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狭間の日
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御巫 時子
は、夜中、ふと目を覚ました。
何とはなしに胸騒ぎがして、辺りを見渡し、時計を探す。
「もうすぐ0時……」
カチッ、カチッ、カチッ……。
規則正しく針が動き、じきに、新しい日の訪れを密やかに告げた。と、その時だ。
『時ちゃん』
呼ばれて、時子はハッとして振り返った。
思わず、口元を片手で覆う。
驚きに、黒曜の双眸は大きく見開かれていた。
すると、声の主――物腰柔らかな老婦人が、少しだけ眉を下げて微笑む。
『嫌だわ、驚かせてしまったわね。ごめんなさいね、時ちゃん』
懐かしい声が、優しく時子を気遣う。もう一度名を呼ばれて、時子は声を取り戻した。
「お婆様……」
老婦人――時子の母方の祖母の目が、ふうわりと細められる。
高校の入学式を迎える前にこの世を去ったその人の、記憶にあるそれと変わらない笑顔がそこにあった。
「ああ……」
おっとりとした彼女らしくなく跳ねるように起き上がって、祖母の元へ駆け寄る時子。
手を、伸ばして、伸ばして――時子は、その人の身体をぎゅうと抱き締めた。
「お婆様……とても、とてもお会いしたかったです……」
『私もよ、時ちゃん。制服、似合ってたわ。家に来てくれたでしょ。ふふっ、入学おめでとう』
もう一年以上経つけど言いたかったから、と、悪戯っぽく笑ってその人は時子の頭を撫でる。
名残惜しさを感じつつも身を離した時子は、
「ありがとうございます……」
と、触れる温もりの心地良さに溢れそうになる涙を堪えながら、祖母へと笑顔を向けてみせた。
「ねえ、お婆様。お婆様のおうちへ行きませんか?」
時子の祖母の家は、今もきちりと、管理がされている。
昔のままのあの場所で、かつてのように祖母と時間を過ごせたらどれほど幸せだろうか。
そう、時子は思ったのだった。
『あら、いいわねぇ。そうね、あのステンドグラスの前でお喋りするのなんてどうかしら?』
「ふふ、私も、同じことを考えていました……」
かくして、2人は緩やかに言葉を交わしながらその場所へと向かった。
祖母の家、階段の踊り場にある見事なステンドグラスの近くには、椅子が1つ置いてある。
時子がステンドグラスをゆっくり眺められるようにと、祖母その人が用意してくれた物だ。
「もう一つ、椅子を持ってきますね。お婆様、ここに座って待っていてくださいますか」
『ありがとう、時ちゃん。お言葉に甘えてしまうわね』
一旦祖母のもとを離れ、近くの部屋から、よいしょと椅子を運んでくる。
そして、階段の上から時子は見た。
(あ……)
大好きな青い鳥のステンドグラス越しの朝の光に、愛おしい祖母の姿が照らし出されている。
何物にも代えがたい光景が、今確かに、時子の目前にあった。
(これが、《狭間の日》……なんて幸せな一日でしょうか……)
祖母が、時子の気配に気付いて顔を上げる。
慌てて、時子は祖母の元へと戻った。
「お婆様、お待たせしました……」
『ふふ、久しぶりにこれをゆっくり見られて嬉しかったわ。それより、椅子、重かったでしょう?』
「いえ、大丈夫ですよ……」
運んできた椅子に座って、時子は声を零した。
伝えたいことならば、山ほどある。
「私、もし木天蓼大学に受かったら、ここから通うつもりです……」
『そう、ありがとう。この家も喜ぶわね』
祖母は、時子の言葉に嬉しそうに目元を綻ばせた。
一つ微笑みを返して、時子は続ける。
「寝子島に来たのもお婆様が素敵な場所だと教えてくれたから……」
思い出す。この人に手を引かれて、寝子島の色んな場所へと連れて行ってもらった。
(お父様とお母様が出会ったのも、お爺様とお婆様が出会ったのもこの場所……)
そして、時子もまたこの場所で、多くの縁を得たのだ。
それはきっと、これからも。
生まれた静寂を埋めるみたいに、祖母が、歌うような滑らかさで音を紡ぐ。
『沢山の出会いの中で素敵に成長する時ちゃんを近くで見れないのは残念だけど、遠くから応援してるわ』
言って、祖母はふと立ち上がった。
そっと、その両腕が広げられる。
時子は、迷わず立ち上がると、その腕の中にとび込んだ。
ふわりと抱き締められて、時子もまた、その人の身体を抱き返す。
「お婆様、私、とても充実した日々を送ってます……」
「本当に有り難うございます……。大好きです……」
ステンドグラスの中の美しい青い鳥達が、時子達をあたたかく見守っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月23日
参加申し込みの期限
2018年03月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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