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にゃんこのがっこう、はじまるよ~!
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新鮮な魚が並ぶ、魚屋『魚正』。
この店に、今日はいつにも増して熱い視線が注がれておりました。
*
ぽかぽかと気持ちの良い昼下がり。商店街にふらりと姿を現したのは翠の瞳を持つちょっとアンニュイな黒猫、ハヅキ(
三宅 葉月
)です。
ハヅキはとてとてと街中を散策します。他の野良猫に言い寄られても、見向きもしません。だって、彼女にはやることがありました。そう、にゃんこ学校の実習です。
ハヅキが選んだのは『人をメロメロにするテクニック』。スカイ先生の講義は一応きちんと聴きました。後は実践するだけと、今彼女はその標的を探しているのです。
歩いている内に、ハヅキの鼻がピクピクと動きました。何とも魅惑的な磯の匂い。うん、これは間違いなく。
ハヅキはそれを胸一杯に吸い込んでから、キョロリと辺りを探します。やっぱりありました。魚屋です。
ハヅキがじっと店先を見つめていると、捻り鉢巻きをしたツルツル頭の人間と目が合いました。恐らくこの店の主人でしょう。するとご主人、サッとハヅキに向けてホースを構えてきたのです。
ハヅキはほんのちょっとドキリとしましたが、慌てたりはしませんでした。ここで逃げだそうものなら、返ってこの人間の警戒心を強めてしまいます。ハヅキは優雅に店の前を通り過ぎることにしました。横目で拍子抜けするご主人の顔をそっと確認しながら。
作戦は成功し、ハヅキは水をかけられることもなく店から離れることができました。水も滴るいい女にはなりそこねましたが……やっぱり猫は水が嫌いですからね。
ハヅキは自分からご主人の視線が逸れたのを見て、静かに物陰に身を潜めます。そして顔を一撫ですると、気怠く首を傾げました。
(さて……どうしようかしら)
そしてまた別のにゃんこが『魚正』を見つめていました。スレンダーでチャーミングな三毛猫、イツキ(
新田 樹
)です。イツキは実習『ご飯にありつくためには』を選択しましたが……美味しいご飯にありつくために、魚屋さんをターゲットに選んだようです。それだけ難易度も上がるんですがね。
イツキは意気揚々と、魚屋のご主人に後ろから近付きました。
(甘えるテクニックを使って気に入られようっと! お魚にはそれまで絶対手を出さないわ)
イツキはにゃーんと甘い声を出し、ご主人の足元に擦り寄ります。そしてご主人と目が合うと、ニッコリと微笑みました。ご主人の目が大きくなります。
(えへ、これでもうイチコロね)
そう思った瞬間、今度はイツキの目が零れんばかりに大きくなりました。ご主人がサッとホースを構えるといきなり水をかけてきたのです。
『うそーーーーっ?!?』
イツキは飛び上がるとその俊敏な足で一目散に逃げ出します。幸い水はかかりませんでしたが、イツキは物陰に飛び込むと、ぜいぜいと息をしながら座り込んでしまいました。
私お魚盗らないのに! 話し合いの余地もないなんて、ひどーい!!
さて、ここにも1匹、『魚正』に熱視線を送るにゃんこがいました。緑の生き生きとした目を持つ、黒猫タケミチ(
志波 武道
)です。『魚正』、大人気。
タケミチは『ご飯にありつくためには』を実習しようと考え、『魚正』まで来ておりました。
スカイ先生の厳しい講義で知識は叩き込んだ。ご飯をもらうにはご飯をもってそうなところがいい。それなら……お魚屋さんは難易度高そうだけど、挑んでみようじゃないか!
なかなかのチャレンジャー精神です。タケミチはまず、様子を見ながら店に近付いてみようと考えました。
ところが。近付く前に三毛猫がホースで水をかけられそうになっているのを目の当たりにし、慌てて回れ右。物陰に身を潜め、ぶるりと身震いしました。これは、大ボス並の難易度です。
しょうがなくタケミチはしばらくご主人を観察します。そしていいことを思いつくと、さっき三毛猫が逃げていった方に歩いて行きました。
三毛猫は、疲れた様子で座っておりました。
『君、イツキちゃんだろう? 大丈夫かい?』
タケミチは彼女に声をかけます。イツキはびっくりしてシャーッと牙を見せそうになりましたが、相手がにゃんこ学校の生徒だと分かって、その逆立てた毛を下ろしました。
『見られちゃいましたか。へへ、恥ずかしい』
イツキはペロリとその小さな舌を出すと、照れたようにこしこしと自分の顔を擦りました。
『いや、あそこの攻略は結構難しいよ! それでね、俺見てて思ったんだけど、あそこのご主人……』
『意外に優しそうよね?』
新たな鳴き声がして、2匹の猫は振り向きます。そこにはいつの間にか、ハヅキがすました様子で座っておりました。
『だって、あの至近距離なら絶対水を浴びせることが出来たのに、あの人しなかったもの』
ハヅキの言葉にタケミチが大きく頷きました。
『そーなんだよ! 猫の嫌がることをするというより、ただ追い払うことが出来ればいいって感じだった』
タケミチは勢いよく言うと、言葉を続けます。
『多分、お魚を盗られるのを警戒しているだけだと思う』
『私勝手に盗ったりしないわ!』
イツキが口を尖らせます。タケミチは優しく笑いました。
『モチロン分かってるよ☆ でも、猫が人間にそれを伝えるのは難しい。言葉が通じないからね。だから、俺に考えがある』
