前触れはなかった。明朝、突然に湧き起こる。
寝子島の遙か上空にぽつんと桃色の染みが生じた。じわじわと広がってゆく。間もなく色は褪せて水色の大気に溶け込み、一気に下方へと流れ落ちた。
気付く者はいなかった。しかし、島の人々は等しく怪異に塗れた。
花風 冴来も例外ではない。長い金髪を靡かせて裏道を歩いていた。
その足が止まる。青い薔薇の髪飾りを気にする素振りで空を見上げた。
――いつもと同じ空に見えるのに……。
表情が不安を訴える。自身の左胸に手を置いた。指先に力が加わり、軽く握る。その姿でよろめいた。
白かった頬が薔薇色に染まる。頭の中に人物が浮かんだ。
「どうして?」
微かに声が上ずる。青い瞳は潤んでいた。唇の渇きを癒すように舌を這わせる。
身体は向きを変えた。誰かを強く求めるかのように足を速めた。
花風 冴来さん、ガイドへの登場、ありがとうございました。
当シナリオに参加された場合、アクションは自由に綴って下さい。
今回のシナリオは少し変わった恋愛物(?)となります。
えっと、ですね。男女のソレではなくて、同性のアレになります(天使の微笑み)。
詳しい内容は下記をご覧ください。
∞0∞今回の舞台∞0∞
・日曜日の寝子島。
∞0∞桃色の怪異∞0∞
・大気に溶け込んでいる為、目で直接、確認することはできない。
・桃色の怪異の影響下に置かれると、気になる同性にいつも以上の胸のときめきを感じる(GA推奨)。
・効果は一日とする。アクションの内容によっては高ぶった感情が続く場合もある。
※全く影響を受けないというアクションはマスタリングの対象になります。冷静を装うことは可能です。
今回、NPCの登場はありませんのでご注意ください。
説明は以上になります。
同性と言いましても性別の違いで、かなり内容が変わると思います。
愛らしく可憐に香しい百合の花が舞うのでしょうか。
筋肉美を見せ付ける灼熱の展開になるのでしょうか。
頭の中の妄想をダダ漏れにして、皆様の参加をお待ちしております(お手柔らかに)。