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朝鳥 さゆる
は夢を見るのが嫌いだった。
それ故にさゆるの夜は、行きずりの誰かの腕の中で泥沼の快楽に溺れるか、睡眠薬の力を借りて眠りに就くかのどちらか。
だから、彼女が夢を見る事はない。その筈であったのだ。
「……なんなの、この格好は……?」
思わずと言った様子で呟くさゆる。
今の彼女の格好はまるで海賊のようであった。身体を探ると腰にはナイフが二本下げられている。
周囲を見回すと、どうやら彼女が今いるところは船の甲板であるらしかった。
自らの格好から察するに恐らくは海賊船なのだろうとさゆるは推測する。
何となくではあるが予感めいた物はある。恐らくはどこかに飛ばされたのだろうとさゆるは判断した。
すると、先程まで誰もいなかった筈の周囲に突然人が現れた。
「海賊達、ね……」
周囲にいるのはその恰好からして今のさゆるの仲間であろう海賊達であった。どうやら彼女と同じように女海賊もいるようだが、今はあまり関係のない話だ。
明らかな異常事態だが、さゆるは特に動揺はしていなかった。寝子島に住んでいればもはやこの程度のことでは動揺する筈もない。
尤も、さゆるの場合は動揺する心自体が摩耗しており、寝子島に住んでいなくても動揺したかは解らない。
(あぁ、まるで経験したかのように変な知識が頭に浮かんでくる)
狂的なまでに美しく、狂的なまでに冷静で、狂的なまでに狂暴で、狂的なまでに死神を愛したが、死神に愛されなかった女海賊。
それがこの世界におけるさゆるであるようだ。
死が彼女を避ける──それが彼女が有しているチート能力。
どのような状況、いかなる危機の中であろうと死の腕がさゆるを抱く事はない。
故に彼女は「死神に愛されない女」との異名をとる。
(死神に愛されない女、ね)
そんな風に心の中で呟き彼女は薄く笑みを浮かべる。
それはまるで危うさを感じる美だ。しかし、だからこそ、人々はさゆるに魅了される。例え、彼女自身が自らに不幸を齎す存在であるかもしれなくとも。
「船長、やばいっすよ!」
「くっそ、海軍の連中があああああッ」
ぎゃあぎゃあとさゆるの配下の海賊達が騒ぎ立てている。
それもその筈。何故なら、彼らは今、命の危機であるからだ。
この世界に来てから海賊船の女船長としてさゆるは、あらゆる海で暴れていた。
人々が噂する全てを狂わせる妖しくも人を惹きつける女海賊として。
「耳障りな声を上げるのを止めなさい」
その言葉は海で暴れる海賊船の船長としてまるで相応しいものと言えるものではない。
何せ船に乗っている者達が誰も彼もが荒くれ者の海賊なのだ。それは、例え女海賊であろうと例外ではない。
なのに、その船長であるさゆるは荒々しいとは真反対ともいえる静かな口調なのだ。
だけど、彼女が口を開いた途端にあれ程までに騒いでいた海賊達はぴたりと静まり返る。
まるでその様子は配下というよりも、狂信者のようですらある。
そう。彼らにとってはさゆるは信仰すべき対象なのかもしれない。
「罠、ね……」
そう、罠だ。
さゆるは配下の海賊達と共に獲物である船から積み荷を奪い逃亡している途中だった。
しかし、それは海軍の罠だったのだ。その獲物である船自体が。
逃亡先に海軍の船が待ち構えており、別のルートを取ればそこにも海軍の船が現れ。
そうして、海獣の棲む海域に追い込まれて艦隊に包囲された。
これ以上進めば海獣がさゆる達の乗る海賊船を襲うだろう。
ならば、包囲網を突破すれば良いと考えるも、どうやら思った以上に大軍が注ぎ込まれたらしく、その包囲網に隙はない。
「あなた達。今から言う事を良く聞きなさい。時間がないから一度しか言わないわよ」
「ば、馬鹿なっ!?」
そんな声がさゆるの耳へと届く。
そちらの方へと視線を向ければ、海軍の提督らしき身なりの良い男が驚愕の表情を浮かべていた。
「作戦は悪くはなかった。包囲網の作り方もお見事よ」
彼女の静かな言葉は、本来は周囲の騒動の音や人の叫び声に掻き消される筈だ。その筈なのに提督はさゆるの方へと視線を向けた。
それは果たして偶然か、もしくはその言葉が聞こえたのか。
「でも、一つだけ考慮に入れ忘れていたようね。私達も海獣を利用する可能性がある事を」
まるでその言葉に導かれたかのように、巨大な海獣が海の中から飛び出し海軍の船へと襲いかかる。
「あああぁああああッ」
「た、たすけっ」
海兵達が先程までの海賊のような声を上げている。
この世界における海獣とは、巨大な海の生物の事を指すのだ。
この海域に住まう海獣のその姿はまるでシャチのようであった。
但し、地球におけるシャチとはその大きさが全く違う。さながらマッコウクジラのように巨大。
しかも、額辺りからは一本の長い角が生えているのだ。
「さぁ。その首、貰い受けるわよ」
さゆると提督。互いの顔が見えるという事はそれだけ近づいているという事。より正確に言えば、海賊船側から海軍の旗艦へと近づいて行ったのだ。
全ては敵の大将の首を取る為に。
「ヒッ。だ、誰か私を、私を守れぇえ」
荒れ狂う波に揺れる互いの船。しかし、さゆるはそんなものはないとでも言うかのように海軍旗艦へと乗り移っていた。
「残念。誰も彼も忙しいそうよ?」
「や、やめッ」
それはまるで踊るかのように。静かに風と共に提督の首を手に持ったサーベルで召し上げる。
「ふふっ。さぁ、行きましょう」
そんな言葉と共に、再度海賊船に乗り移ったさゆるは未だ海獣に襲われる海軍を尻目に悠々と海域を離脱して行くのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
昂祈
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
ゲーム
定員
15人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年12月20日
参加申し込みの期限
2017年12月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年12月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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