーん、変だね。千種も使ってみて」
と智也の結果を出す。そこには、0と無慈悲に表示されていた。ロベルトはそれを見てさあっと顔を蒼くし、捨てられた子犬のような表情になる。智也はその空気を感じ取り、目を細めた。
「んだよその顔……当たり前だろ。むしろなんで好きになれると思ったんだよ……」
彼がそう言ったのも束の間、カウンターが急速にまわり、80という数値が出る。これにはロベルトも目を瞠って驚き、智也は困惑してその結果から目を逸らした。
「ええっ!?」
「……壊れてんじゃねぇか……?」
そしてまた結果は0に戻り、ロベルトはまた捨てられた子犬のような表情になる……が、すぐさま80になり、激しく数値が行き来すると、けたたましいサイレンが鳴って、『ERROR!』という画面を最後にラブワカールは壊れた。割れた液晶の破片が、フローリングに散らばる。智也はロベルトの腕や足元を見ながら口を開いた。
「怪我はねえか?」
「う、うん……」
「……よし、片付けんの手伝え」
ガラス片を片付けて、二人はまたベッドの縁に座って肩を並べる。どちらも言葉を交わすことなく、沈黙が流れるばかりであったが、ロベルトがおもむろに口を開いた。
「壊れてなかったらどんな数値が出てたんだろう」
「さあな。もう変なもん受け取るのはやめろよ」
智也はそれに冷たく返して、再び口を閉ざす。ひやりと冷えた空気の中、ロベルトが智也の肩を掴んで、そのチェリーピンクの瞳を見つめた。
「ねえ千種、僕のこと好き? 嫌い?」
そう問われて、智也はこう吐き捨てる。
「嫌いに決まってるだろ」
「……やっぱり?」
智也の言葉を聞いて、ロベルトは瞳に哀しみを映し出した。それに対し、智也は冷淡に、
「あんなことされて嫌いにならない人間がいるか?」
と言って、溜息を吐く。尚もじっと自分を見つめるロベルトに、智也は少し考えてから、こう言った。
「まあ……ショタコン治したら考え直してやるよ」
「えー……」
智也が言ったのは譲歩の言葉であったが、ロベルトは納得がいかないのか唇を尖らせる。智也はそれに呆れて、
「治す気ねぇのか……」
と呟き、肩を落とした。ロベルトはそれに答えることなく、ベッドに寝転がる。智也はもやもやとした気持ちを抱いたまま、頭を抱えた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
六原紀伊
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月13日
参加申し込みの期限
2018年02月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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