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やってみよう、絵本作りボランティア
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【制作途中 ~後半~】
逆巻 天野
と
真辺 伸幸
は、試行錯誤しながらも端切れを切り刻んでいた。
「ぬん、ハサミなら大丈夫……!」
針鼠とコアラの、友情の物語だ。
ハサミで切ったフェルト生地を重ねて、コアラと針鼠を作っていく。
地面も布製だ。
星の飴は、色紙をちぎってふわふわにしたものを丸めて作ってある。
夜空は何色も淡い色のパステルを重ねて、深い色合いを表現していた。
絵を描いたことがないと伸幸は言うが、かなりのこだわりようだ。
「真辺、その絵は懲りすぎだよ」
「ぬぅー。けど、俺が出来るせいいっぱいをしなくちゃだよねぇ……」
「……やれやれ」
仕方がないなと天野は言いつつも、その眼差しは穏やかだ。
伸幸の真摯な気持ちに、できる限りの手を貸そうと、おのずと思えた。
ヨハン・プレストン
は、戦場で生きる少年の話を描こうとしていた。
とある幸せな家族が、戦争が原因で離ればなれになってしまうというストーリーだ。
両親と妹を少年は必死になって探すが、あたりは壊れた家や木ばかりで、自分の家のありかもわからない有様だ。
(その果てに、彼はようやく自分の家の残骸を見つける)
ペンをはしらせながら、ヨハンの視線がふと遠くを見つめるかのように、焦点が合わなくなる。
絵本に描かれているのは、瓦礫の中で見つけた、妹の人形と、動かなくなった父母。
そして、両親のおかげで助かった、大切な妹の姿――。
わんわんと泣きながら、少年は天に祈る。
(……神さまがいるならどうか、お母さんとお父さんを生き返らせて――)
少年の願いに応えるように、空からは大きな光が降り注ぎ、両親は息を吹き返すのだ。
少年は神の存在を信じ、一家は苦しいながらも手を携えて幸せに……。
(幸せに、暮らしましたとさ――、だ)
自嘲の混じる笑みが、ヨハンの口元を彩った。
(こんな物語が、現実に起きればいいものだな……)
物思いにふけるヨハンの席に、明るい声がかけられた。
「わぁ~、なんだか格好良い絵柄だねぇ!」
「とっても個性的なのだ、センパイ、見てもいいのだ?」
千鳥 雅人
と
後木 真央
にねだられて、ヨハンは自作の絵本を差し出した。
ズギャァァァン……! とか、ドギャァァァン!! とかいう効果音がよく似合いそうな、スタイリッシュな絵をヨハンは描いていた。
顔の陰影まで細かく描写してあり、眉も濃い。
「こういうの、劇画調っていうんだっけ~? うんにゃ、劇画とは違うのかなぁ?」
雅人が言うので、余分な紙に劇画風のイラストも描いてみる。
「すごい! 芸達者なのだ-!」
二人は手を打って喜んだが、すぐに雅人がこう言った。
「けど、やっぱり元の絵のほうが似合っているかも~?」
「それはそうなのだ。センパイも、お話に合わせて絵を描いてるんだろうって、真央ちゃんも思うのだ」
うなずく真央の手には、三十枚にもおよぶ猫のアップリケが握られている。
よく見ると、猫はそれぞれ違う形をしているようで、伸びをしたり、虫を目で追ったり、ジャンプしたり、あくびをしたり、丸くなったり、でろ-んと伸びたり、ミルクを舐めたり。
明らかに手作りとわかる、生き生きとした表情の猫たちが、真央の手の上で遊んでいるようだ。
アップリケの裏面にはマジックテープが縫いつけられている。
「真央ちゃんも、猫さんパラダイスの布の絵本、作るのだー!」
どうやら、これらの猫は絵本の素材として活用されるらしい。
楽しそうに笑う真央を見て、ヨハンは思った。
人が変われば、表現する内容も、絵本のあり方も、ずいぶんと変わるものであるらしい。
八神 修
は、『チャペの冒険』という絵本の制作に取り組んでいた。
チャペは、ぶちの猫だ。おかげで、白猫からも黒猫からも仲間はずれになっている。
白猫は言う。『斑点みたいな汚れ、おお嫌だ』と。
黒猫も言う。『曇りない黒こそが、猫のあかし』と。
「毛の色など違っても、皆と同じ猫なんだけどな……」
手を動かしながら、修はつぶやいた。
淋しさを抱えたチャペは、一人旅に出る。
犬の国、鼠の国、猫に似ている獅子の国――。
様々な冒険を経て、チャペは友を得、強く賢く成長していく。
やがて故郷に立ち寄ったチャペは、猫の国が人間の手によって工場にされかけていると知るのだ。
チャペは助力を求めた。『僕の仲間を助けて!』と。
チャペの元にはいろいろな動物が駆けつけ、ついには人間に猫の国を諦めさせることに成功したのだ。
「お、やってるな」
修の隣で、
風雲児 轟
