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【修学旅行】サイコロコロコロ、神戸と京都へ行こう! の旅
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●最終日 神戸市 その2
「最後の1日、皆で神戸を回りませんか?」
そんな武道のメールが皆のMLで回ってきたのは、3日目の夜だった。
4日間の修学旅行も、いよいよ今日が最終日。その締めを、皆と一緒に飾りたい――。
「そう! この瞬間だけはダイスの女神に支配されず自由に動けるのだ!!」
場所はJRの改札前。武道の呼びかけに集まったクラスメートたちが次々と集まってきていた。
「んー人数多い方が楽しそうだよね! 声かけたりかけられたりで……結構大きなグループになった!」
ざっと数えただけで、20人程度はいるだろうか。途中参加の連絡をくれたクラスメートも何人かいたので、午後はさらに多くなるはずだ。
「みんな、今日はよろしく! 行きたい場所があったら遠慮しないで言ってなー!」
元気な声で挨拶をすると、武道は最初に自分の希望を述べた。
「言い出しっぺの俺は、どこかでお土産買いたいデッス!! 弟と、部活の後輩にいろいろ買いたい!!」
そんな武道に続いて、なぎさと雅樹、そして倫理子が手を挙げる。
「ボクは、中華街がいいかな。昨日の豚まん以外にも、美味しそうなお店が一杯あったし。それに、お店以外にも回ってみたい所があるし」
「神戸といえばパンも有名だから、そっちも押さえておきたいな。あ、物理的に高い場所はパスだ」
「私、神戸海洋博物館に行ってみたいわ。神戸の潮風って、どんな風か興味あるの」
他のクラスメートも、どうやら殆どが、中華街で食事を取りたいと考えているようだった。
「そしたら、とりあえず……食事は中華街で決まりかな?」
「そうね。あたしも賛成」
手を上げたのは嬢だった。
「あたし、贅沢な買い食いがしたい! 神戸コロッケに小籠包、ふかひれラーメンにスイーツも!」
「いいねー! 俺もフカヒレラーメン、それに肉まんに角煮まんが食いたい!」
嬢の話に竜司が乗ってきた。
「でもそんなに食って平気なの? 腹、痛くなったりしない?」
「大丈夫。ちゃんと胃薬も持ってきてるから」
既に準備万端な嬢である。いっぽう竜司は、
「なあ志波、後で買い物も寄れるんだっけ?」
「もっちろーん! ていうか竜司くん、もう買う物決めてるの?」
「ああ。壺プリンとマシュマロを、このくらい」
どうやら竜司のお土産は、スイーツ中心のラインナップらしかった。
ジェスチャーで示しているのはかなりの量だが、一体誰に贈るつもりなのだろう。
「まず寮の皆だろ。あと初恋の娘とそのお姉さん、それからまゆ先生とまゆ先生とまゆ先生に。もうこれで島に帰ったら俺の性春パワーがフルバースト間違いなしで」
「さー、行くぜぃみんな―!」
「どいひー!?」
そんなこんなで出発の準備が整った。
「……っと。これだけ多いと、何か目印が欲しいな。ペナントとか――」
「ふっふっふっ。そう言うと思って、俺様が買っておいたぜぃ!」
望月はそう言って、新品の旗をサッと取り出した。
「ありがと! さすがもっちー!」
「なーに、時間は貴重だしな。武道ちゃん、早く皆集めちゃおうぜ」
「だね! みんなーこれを目印に集まってねー☆ 無事に帰るまでが旅行だからね!」
神戸中華街、通称南京町は、JRから南に歩いてすぐの場所にある。
車両が通行する時間帯は過ぎ、通りは大勢の客でごった返していた。
店先で中華まんを売る店員の声、具材を炒める油の弾ける音、スマホで自撮りをする観光客……。
中には取材と思しき、撮影機材を抱えたクルー達の姿も見える。
通りのあちこちを眺めるクラスメート達の視線が、もっぱら料理や土産物へと向けられる中、なぎさが見つめているのは、水を張った古い金物の鍋だった。上にせり出した取っ手と、縁に微かに浮かんだ雷文。他にはこれと言って変わった特徴も見当たらない。