『『なに?』』
イツキとハヅキが興味深そうにタケミチをそのくりくりの瞳で見つめます。タケミチはむふふと鼻の穴を大きくしました。
『名付けて……「ご主人を射んと欲すればまずお客さんを射よ」作戦!!』
『『……?』』
きょとんとする2匹に向かい、タケミチはこの謎の作戦内容をこしょこしょと説明します。そして入念に役割分担を確認すると、お魚屋さんに向かって元気に言いました。
『よーし、作戦開始☆』
*
『魚正』のご主人は神経を尖らせておりました。何だか今日は猫が多いのです。
店先に並ぶ魚は大事なお客さん達のための物。猫に恨みはないけれど、手を出させる訳にはいきません。心を鬼にしてぐっとホースを持ち直した時、離れたところで優雅に寛ぐ黒猫を発見しました。
「む?!」
最初、ご主人は警戒しましたが、すぐにそのホースを持つ手を緩めました。だって、その猫は店に見向きもしなかったからです。
ひなたぼっこでもしているのでしょうか。黒い毛を優雅に舐め、その美しい翠の瞳を細めています。ご主人はその内その美しい猫に見とれてしまいました。
(ああ、俺が魚屋じゃなかったらなぁ……)
それこそ猫可愛がりに可愛がってやるのに。でもそんなことをしたらこの猫の多い寝子島。収拾がつかなくなるのは目に見えています。出来るのはこうやって遠目に眺めるだけ。ハァとご主人が己の悲運に肩を落としていると、突然その肩がポンと叩かれ、笑いを含んだ声がしました。
「ちょっとご主人! ここはいつから招き猫を置くようになったんだい?」
それは常連のおかみさん。ご主人は訝しげに答えました。
「招き猫? バカ言っちゃいけねぇ、魚屋がそんなの置く訳ないだろう」
その答えを、おかみさんの大笑いが吹き飛ばしました。
「アハハ! だったら台の下を見てみなよ!」
え? と眉をひそめ、ご主人は店先に張り出している、魚を置く台の下を覗きます。何とそこには、黒色と三毛、2匹の猫がチョコンと招き猫のポーズをとっておりました。
「い、いつの間に!」
ご主人は驚きますが、2匹はすまし顔。何事かと足を止める通行人に、店先からコイコイと手招きしてアピールしています。
「わぁ、可愛い!」
小さな女の子がお母さんの手を引っ張りながら近付いてきました。すると緑の目の黒猫は腹を見せ、ごろんと寝転んでやりました。女の子は恐がりもせず猫をナデナデ。とっても嬉しそうです。
三毛猫の方も撫でてくるお客さんを嫌がりもせず、ゴロゴロと喉を鳴らします。そしてどさくさに紛れて魚の台に手を出そうとする猫なんぞを見つけたら……シャーッ!! 鋭い牙を見せ追い払うと、また何事もなかったかのように招き猫のポーズ。お客さんは大爆笑です。
2匹のお陰でお客さんがどんどん集まってきました。『魚正』はいつも以上に大繁盛です。
ご主人はお客さんの応対をしながら信じられない思いで猫を見ていました。この世に魚に手を出さない猫がいるなんて!
すると黒猫がちらりちらりとご主人を見て、ニャーンと小さく鳴きました。三毛猫もいつの間にか擦り寄ってきています。そしてあの遠くにいたはずの翠の目を持つ上品な猫も、傍まで来ていてじっとご主人を見つめておりました。
(ああ、ちくしょう)
ご主人は天を仰ぎました。降参です。ご主人は店の中に向かって怒鳴りました。
「ちょっとお客さん頼むわ。俺ぁ裏で猫に餌やってくる!」
「は?! 猫?!?」
驚く声を背中で聞きながら、ご主人は3匹に向かってにやりと笑いました。
「お前らには負けたよ。腹減ってんだろう? 裏に来な」
こうして、タケミチとイツキは無事綺麗に下ろしたお魚を貰うことが出来ました。
『ナーゴ! ありがとうご主人! ウマウマ!』
タケミチははぐはぐと食べながら、お礼を込めてご主人に嬉しさを全身でアピールしています。
イツキも新鮮なお魚をペロリ。そしてくりんとした目で小首を傾げ、ご主人を見つめます。ご主人は苦笑いをしました。
「今回だけだぞ。餌場にして貰っちゃ困るからな」
あわよくばと考えていたイツキ。何となくご主人の考えていることが分かり、しゅんとその耳を伏せました。
ハヅキは目の前のお魚は食べません。その代わりご主人に近づき、その手にすりすりと顔を擦りつけました。
「なんだ、お前ぇは腹いっぱいなのか? ならこいつらに譲ってやるか?」
覗き込んできたご主人に、ハヅキはにゃあと可愛らしく鳴きます。ご主人はハヅキを抱っこすると、わしわしとその頭を撫でました。
「全く、長年魚屋やってるが、お前らみたいのは初めてだぜ。ほんっと……可愛いなぁ!!」
3匹はちょっと顔を見合わせます。そして声を合わせて楽しそうににゃあと鳴きました。
そんな『魚正』の様子を眺めながら、にゃんこ学校の卒業生はふうと息をつきました。
(魚屋にちょっかい出す役をやってやったんだが……気付いてないな、あいつらは)
彼はくすりと笑うと、3匹の評価票に『合格』のハンコを押しました。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月25日
参加申し込みの期限
2017年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月01日 11時00分
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