が足を止めた。
「もちろん、俺は順調だ。そっちは?」
「俺も問題ないな。なんたって、テーマがいいからな」
修も轟も、同じく自信があるようだ。
「八神はどんなの描いてんだ?」
轟が修の作業をのぞき込む。
「今ちょうど、ぶちの猫が、猫の国の仲間に謝罪と和解の握手を差し出されているところだ」
修の手元には、白黒の猫が差し出す肉球が描かれている。
しかし、チャペは握手をした後、また旅に出るのだ。
ここに仲間がいる。それだけで嬉しいのだと、チャペは思う。
もっといろんな世界を見るために、大勢の友達と、仲間への想いを胸に、チャペは行くのだ――。
「猫の、成長と冒険の物語だな。風雲児は?」
「俺は鳥の話。じいちゃんから聞いた、すげぇいい話が元になってるんだけどな」
修の問いかけに、轟は語った。
鳥の集落に、他の鳥よりもぐっと目つきの悪い鳥がいた。そんな鳥の物語だ。
「そいつは本当はいいやつで、皆と仲良くしたいんだけど、目つきのせいで怖がられててな。いじめられて涙ながらに暮らしてたんだ」
「ほう。俺の絵本の猫の境遇と少し似ているな」
「ああ。ある日、集落に大きなカラスがやってきて、図体や爪に物を言わせて鳥たちをいじめるんだが、そこへ主人公の鳥が現れて、カラスに戦いを挑むんだ」
身体がぼろぼろになっても、くちばしが折れても、その鳥は諦めなかった。
ようやくカラスを追い払った鳥だったが、そのときの怪我が原因で、命を落としてしまう。
「他の鳥たちは、その死に涙して、墓をたててやるんだ。そうしてその後ずっと、目つきの悪い鳥は皆から愛されるようになった――。そういう話だ」
神妙な面持ちでうなずく修に、轟はこうつけ加えた。
「じいちゃんが言うには、世の中同じ人間なんていないんだから、小さな差異を気にしてくだらない争いなどせず、肩を組んでガハハと笑え、ってことらしい」
「なるほどな」
「そのほうが人生は楽しいぞ! ってな。つまり、皆ケンカしないで仲良く過ごせよってことだな」
「含蓄のあるストーリーだ」
「だろ!」
とはいうものの、内容も雰囲気も重たいものなので、轟は絵柄くらいは明るくしようとしていた。
鳥はデフォルメした造形にして、色も柔らかいものを中心に選んでいる。
「まあ、とっつきやすさも大事だからな。見た目は明るくするつもりなんだ」
互いの絵本について意見を交換していた修と轟は、しばらくして一人でもくもくと作業を進める
鰐淵 碧緒
の存在に気がついた。
「俺あれ、気になるな」
「見に行くか」
轟のつぶやきに修も同意を示し、二人は碧緒に近づいた。
「それは何を作っているんだ?」
轟の問いかけに、碧緒は答えた。
「スクラッチだよ。ほら、こうして削って使うんだ」
紙にまず、いろいろな色のクレヨンを塗り、その上から重ねて黒で塗りつぶす。
釘等でひっかくと、黒色が削れて中の色の線が現れるという手法である。
「なつかしいな。こういうの、子どもの頃にやらなかったか?」
そう言いながら、轟が紙をめくる。
「これは、あれだな、ロボットのヒーローだな! 正義の物語なのか」
「いや、どう見ても雄大な自然だろう。ほら、ここに山がある」
「山なんてないぞ? 敵のモンスターだろ?」
轟と修が顔を見合わせる。
(……どちらも不正解だ)
碧緒は内心でショックを受けながらも、あいまいにうなずいた。
「え? ええと、うん、まあ、そうだよ」
碧緒の絵本に文章は存在しない。
考えたストーリーに沿って、絵だけで表現しようと思ったのだが……。
(もしかして、絵心がなかったのだろうか)
色や形はある程度、心理学を応用して描いてある。
二人の発言は見当外れであったものの、どうやら本当に、まるで違うものが見えているようであった。
「お。こっちは戦闘シーンだな。この燃えさかる雄叫び、かっこいいな」
「さっきから風雲児は何を見て言ってるんだ。動物たちが歌を歌っている場面だろう?」
(うん、そうだな、そういうのもありか)
碧緒は気を取り直した。
「内容は想像にお任せするよ。そういう絵本だと思ってくれて構わない」
読んだ子どもが、自らの想像力でストーリーを組み立てていく絵本だ。
そういうのも素敵じゃないかと、碧緒は開き直った。
「……ますます面白いな」
似たような印象を抱いたのか、修もつぶやきながらページをめくった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年07月13日
参加申し込みの期限
2013年07月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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