特異点Ｎ？　渾沌祖霊島寝子島｜リアクション

特異点Ｎ？　渾沌祖霊島寝子島

◆現実への帰還

「……夢？」

　カノンは目を覚ますと地に足を付け、現実に帰ったことを実感した。のんびりと、夢の事を考えれば、優にハグした時のことが鮮明に浮かんだ。

「それにしても……」

　あの時感じた、優の心臓の音。少し、速かった気がする。カノンはそう思いながらも、自らの身に起こる異常に、とくとくと動く心臓に困惑する。

「でも……何故だろう」

　あのことを思い出せば出すほど、カノンの心臓の音、その鼓動が早まった。

「不思議、だな」

「はっ……！」

　夢のような冒険を目の当たりにした後、楓子は自室で起き上がる。床に落ちたスマホを拾い上げて、独り言ちた。

「寝落ちしてしまった……」

　夢から醒めたばかりの視界には現代の寝子島、眠る前と何ら変わりのない世界が広がっている。まるで何事もなかったかのような状況に、楓子は思わず呟いた。

「夢……だったのか？」

　そうして、楓子は先程まで見ていた夢を思い出す。ゲームの中にあんなステージは存在しない。それは楓子もわかっていたが、感覚は未だ鮮明だ。

「CGOの夢……きっと吉兆だ、そうに違いない」

　――今ならあの高レアも出る気がする！
　楓子の心にそういった確信が生まれる。根拠はないが、その確信は楓子にとってどこか絶対の響きがあった。夢の中で演じた役割、狂気的なそれの名残が未だ楓子に残っている。楓子は早速CGOを起動し、ガチャのページを開いた。

「回すか！　回そう！！」

　そして楓子は、迷いのない手つきで『10連』のボタンを押す。眠る前の考えはどこへやら、今、楓子はひたすらガチャを回し続けていた。

このページにイラストを設定する

あとがき

担当マスター：六原紀伊
ファンレターはマスターページから！

お待たせいたしました。
改めまして千歳飴楓子様、ガイドに登場いただきありがとうございました。
また、イラストを使用させてくださった如月庚様、薄野五月様、神嶋征一郎様、壬生由貴奈様、イーリス・クライノート様、如月蘇芳様、加瀬礼二様にもお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
とても素敵なイラストですので、その魅力を損なうものとなっていないか、リアクションの提出を終えた後も緊張しております。

物語を盛り上げてくださった悪役の皆様も、短い期間の中での相談、本当にお疲れ様でした。
シナリオ化にあたり、元ネタを知らない人も楽しめますようにと、幾つか設定を変えたり、シンプルにした部分がありまして。
それが却って混乱の元となっていたり、アクションが書きにくかった等がございましたら、本当に申し訳ございません。

少しでもお楽しみ頂けましたら幸いです。ご参加、ありがとうございました。

↑ページトップに戻る