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にゃんこのがっこう、はじまるよ~!
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お日様から降り注ぐ柔らかい光で、その美しい毛並みをビロードのように輝かせながら街を眺めるのは、黒猫のタツキ(
檜山 立樹
)です。タツキは道行く人を眺めながら小首を傾げて考えています。
(さて……誰をターゲットにしようかな)
彼が実習で選んだのは『人をメロメロにするテクニック』。楽しみでしっぽがゆらりと揺れてしまいます。
美しいひげをピンと伸ばし、タツキはわくわくしながらターゲットになりそうな人間を探します。すると、数匹の猫に囲まれている女の人を見つけました。
(彼女にしようかな?)
タツキは何だかその女の人が気に入りました。とても猫の扱いに慣れてるようだったし……海のような青い瞳と涼やかな銀色の髪がとても綺麗だなと思ったのです。
(よーし、俺の魅力で人間をメロメロにしちゃうんだー)
タツキはしっぽをピンと立て、意気揚々と歩き出しました。
氷華・クルバトフ
は、自身の書く小説の打ち合わせのため、街に出ておりました。
(それにしてもいい気候だな)
氷華は気持ちよさそうに青空を眺めます。そして今度は街並みを眺めると、少し首を傾げました。
(何だかいつもより猫が多い気がするのだが……)
普段から寝子島は猫がのんびり過ごしていますが、今日はその数が少し多いように感じます。どうしてでしょうか。
(猫もこの気候に誘われたのかな)
氷華は猫達を眺めながら、そう結論づけました。氷華にとっては嬉しいことです。だって。
「よし、少し遊んでやるか」
氷華はシャキーンとマイ猫じゃらしをバッグから取り出しました。そう、彼女はいつ猫と遭遇してもいいように、猫じゃらしと猫用のおやつを持ち歩いているのです。そのクールな外見からは、なかなか想像がつきませんが。
(寝子島は猫が多くて、いろんな猫と出会える。本当にいい島だ)
氷華はちらりと腕時計の文字盤に目を落としました。まだ担当さんとの打ち合わせには時間があります。ちょっとくらい猫と戯れても大丈夫でしょう。
氷華はしゃがみこみ、手慣れた様子で猫じゃらしを振りました。すると興味を惹かれた猫達が数匹集まってきました。
「よーしよし」
氷華は少し顔をほころばせながら猫達の相手をしてやります。すると、ちょっと遠くからじっとこちらを見ている黒猫に気が付きました。
(……随分と綺麗な猫だな)
氷華は思わず猫じゃらしを持つ手を止め、その猫に見入ってしまいました。艶やかな毛並み、上品な佇まい。なかなかの美猫です。
「どうした? こっちへおいで」
氷華が声をかけると、黒猫は何だか気取った様子で彼女の傍まで来て、ちょこんとその場に座りました。
「君はなかなかのイケメンだな。猫じゃらしで遊びたいのか?」
黒猫がじっと猫じゃらしを見ているのに気付き、氷華は猫の目の前で軽く振ってやります。けれどもその猫は他の猫と違い、氷華の誘いに乗っかってこようとはしませんでした。
(あれ、興味がなかったのかな)
氷華はそう初めは考えましたが、黒猫の様子を見ている内にそれは違うと思い直しました。
だって……黒猫は手を出しこそしませんが、瞳をランランと輝かせながら首を猫じゃらしに合わせて小さく揺らしているのです。氷華はこの黒猫に関心が湧きました。
(見た様子だと、興味があるけど我慢をしているといった感じだな)
なぜ我慢をしているのか分かりません。けれども氷華のやる気に俄然火がつきました。
(ダテに猫じゃらしを持ち歩いてはいないのだよ、君)
氷華は猫じゃらしを黒猫の前で巧みに動かし始めました。止めたり、つつ~っと動かしたり、また止めては今度はパタパタと。
―――さあ、君はいつまで我慢できるかな?
タツキは、人間に対し初めは素っ気なくいこうと心に決めていました。最初は近付かないで遠目から。呼ばれたっていきなり甘えたりなんかしません。だって。
(そういう方が人って惹かれるんだろう?)
これもテクニックの1つだとスカイ先生が講義で教えてくれた時、タツキは自分にぴったりだと思ったのです。猫の魅力を安売りせず、焦れる相手を虜にする。なんて素晴らしいテクニックでしょう。
けれども。タツキの初志は今もろくも崩れ去ろうとしていました。目の前でゆらゆらと動く猫じゃらしによって。
(くっそ……俺は……猫じゃらしなんか興味、ない……んだから……)
タツキは目で猫じゃらしの動きを追いながらも歯を食いしばりますが、こいつは何とも魅力的な動きでタツキを誘ってきます。そしてとうとうタツキの手が、猫じゃらしに向かってちょいちょいと動き始めました。
あっちにちょいちょい。こっちにちょいちょい。その内腰が浮いてきて……タツキは堪らずエイッと猫じゃらしにジャンプ! 夢中になって追いかけ始めました。
(やっぱり無理ー! あぁもう楽しー! これ好きー!)