「これが魚洗鍋……有名らしいけれど、実物を見るのは初めてかも」
魚洗鍋は、元は風水に用いられた道具で、取っ手をこすると共振現象を発生させて水に波紋を立たせる事が出来る。上手な人間が扱えば、噴水のような飛沫を上げさせることも可能だという。
「よし……試してみようか」
なぎさはさっそく腕まくりをして、魚洗鍋にチャレンジした。見た以上、やらずにはいられない性分である。
手を水で濡らし、鍋の取っ手をこするなぎさ。
しばらくすると、ノコギリで木を切った時のような独特な音が、リズミカルに木霊し始めた。
「あっ! 何これ!」
変化はすぐに現れた。水面の縁にきれいな波紋が立ち始めたのだ。
程なくしてそれはさざ波に変わり、飛沫へと変わっていった。
その様は、まるで見えない魚が、何匹も鍋の中を飛び跳ねているかのようだ。
「うわあ……凄い!!」
いつしか周りに出来たギャラリーにも気づかず、なぎさは鍋の飛沫に見とれていた。
一方、その頃。
「さて、今日はどうすっかなー。喰えそうなモノ片っ端から制覇するか?」
肩の力を抜いた口調で、
木野 聖華
はスマホでめぼしい店を検索していた。もう片方の手には、道の途中で買ったバブルティーがある。値段も安く、そのうえ美味い。
昨日までは一人旅を満喫していた聖華だが、今日は武道らのグループと一緒の行動である。
先頭をゆく面々とつかず離れずの距離を保ちながら、聖華は中華街の通りをのんびりと歩く。
神戸の中華街は、今まで見たどの場所とも違う。日本と異国が分かち難く混ざった場所とでも言うのだろうか。
視覚、嗅覚、聴覚、味覚、それら全てが聖華の脳を揺さぶりにかかってくるようだ。
「お、ひと口胡麻団子。こっちはパンダの餡まん」
無論、買いである。
楊枝を刺したゴマ団子を一口かじると、中から湯気が立ち上った。
「あふ」
ゆっくりと湯気を冷まして団子を食べ終えた後は、餡まんである。
小さな鼻まで再現した可愛らしい饅頭は、思わず食べるのが勿体なく感じられるほどだ。
「ん、美味かった。おー、あっちは小籠包か」
こちらは店に列があり、買うのに少し時間が必要だった。
仲間たちを早足で追いかけながら、小籠包を口に放り込む。中から飛び出るスープが、たまらなく旨い。
街に入った傍の場所で買ったバブルティーの冷たさと甘さが、丁度良い味わいだ。
通りをゆく人々の雑踏。活気のある人々の声。そんな中華街の空気が、どこか心地よい。
「ここの風景はアイツが綺麗と思うかも……ゴミゴミしてっからな」
写真撮ってニャインに送ろう……そう思ってスマホを操作する聖華の手が、ふいに止まった。
(アレ? ひょっとしてアイツとニャイン交換してなかったっけ?)
交換できないものは仕方ないと、聖華は写真をフォルダに保存した。渡す機会があった時に渡すとしよう。
(しかし、中華街には他のメンバーは来てないのか?)
固まって歩く集団の後方で、ぼんやりと聖華は思った。
武道のグループに参加しなかったクラスメイトは個人であったり、他のグループであったり様々だが、今もこの神戸のどこかにいるはずだ。
(合流出来たら、美味い店の情報でも聞きたいところだが――おや?)
そんな事を考えていると、道の向こうから、寝子高の制服を着た男子生徒が歩いてくるのが見えた。
この日、稔之は一人で中華街を散策していた。昼食を兼ねた社会見学である。
「なるほど……これは完全に異国の風情ですね」
軒先で飛び交う言葉は、中国語と日本語が半々、といったところだろうか。
ふと稔之は、横浜の中華街を思い出した。日本でありながら日本でない、異国情緒に包まれた街。恐らくは店員の喋る言葉や料理の味付けも違うのだろうが、そこまで微妙なニュアンスは判別がつかない。
(日本の中華街は、西に行くほど歴史が古いそうですが……おや?)
