いきなり関係進展！　リア充爆発できるかな｜リアクション

いきなり関係進展！　リア充爆発できるかな

「はわはわわ」
「おっと」
『さすがシューくん！　……って言えばいいんでしょうか。でも、危うく放送事故でした。ナイスです』

　カメラと美咲紀の間に割って入り、スカートを直してやる修。安全ピンで応急処置を施し、彼が離れるころには何とか元の形に近い状態になっていた。とててと動き回る美咲紀を、修はひょいと抱え上げて席に座らせてやる。

「こらこら、動き回ると下着も落ちるぞ。座ってなさい」
「は。大人しく座るです。ぱんつもずり落ちると嫌なのです……」
「袖はめくってやろうな……可愛くできた」

　もじもじと座る美咲紀のその裾を、修は短く捲ってやる。その後、修は美咲紀の胸部を見て零した。

「まな板だったから胸は違和感無くて、良かった」
「ひどいのです！」

　にこにことしている修の後ろ、笑顔を作るもどうしても苦笑になってしまった――というような顔をしたゆかりが映り、明るい毒舌が響く。

『……でーもー、あんまり子供に興奮してると、それもそれで放送出来なくなっちゃうので……気を付けてくださいねー？』
「興奮とは失礼だな」

　その横で、美咲紀が『魔法少女きゅあきゅあ』OP曲を全シリーズ順番に入れていく。届かない足をぷらぷらとさせているその姿に、修はぐっと胸を押さえた。暫くすると、モニターにアニメ映像が流れる。

「きゅあきゅあ、かわい～」
「幼女美咲紀、実に良い……！」

　歌う美咲紀の少女の特有の澄んだ瞳、肌の肌理、透明感、未成熟な四肢。それを修はじっと観察してはまたときめく。一曲歌い終わった美咲紀に、修は思わずこう言った。

「お兄ちゃんと呼んでみてくれ」
「シューお兄ちゃん？」

　こてんと首を傾げて名前を呼ぶ美咲紀に、修は大ダメージ。200倍のパワーもあってそのかわいさは胸に染みる。美咲紀はメニューを開いて、デザートのページを開いた。

「メニューにあるの全部欲しいです。シュー君、一緒に食べましょなのです」

　キラキラした瞳で修を見る美咲紀。パフェにアイス、あんみつ、フレンチトースト、ハニートースト、ケーキ。並ぶスイーツを一つ一つ指差す姿に、修は全て頼むことを決意した。暫しして、テーブルの上にはデザートが豪勢に並ぶ。修はアイスを美咲紀の口許へ。

「ほら、あーん」
「おいしー」

　その一つ一つを幸せそうに食べる美咲紀に、修は感極まる。

「ああ……良いな……妹。嫁にはやらんぞ」

　ひしっと美咲紀の小さな体を、修はしっかりと抱き締めた。その後ろで、モニターにまた砂嵐が起こる。

『oh、ゆかりちゃん！　毒舌はいいけど暴言はダーメ！　気を付けなよー！』
『すみません！　……と、すばらしい兄妹愛でしたねー！　次です、次！』

このページにイラストを設定する