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朝を迎えた桜花寮で
小山内 海
が着替えに勤しんでいた。ノースリーブの白いチュニックに青いズボンを合わせる。少し肌寒さを覚えたのか。淡黄色のカーディガンを羽織った。細々とした物はショルダーバッグに収める。最後にスケッチブックを開いたところに押し込んだ。
出掛ける間際、サイドテールの根本の青いリボンを締め直す。海は柔らかい笑みでいそいそと部屋を出ていった。
橘 千歳
はエプロン姿でキッチンに陣取る。テーブルの上には調理器具が整然と置かれていた。目で数を確認して満足げに頷く。
千歳は各種の調味料を収めたところに意識を向けた。考える時間を経てテーブルの一角に小麦粉と砂糖を添えた。
部屋の時計に目をやる。約束の時間まで少し間があった。
即座に決断した。ボウルにクリームチーズを入れる。適度な量の牛乳を注ぐとレンジで温めた。手早く取り出して泡立て器で念入りに混ぜ合わせる。
「これでいいわ」
混ざり具合を目で判断して冷蔵庫に収めた。
軽やかなチャイムが鳴った。待ち兼ねたという風に千歳は早足で玄関へと向かう。ドアを開けると清楚な姿の海が恥ずかしそうな笑みで立っていた。早速、手にしたスケッチブックを開いて見せる。
『こんにちは』
「いらっしゃい。用意は出来ているから上がって」
『お邪魔します』
別の頁を開いてぺこりと頭を下げる。
キッチンに案内された海はテーブルの上を見て驚きの表情を浮かべた。うきうきした様子でカーディガンを脱いだ。近くにいた千歳に青い瞳で問い掛ける。
「そこの椅子に掛けていいよ」
示された椅子の背もたれにカーディガンを引っ掛けた。代わりに持参した白いエプロンを装着した。肩口にあしらったフリルが愛らしい。
「とても似合っているわ」
千歳は海の全身を眺めた。当の本人は頬をほんのりと染めて顔と掌を左右に振った。
「調理に入る前に手を洗わないとね」
千歳は海の手を優しく受け止めてシンクに連れていく。二人は揃って手を洗った。タオルでしっかりと水気を拭き取る。
「これからスフレチーズケーキを作るわね」
千歳の声に隣にいた海はしっかりと頷いた。生徒の面持ちで講師の声を待つ。
「クリームチーズは冷蔵庫で冷やしているから、ふんわりと仕上げるためのメレンゲを作っていくわ。必要になるのは卵と砂糖ね」
説明に沿って動き出す。冷蔵庫で適当に卵を取り出した。海は怖々と卵を受け取る。
「最初は卵黄と卵白にわけないとね」
手本を示すように千歳が卵を割った。半分に割れた殻を使って中身を分離させる。
「同じようにしてみて」
海は卵をボウルの縁に当てようとした。千歳の声がやんわりと止める。
「卵は水平にして平たいところに当てた方がいいわよ。角みたいな部分にぶつけると、粉々になった殻が中に入るかもしれないからね」
海は目を丸くした。感心したように千歳を見詰める。
「……ちょっとした豆知識よ」
海は卵を横にしてテーブルに軽く打ち付けた。何回か繰り返して成功させた。
卵白を用意できた二人は泡立て器を手に持った。
「砂糖は一回で全部を入れずに数回に分けた方がいいわよ」
千歳は必要な砂糖を小皿に取り分けた。一つを海の方に押しやる。
海は熱意の籠った顔でボウルに向かうと、不自然に動きが止まった。急いでスケッチブックを開いて文字を書き込んだ。
『メレンゲは白くなったら完成?』
「ボウルを逆さまにしても落ちて来ないくらいまで混ぜてね」
千歳は自身のボウルに目を落とす。泡立て器を回しながら高速で動かした。同じリズムを刻んでいく。
慌てた海も同じように手を動かした。泡立て器は菱形を描き、歪な音を立てる。見兼ねたように千歳が自身の手を止めた。
そっと海の背後に回る。柔らかく胸を押し付けて泡立て器を握る手の上に指を滑らせる。
「こうやって混ぜるのよ」
指先で手の甲を撫でて、しっかりと上から握る。海の感情が掌に伝わる。千歳は蕩けるような笑みで手を動かした。卵白は撹拌されて白くなる。千歳の視線が海の手に注がれた。
「……小山内さんの手……メレンゲのように白くて、とても滑らかで可愛らしいわ」
海の耳元で囁く。小さな身体が撥ねる。耳全体が熟れた果実のようになった。
「私も自分の分を作らないとね」
千歳は海から離れた。隣で続きを始める。
海はゆっくりと手を動かした。青い瞳が頻繁に横へと向かう。千歳の涼しげな横顔。撓んだエプロンから覗く柔らかい膨らみ。ショートパンツからすらりと伸びた足を見て少し呼吸が乱れた。
以前に思った
願望
のせいなのか。空いた手が横に伸びそうになり、慌てて引っ込めた。微熱を孕んだ身体でひたすらに作業に打ち込んだ。
メレンゲは完成した。千歳は冷蔵庫で冷やしていたクリームチーズを取り出した。
「急いで生地に仕上げないと」
海に手順を伝えて二人で作業に当たる。
クリームチーズに卵黄を加えて混ぜ込む。滑らかになったところで小麦粉を加える。計量スプーンに入れたレモン果汁を垂らす。メレンゲはふんわり感を残す為に木べらで混ぜた。
「小山内さん、上手く出来ているわ」
海は愛らしく笑った。千歳の目に想いが溢れ、顔が吸い寄せられる。
「急いで型に入れるわよ」
無理に顔を逸らすようにして言った。
二人は型枠に生地を流し込む。オーブンを百六十度に設定して起動させた。
「あとは出来上がりを待つだけよね」
千歳はオーブンの前に椅子を持ってきた。正面で見えるように座る。
甘い香りがキッチンに漂う。海は喘ぐような表情となった。千歳の膝の上にちょこんと横向きに座る。物言いたげな唇を開けてしなだれかかる。
千歳は甘ったるい笑みで受け入れた。
「……可愛いわ。青い瞳をした猫みたい」
海のサイドテールを指に絡める。手は自然に頭を撫で始めた。
海は眠るように目を細める。千歳は頭の上に頬を乗せた。両腕が小さな身体を労わるように包み込む。
甘い空間に二人の吐息が漏れた。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
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定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月25日
参加申し込みの期限
2017年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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