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狭間の日
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目を覚ました
恵御納 夏朝
へと声をかけたのは、一日限りの器を得た、彼女の別人格、夏夜だった。
『おはよう、夏朝。夜明けには、まだ少し早いけど』
「うん、おはよう。でも、じきに陽も昇るよ」
そう、陽が昇る。フツウの、けれど夏朝にとっては特別な一日が始まる。
夏朝はベッドから起き出して、夏夜の前へと並び立った。
自分と瓜二つの顔、身長や体型もそっくり同じで――きっと、体重なんかも一緒だろう。
けれど、やや冷めた雰囲気は、夏夜に夏朝とはまた違う印象を与えていて、
(夏夜ちゃんが確かにここにいる、って感じがする)
と、夏朝は夏夜が紛れもなく夏夜として目の前に存在している事実を噛み締め、目元を和らげた。
『何、夏朝? 近いし、そんなにじっと見て』
問う夏夜の目にも、あたたかな色が宿っている。
何でもない、と、夏朝は首を横に振った。
「それより、今日は休日だね。折角だから、2人で一緒にあちこち巡ろう!」
『いいね』
夏夜が、夏朝の提案にごく薄く微笑む。
そうして夏朝達は、すぐに出掛ける準備を整えた。
服は、夏朝の服の中から、互いが着る物を2人で選び合う。
「揃いの服があったらよかったのにね」
『買ったらいいよ。出掛けるんだから』
「あ、そっか!」
そうと決まればと、夏朝達は寝子島シーサイドアウトレットへと。
朝ごはんは、2人で洋食屋に入った。
「夏夜ちゃんのハンバーグ、美味しそう……」
『食べる? そっちのクリームパスタと少し交換しよう』
普段なら発生し得ないやり取りが、夏朝の胸をふくふくとさせる。
お腹がいっぱいになったら、さあ、アウトレットで宝探しだ!
「あの雑貨屋さん、可愛い服売ってるね。アクセサリーも豊富みたい」
『夏朝、こっちの店もいいよ。ほらこのワンピース、色違いで揃ってる』
「わ、素敵だね。柄が可愛い。夏夜ちゃんはこっちかな? 水色に、濃い青のリボン柄」
『奇遇だね、僕も、夏朝はこっちかなって思ってた。優しい黄色に、柄のリボンは橙』
「これにしよっか?」
『うん、これにしよう』
買ったばかりの服に、着替える。
「お揃いコーデ、だね」
『折角だからヘアピン以外のアクセサリーも揃えようか。僕は月、夏朝は太陽』
「可愛いの見つかるかな?」
『さっき夏朝が言ってた店にあるんじゃないかな?』
行こう、と歩き出す夏夜の隣に、夏朝は並んだ。
(一時でも……一緒に並んで歩けて、嬉しい)
そんな想いが、夏朝の胸を芯からじんわりとあたためる。
(永続的に叶えるか、妥協して統合するか……)
(いずれ決める日も来るけど、今は……)
そのあとは、ねこでんに揺られて星ヶ丘や旧市街へ向かった。
星ヶ丘では高級ブティックが並ぶ辺りをウィンドショッピング。
旧市街の参道商店街では、あんこが詰まった、猫の形の熱々饅頭を買い食いした。
「ロープウェイも乗っちゃおうか? 走り走りだけど……」
『構わないよ。僕も、夏朝と一緒にいろんな所へ行きたい』
ロープウェイに揺られながら他愛のないお喋りをし、山頂付近に到着したら、三夜湖を眺めて。
展望台から寝子島を見渡したあとは、スマートフォンで、2人並んで写真も撮った。
「……揃いの服も写真も、明日にはなくなるのかな」
『かもね。でも……僕等の思い出は消えないから、大丈夫さ』
「……うん、そうだね。そうだ、夕飯は何を食べようか?」
『寮で食べよう。その方が、あとで2人で、ゆっくり話ができる』
夏夜の言葉に、夏朝はこくと頷く。
上手く、言葉が出てこなかったのだ。
別れの時間が近づいているからこその気遣いが、優しく胸に染みて、でも痛くて。
寮へと戻る頃には、かなり遅い時間になっていた。
食堂でカレーを食べて、自室へと戻る。
1人で使っている2人部屋の二段ベッドを見上げて、夏朝は零した。
「今日は……一緒に寝ても、良いよね?」
『……奇遇だね、僕も同じ事考えてた』
ちょっと狭いね、なんて言い合いながら、2人で一緒にベッドに入る。
交換日記を捲って眺めたり、色んな話をしたりして時間を過ごす夏朝達。
「もし、今日買った服が明日も残っていたら、取っておくから」
『そうだね。僕が映っている写真はフツウじゃないけど、あの服は、どこへ行くのが正解なのかわからないし』
可能性はあるかもしれない、と、夏夜が頷く。
『その時は、また着るよ。同時には着られなくても、お揃いだ』
「うん、お揃い。……あ、でも、服はなくなって、お金も戻ってこなかったら……」
『その時は交換日記に、残念だったねって書くよ。でも僕は、あの服を着て夏朝と寝子島を回れて良かった』
「なら、やっぱり、買って良かったね」
時計が、じきに《狭間の日》が終わることを告げている。
(今日が終わるのは、悲しいけど……)
その想いは言葉にはせずに、夏朝は電気を消した。
『おやすみ、夏朝……またいつの日か』
「うん……おやすみ。また、いつの日か……今度はずっと、並んで過ごせたらいいな」
一日が終わる。また、次の朝が来る。
次に目覚めた時にも、2人で選んだワンピース達は、仲良く並んでハンガーに揺れていた。
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あとがき
担当マスター:
巴めろ
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、ゲームマスターの巴めろです。
まずは、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
様々な邂逅を描かせていただけましたこと、心より嬉しく思っております。
それぞれの《狭間の日》を、PC様方にとって皆様にとって、
意義深いものとして描き出せておりますことを願って止みません。
重ねてになりますが、ご参加くださった皆様に心からの感謝を。
この度も、本当にありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年02月23日
参加申し込みの期限
2018年03月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年03月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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