中央広場の傍を散策していると、道の向こうで武道らの一行が見えた。どうやら皆で、中華街のひと時を満喫しているらしい。
「みなさん、これから昼食ですか?」
「あ、稔之君! そうだよー、これからご飯! 稔之君も?」
「ええ、俺はこれから食べ歩きにと思っていて」
武道と会話を交わしていると、聖華も首を突っ込んできた。
「おー、えっとあんたは、えーえー……同級生の誰だっけ?」
「蒔原です」
「なに、中華街巡り? 美味しい店とか見つかった?」
「ああ、それなら……」
二人と幾つか挨拶を交わすと、稔之は再び街の中を歩き始めた。買った軽食は、どれも全く外れがない。
(しかし、食事や宿がサイコロで決まるなんて斬新ですよね)
餃子をぱくつきながら、今更ながらに苦笑する。
京都では宿も旅館も堪能できたが、生憎神戸の昼は豚まんだったのを思い出したのだ。
「サイコロに一喜一憂した旅も、今日で終わりですか。何となく、寂しい気もします」
家族や後輩へのお土産を買っても、まだ集合時刻までは余裕がある。
今はただ、このひと時をのんびりと楽しもう――。
中華まんを抱えながら、稔之は4日目の自由をのんびりと噛みしめていた。
武道たちが街の中心にさしかかったところで、
桐野 正也
が辛抱たまらないといった表情で手を挙げた。
「色々美味しそうな物が多そうだから、気になるのあったらみんな声かけていいか?」
無論、反対する者などいない。周りのクラスメートも、各自自由に美味しそうなものを見つけては舌鼓を打っていた。
いっぽうなぎさなどは、空腹より好奇心の方が勝るのか、
「ねえ見て、あの干支パンダ! すごくかわいい!」
広場のパンダの像をスマホに収めている。つい先程も、自販機の上に寝そべるパンダのマスコット写真を友達に見せて喜んでいたばかりだ。
そういう訳で遠慮なく、正也は五感の全てを動員し、空腹のレーダーを張り巡らし始めた。
「美味しいものはないかな~……っと」
はたして数分後、正也は早くも『気になるの』をかぎ当てた。
「おっ! あれ、美味そうだな!」
正也の視線の先に見えたのは、分厚い生地で挟んだ豚の角煮まんだった。
品物それ自体はコンビニなどでも見かけるものだが、中華街のそれはサイズが一回り違う。
しかも重い。匂いをかいだだけで、使っている肉が極上のものとわかる。
買い求めた一品に、正也はさっそく大口で肉にかぶりつく。
「うめー!」
そんな歓喜の声をあげる正也に誘われてか、
「おお……この匂いは角煮まん……」
空きっ腹をおさえた煉は、正也と同じ角煮まんを二個買い求めると、ペロリと平らげてしまった。
なにしろ昨日の昼食は、豚まん3個。美味しくはあったが、育ち盛りの胃袋を満たすには到底足りない。昨夜と今朝の食事で満たなかった空腹が、煉の体には残っていたのだ。
「ふう、美味かった。俺も少し買ってくか」
煉は元気を取り戻すと、土産物の料理を買うことも忘れなかった。送る相手は妹である。
(確か、近くに美味しいホットケーキ屋があるって聞いたな。後で寄ってみるか)
中華街巡りの後には『お土産選び』というイベントが控えている。ここで浪費はできない――。
「でもその前に腹ごしらえだ。とりあえず豚まんと焼き餃子は外せないな。それから……」
こうして煉は、クラスメートと一緒に豚まんの店に並ぶのだった。
干しエビと筍、豚の背脂がたっぷり入った饅頭は、頬がこぼれるくらい美味しかった。
中華饅頭を頬張るうち、望月の胸に熱い感情がこみ上げてくる。
「モウヤダ、俺様泣いてやる! 今日こそは武道ちゃんとずーっといるんだいっ!!」
「ちょっとちょっと、もっちー、どしたの?」
「だってさー、この一年で終わりなんだぞ! 武道ちゃんと煉ちゃんと正也ちゃんとバカやれるの!」
「美味しそうじゃん。1個ちょうだい!」
望月の話を遮るように、魚洗鍋から帰ってきたなぎさが、饅頭をサッと奪い取った。体を動かしてお腹が空いたようだ。
対する望月は、なぎさの行為を気にも留めず、今までの思いを残らずはき出す勢いで、おいおいと泣きわめきはじめた。
「俺が一番留年近い立場だし、つーか大学受かるかどうか不安だし……」
「そっか。やっぱ色々不安だよね……」
肉まんを食べ、涙をこぼし、不安な胸中を吐露する望月。武道はそんな彼の言葉に頷くと、袖を濡らす望月の肩を、ぽんぽんと叩いた。
「心配無用。何とかなるぜぃ!」
「グスッ……ありがと」
武道がこう言うと、本当に大丈夫だという気持ちが湧いてくる。望月は涙を拭い、武道に向き直った。
「武道ちゃん、悔いのねー1年にしような」
「そうだね。もっちー」
「……いい匂いね」
小さな声で、葉月はぽつりと呟いた。
特に断る理由もなかったからと同行してみたが、中華街は中々どうして面白い場所だった。
普段の生活で触れることのない新しい刺激が、葉月の創作意欲をくすぐってくる。
目ぼしい場所の絵はすでに描き終えていたので、お供のスケッチブックと色鉛筆は、今日は出番が殆どない。
「……それ、美味しそうね」
道端で買ったアヒルの水かきの煮込みを食べながら、葉月は散策を続けた。
煮込み料理は辛みが強く、御裾分けを貰ったクラスメートが口から火を噴いていたが、鉄の胃袋を誇る葉月にはこの程度、どうという事はない。
なかなか刺激の強い味だと思った。創作意欲の足しになるかもしれない。
「他に、おいしそうな料理はないかしら」
いつも通りの儚い足取りで、葉月は武道達の後をそっとついていった。
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2018年01月02日
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2018年01月09日 11時00分
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