猫じゃらしに向かいぷにぷにした手を猫が出し始めたのを見て、氷華はふふと微笑みました。
(何とも可愛らしいくて癒やされるな。どうやら我慢しきれなくなったらしい)
頭が激しく動くようになったらこっちのものです。案の定、黒猫はすぐに一生懸命猫じゃらしを追いかけ始めました。
氷華はすぐにやめることはせず、ちゃんとしばらく遊んでやります。そして猫の動きが落ち着くと、今度はその猫を撫でてやることにしました。
アゴや額や首周りなど優しく、丁寧に。そのテクニックは、家にあるDVD『これで猫ちゃんもあなたの虜! 気持ちの良い撫で方53』直伝です。氷華は何度も何度もそのDVDを見て、撫で方を勉強しました。だって、撫でられる猫ちゃんが嫌がらずに気持ちよくなってくれれば、こんなに嬉しいことはないからです。
撫でていく内に黒猫は目をトロンとさせ、氷華の手に顔を擦りつけてきました。
「ふふ、可愛らしいな」
氷華は彼の頬を一撫ですると、優しく抱っこしてやりました。
タツキは彼女の腕の中でメロメロになっていました。
(ん~♪ この人撫でるのも上手すぎてたまらない……)
猫じゃらしの動きも巧みでしたが、この人の撫で方の上手さは尋常ではありません。まるでプロです。と言っても猫撫でのプロというものにタツキは会ったことはありませんが。
タツキは思わず喉をゴロゴロと鳴らしてしまいます。猫が人間をメロメロにするはずなのに、逆にメロメロにされてしまっています。何ということでしょう。でもそんなのどうでもいいやと思うくらい、とっても気持ちがいいのです。
タツキが彼女の腕の中で幸せな気分でいると、先程まで彼女の周りにいた猫達が、タツキにちょっかいを出してきました。タツキだけこの人に構ってもらってずるいということでしょうか。タツキはムッと目を開くと、その猫達に向かって猫パンチ。シャッと口を開いて軽く威嚇をしました。
(だめっ! 今俺がこの人をメロメロにするんだから、君達は他の人にしてよ!)
パンチをくらった猫達はにゃーにゃーと文句を言いますが、タツキは彼女の腕の中からどこうとしません。根負けした彼らはやっぱりにゃーにゃーと不平を言いながらどこかへ行ってしまいました。
並み居るライバルを押しのけ、見事に彼女を独占したタツキ。満足そうにまた喉をゴロゴロと鳴らすのでした。
自分の腕の中で気持ちよさそうに寛ぐ猫を優しく眺めていた氷華は、ふと1人の知人、
檜山 立樹
の姿が心に浮かびました。どうしてそう思ったのかは分かりません。けれどもこのちょっとツンデレの黒猫が、何故かスマートで爽やかな彼の面影と重なったのです。
「君を見ているとあの人を思い出すな。おかしい話だ」
本当におかしい話です。氷華は黒猫のほっぺにスリスリと自分の顔を寄せました。柔らかく、ふわふわな毛並み。顔を離し黒猫を見つめれば、ますます立樹に見えてきます。黒猫は嬉しいのか楽しげににゃーんと鳴きました。氷華はそれに目を細めると、もう1度黒猫に頬を寄せました。
温かい黒猫を抱いていた氷華はふと腕時計に目をやると、その青い瞳を大きくしました。いつの間にか担当さんとの打ち合わせまで、10分を切っています。
「そろそろ行かないと。じゃあね、イケメン猫さん」
氷華は黒猫の頬に軽くキス。そして彼を優しく地面に降ろして歩き出しました。
彼女に抱っこされていたタツキは、もう実習なんかどうでもいいと思っていました。
(いっそ、この人に飼われたいなぁ)
頬をスリスリされ、タツキはその思いを強くします。すると彼女はタツキをじっと見つめてきました。
(あれ? なんでそんな表情してるの?)
それはまるで……タツキの思いに気付いたかのよう。タツキは嬉しくなって、
『俺を飼ってもいいよ!』
と鳴きました。
すると彼女はもう1度タツキに頬を寄せると、キスをしてきました。そして彼を置いて歩き出したのです。
(ええっ?! なんで?!)
思いが通じ合ったかと思ったタツキはびっくりしてにゃあにゃあと鳴きました。
『待ってよう、行かないでよう、もうちょっといて欲しいよう……』
とてとてと一緒に歩きますが、彼女は急いでいるのか足を止めてくれません。タツキは諦めて、その場にちょこんと座りました。
氷華は小走りになりながらも、少し後ろ髪を引かれる思いでした。
(またあの猫ちゃんに会えたら嬉しいな)
タツキは何かを思い出しそうで思い出せない、もどかしさを抱えていました。彼女の背中を見ていると、何とも言えない気持ちが込み上げてきます。
(また、会えるかな……)
タツキは小さくなる彼女に向かってにゃーん……と鳴きました。
(……何だか切ないねぇ)
彼らの姿を見ながらにゃんこ学校の卒業生は思います。そして静かにタツキの評価票に『合格』のハンコを押しました。
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担当ゲームマスター
KAN
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
NPC交流
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年10月25日
参加申し込みの期限
2017年11月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年11月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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