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装飾譚:ゴスロリ専門店「Carmilla」
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谷咲 桃笑
はCarmilaの店を睨むように見上げ生唾をごくりと飲んだ。戦地におもむく勇者の顔をしている。まるで店の前に見えない結界が張られているようだ。
(ここのドレスに憧れるだけのあたしは、もういない……)
右足を出してー、ひっこめる。
スマホを確認するふりをして後ろを向く。
待ち合わせだからここにいるんですー、というフリをする。
(なのに、なのにぃ! もう体型は問題ないはずなのに! 鏡見てガッカリするのが怖くて入れないぃぃぃぃ!!)
……桃笑はサバサバしそうな外見に似合わず煮え切らないところがあった。
これ以上店の前をうろつくと営業妨害になるかもしれない。と、後ろ向きな理由をつけて出直そうとしたその時。
「お姉さん、もしかして具合が悪いんですか……?」
と、鈴を転がすような声がした。桃笑が振り向くと金髪の天使のような容貌の少女、
リリエル・エーテライト
が気遣うように眉を寄せて立っていた。
「お顔の色が優れないようです」
心から心配そうな表情だ。
善意の塊に出会い、慌てた桃笑の背筋が伸びる。健康を強調するように急いで笑顔を作った。
「大丈夫! 自分史上最高に元気よ。ここのお店に入る心の準備をしていただけ」
「なるほど、そうでしたか。確かにお城みたいなお店ですものね」
おっとりとほほえむ金髪。どうやらごまかせたようだ。
(この子、外国の子かな。日本語上手だけど目も髪も天然の色よね。改めて見ても天使みたい。着ているメルヘンチックな服も似合ってて可愛いなぁ。どこのブランドだろう)
「私もこちらのお店に入るところだったんです。もしよければ、お姉さんも一緒にどうですか」
提案され、桃笑が驚いたように目を見開く。
「え、あ。あぁ。喜んで。あたしは桃笑……よろしく」
「ご一緒できてうれしいですっ。私はリリエルと申します。
うわーっ。桃笑さん、見てください。シャンデリアがありますよ」
ふわり、と妖精のような軽やかさでリリエルが店に入る。桃笑も彼女を追う形で続いた。
「どのお洋服も可愛くて素敵です-。フリルやリボンがたっっぷりでケーキみたいですねっ」
「(表現が可愛い……)うん。お城に住む女の子の服がたくさんあるね。
リリエル……ちゃん、はさ。ゴスロリ系のお店はよく来るの?」
夢見心地でとろけた顔をしていたリリエルは、桃笑の質問を受け人差し指をほほに当てる。
「こちらのお店に来るのは初めてですが、こういった雰囲気のお洋服は大好きです。黒っぽいお洋服はあまり持っていませんね」
「(メルヘンぽい服が好きなのかな)確かに白や水色が似合いそう」
「えへへ、ありがとうございます。桃笑さんはどんなお洋服が好きですか?」
「そだなー。最近だと肩出しの服? 流行の服が多いかも。でも、それはそれとして西洋のお人形みたいな可愛いものも……その、嫌いじゃないんだよねー」
あっちの方角を見ながら答える桃笑。耳が真っ赤だ。
「お人形さんっ。わかりますっ。あっちにある大きなリボンのブラウスとか、素敵ですよね」
「……! うんうん。クラシカルですごくいい」
「桃笑さん大人っぽいから胸元が開いた服も似合いそうです。このワンピースとか!」
小柄なリリエルが掲げて見せたのは胸元が四角く開かれたブラウンのワンピースだ。スカート部分は淡い黄色で前が短く後ろが長いパレオのようなデザインである。腰には華奢なリボンのついたコルセット。
「スチームパンク風かな。あああ、いいなあ。このワンピースなら羽のついた帽子が似合いそう。胸元にも何か欲しいな」
桃笑は夢中になってコーディネートを考える。リリエルの意見もとりいれて気に入った組み合わせが見つかった。
が、試着する段階になって、着替えた自分の姿を見たら急に入店前の緊張がよみがえる。試着室の中で急にテンションが下がってしまった。
(鏡の前の自分は過去とは違う)
違うのは理解しているのに、地味でからかわれていた時代のことが頭をよぎるのだ。
「桃笑さん、お洋服どうでしたか?」
試着室のカーテン越しにリリエルの声が聞こえる。
(……あれは過去のこと。あたしは変わったんだから!)
シャッとはらうようにカーテンを開ける。リリエルは桃笑の姿を見て「とっても綺麗ですよ!」と惜しみない賛辞を送った。
「えへへ、ありがとう。じゃ、次はリリエルちゃんだよ。試着室にゴーゴー」
「ひゃっ。押さないでください~」
あまり褒められるのもくすぐったいのでリリエルを試着室に押し込む。カーテンが閉まるのを確認するとふーっと息を吐いた。
(ま、まあ。悪くはないわよね)
ちらりと全身鏡を流し見て、ニッと微笑んだ。
(さっき店員さんに教えてもらった小物もチェックしたいな。チョコミントカラーが人気って言ってたっけ。一番似合うやつを買おう)
桃笑は良家のお嬢様でバイトする必要がないくらいのお小遣いを貰っている。しかし、自制心が強く頼りすぎるのもよくないと考えていた。
「桃笑さーん。着替え終わりました」
考え事をしている間にリリエルの着替えが終わったらしい。勢いのある音と共にカーテンが開く。
「どうですか?」
ニコニコ笑顔のリリエルに、桃笑は「可愛いよ!」と太鼓判を押した。
二の腕が大きく広がった純白のブラウスに黒のジャンパースカート。スカートやブラウス部分に可愛らしい水色のステッチが入っている。胸元やスカート部分は細いリボン。いつもより背伸びした大人っぽい服である。
「店員さんにスカートを風船みたいに膨らませてもらいましたっ」
ほわわわーんとおなかいっぱいの小動物のような顔になるリリエル。お花が周囲に飛んでいた。
「ポニテに合うアクセサリーも欲しいね。このボンネット風のカチューシャなんてどう?」
店員に許可を取り、桃笑がカポッとリリエルの頭にはめてやる。日傘を持てばどこに出しても恥ずかしくないお嬢様だ。
桃笑たちはほかにもいくつか試着を重ね、それぞれ好きな服一式と小物を購入する。会計が終わったリリエルが買い物袋を抱きしめて、
「この日のためにお小遣いを貯めてきてよかったですー」
と、感極まったように言うのを和やかな気持ちで見ていた。
(あたしもよかった。オンボロ寮では浮いちゃう服だけど飾って楽しもう。特別な日には着て行けたらいいな)
おしゃれは楽しい。カロリー計算を頑張ってよかった。
「桃笑さん。桃笑さん」
店を出ると、リリエルが屈託のない笑顔を桃笑に向ける。
「なーに」
「お迎えしたお洋服で観光に行きませんか!」
「早速!?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年09月28日
参加申し込みの期限
2017年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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