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人鬼大合戦 あやかし大戦争・あらため
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■戦の先の、そのまた先の
混ざり者。
それが、人類軍に忠実な戦士『珠稀』につけられたあだ名である。
幼くしてみよりもなかった彼を取り立てた将軍に尽くし、努力と才能で力と地位をつけていった男だ。
彼の実力であればこの大戦、最前線で指揮をとっていてもおかしくなかったのだが……。
「親方様! なぜ私がこのような後方に配置されるのです! 鬼たちは同胞を殺してまわっているというのに!」
「くどい」
自らを幼い頃から取り立てた将軍。人類側の総大将とも言うべき男の一喝に、珠稀は歯を食いしばった。
「……あの噂のせいでしょうか」
それは忌まわしき噂話だった。
アケーチ・タッマーキ
という妖に、珠稀がよく似ているという噂だ。
人間に化けて人類軍に取り入り、戦乱を引き起こした黒幕。
珠稀の出生が明らかで無いがため、アケーチの隠し子ではないかと疑われたのだ。
そのせいで、この戦いを招き入れたのも珠稀のしわざではないかと疑うものまであったという。
人間と妖の子。人類に混入した異物。混ざり物。それが珠稀につけられた、きわめて不名誉なあだ名であった。
「あんなものは根も葉もなきこと。私は妖を憎んでおります。ご存じでしょう! この右目がうずくことを! 奴らを滅ぼせとうずくことを!」
「くどい。話は終わりだ」
手を振って珠稀を下がらせようとする将軍。その傍らには妖艶な美女がもたれかかっていた。萩矢咲耶という、将軍の愛人にして近衛である。
咲耶が将軍に耳打ちをする。蜜のようにねっとりとあまく、花のように香しく鮮やかに、所作ひとつひとつが人を惑わすようだった。
ちらりと視線をよこす美女。
珠稀はその妖艶さに惑わされぬよう、目をそらしてうつむく。
全てがおかしくなったのはいつからだったか。
妖が突如目の前に現われ珠稀の右目をえぐり取った頃か。
そのすぐ後、将軍が咲耶をとりたててそばに置いた頃か。
かつて優しく尊大であった将軍は、人を嫌い無茶な采配をすることが多くなった。此度の大戦にしても、帝を強引に説得して引き起こしたものである。
「このままでは」
歯噛みしながら、珠稀は将軍の前から引き下がった。
何かがおかしい。
しかし頼れる者はいない。
裏切り者の可能性を語っても、その張本人であると疑われている自分の話を聞いてくれる者は皆無だった。
将軍の異変にも、周りは見て見ぬ振りをしている。
「親方様は、なんとしても私がお守りせねば……グッ!」
突如、珠稀の右目が痛み出した。
えぐり取られた筈の目が熱い。
包帯を取り去り、うずくまる。そうして池の水面に映った自らの顔に……珠稀は驚愕した。
「目、が……戻って……いる……?」
えぐり取られた筈の右目が、そこにあった。
らんらんと赤く燃えるような目は、まさに……。
「妖の、目……」
「けったいなことやわァ」
声がした。蜜のような花のような、聞き覚えのある声。将軍の愛人萩矢咲耶――では、ない。
振り返ってにらみ付けると、彼女の正体が透けて見えた。
「アハッ、その右目には見えてはるんやろォな。うちの正体が」
震える。
恐怖に。
怒りに。
血の中に混じる、なにかに。
「貴様は……矢萩。三合鬼の、
矢萩 咲
!」
刀は既に抜いていた。
妖艶に笑いながら飛び退く咲。
彼女の手にはじっとりと濡れた風呂敷包みがあった。
「これ、なんだか分かる?」
包みを解いて床に転がせば、見覚えのある顔がのぞいた。
「……親方様」
「死ぬまで幸せそうにしはったわァ。甘ァく解けるよおに。甘ァく、甘ァく……」
指を妖艶に動かす咲。珠稀は言語を忘れて襲いかかった。
赤い右目が燃えるように輝き、彼の肉体を限界まで加速させていく。
対して咲は手の甲に口づけをすると、『妬ましいわぁ』と囁いて空間をまるごと薙ぎ払った。
手から放たれた邪気の光線が、庭も壁も屋敷もまとめて破壊したのだ。
破壊できなかったのは、刀で邪気を切り払った珠稀のみである。
「何事だ!?」
「戦っているぞ!」
「見ろ、あれは親方様の首だ」
「妖が入り込んだんだ!」
「どっちが……」
「どっちが……!」
崩壊に応じてかけつけた兵たちが、戦う珠稀と咲を見比べる。
「どっちが妖だ!」
吠える。
珠稀は右目から炎のような涙を流し、獣のように吠えた。
「残念やなァ。総大将はこの通り。本陣はこの有様。たとえうちらが滅んでも、人類軍は総崩れやなァ」
笑いながら、酒をあおりながら、珠稀の剣を打ち払う咲。
周囲は彼女の攻撃の『オマケ』で崩壊し、酷い有様になっていた。
「アアアアアアアアアッ!」
珠稀の剣が、ついに咲を貫いた。
どさりと落ちる酒の筒。刀。
もたれかかる咲の重み。
咲は目を閉じ、すこしだけ前のことを思い出した。
「フフフ、ありがとォなァ、亨はん、子夜はん……うちの我儘に付き合ってくれて」
二人に口づけをした、あの時のことを思い出した。
「ほんに愛しい鬼達やで……愛してるよって」
崩れ落ちる咲。
珠稀は剣を手放し、空に向けて吠えた。
それから、いろんなことが発覚した。
人類軍の中枢に潜り込んだ咲が政治を裏から操り、暗殺事件をねつ造し、戦争を引き起こしていたこと。
彼女の正体を見破れる目をもった珠稀を警戒して、その目を奪おうとしたこと。
そしてこの戦争が、咲という鬼の狂乱によって引き起こされたということ。
咲、子夜、そして亨。戦いに戦って人類軍を崩壊寸前まで追い込んだ鬼たちは滅ぼされ、山は焼き払われた。
しかし総大将をうしなった人類軍もまた、統率をなくしバラバラに散ってゆく。覇権争いが勃発し、日本はいくつもの派閥に分裂しにらみ合いを始めていた。
この先の未来がどう転ぶか、もはや誰にも分からなかった。
右目を隠した旅人が、高い山から都を見下ろしている。
「それでも私は戦い続けます。人のため、世のため。私の信じた、なにかのために」
戦乱の世は、まだ終わらない。
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あとがき
担当マスター:
青空綿飴
ファンレターはマスターページから!
大変お待たせしました。
続・あやかし大戦争、人鬼大合戦。これにて閉幕でございます。
この色鮮やかでどこか鉄臭い世界観は、紛れもなく皆様が集まり生み出したもの。
いわゆる歴史のスターとなった皆様を描けたこと、とっても光栄に思っております。
皆様がまた歴史のスターとなる時が来ましたら、またお会いしましょう。
ごきげんよう!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青空綿飴
前回シナリオ
あやかし大戦争
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年12月22日
参加申し込みの期限
2017年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年12月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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