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《彼とぼくらの百鬼夜譚》 月魄の姫君 1
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『月魄の王の御神渡り』とは何なのか?
同じ言葉を駄菓子屋の店主の老婆から聞かされて、
新田 亮
も頭に「?」を浮かべていた。
「ばあちゃん、それ何だ?」
店の軒先に設置されたイスに座り、老婆の話し相手になって打ち解けた気安さで、亮は訊く。
「おやおや。あんた、なーんにも知らないんだねえ」
「いやー、だってほら、俺、さっきこの町に着いたばかりだし」
「ああ。そういやそう言ってたねえ。寝子島の者じゃないなら知らんでもしゃーないわなあ」
あははと一緒に笑ったあと、老婆は業務用冷蔵庫を開いて、なかから瓶を取り出すと栓抜きで蓋の王冠を取り、亮に突き出した。
「まあこれでも飲め。暑いだろ」
「でもそれ、売り物じゃ……」
「かまんかまん。わしの店やからな」
「じゃーありがたく。いただきます」
のどが渇いていることもあり、亮はそれを受け取った。少し黄色みのある炭酸飲料。味はサイダーだ。
「それで、『月魄の王の御神渡り』についてだけど」
「うん? ああ、御神渡りな。ほれ、長野の諏訪大社に御神渡りっつうのがあるだろ。あれみたいなもんよ」
「えーと。男神が女神の元へ行くためにできる氷堤だっけ」
「うんうん。ここではな、月の王さんが姫さんを嫁取りする行列を言うのさ」
老婆は日没の様子にまぶしげに目を細める。つられるように亮もそちらを向いて、額に手庇しをつくった。
店の奥の6畳間に付けられた柱時計がボンボンと7回鳴って、7時を告げる。
「はあ、もうこんな時刻かい。早いねえ」
「7時なのか?」
「いーや。あれは進めてわざと30分前に鳴るようにしてるのさ。忘れないようにね」
よいしょ、と腰を上げると、老婆は亮に手招きをした。
「あんたも入りな」
「えっ? いいのか?」
「宿に戻ってる時間はないだろ。そのかわり、店じまいを手伝いな」
「分かった」
ぐーっとサイダーを飲み干すと、亮は老婆の指示するとおりに雨戸を引き出してつっかえ棒をし、ガラス戸を閉めた。
しかしこれだとその御神渡りというのが見えない。老婆に訊くと、「人は見ちゃいかんよ、神さんの行列だからね」とけらけら笑った。
「見ては駄目なのか? どうしても?」
「見たいのかい?」
「ああ」
それが、もしかすると自分がここへ来てしまった理由なのかもしれない。だとしたら、見ないわけにはいかないだろう。
そんな亮の強い思いのこもった表情を、老婆は「観光客の好奇心」と取ったようだった。
「仕方ないねえ、ついておいで」
と、老婆は廊下をぎしぎし鳴らしながら階段へ向かう。
「2階の窓から見るといい。ただし、カーテンの隙間からだよ。カーテンに触れたり、声を出しちゃいけない。随神の矢大神さんや左大神さんはとても目と耳がいいからね」
「気付かれるとどうなるんだ?」
亮の質問に老婆は肩越しに振り返ってにやりと笑った。
「そりゃあ決まってる。連れてかれちまうのさ、二度と戻れないどっかへね」
笑うとしわだらけの顔がさらにしわくちゃになって、しかも暗い廊下なものだから、かなり不気味に見える。
「お、おどかさないでくれ……」
思わず身を引いた亮に、老婆はカカカっと笑い、ふたたび階段を上がり始めた。
「まあ戻れないってのは大げさだけどね、半分くらいほんとだよ。見つかると、行列の仲間にされちまうのさ。行列が来たら一番後ろを見てごらん、捕まっちまったやつらがいるから」
そう言って、老婆は表通りに面した部屋へ亮を案内すると、自分は下へ下りて行った。
「あたしゃ捕まりたくないんでね」
古ぼけた部屋にひとりになった亮は、急に心もとなく、落ち着かない気分になってきた。
西日はだいぶ沈んで、部屋は急速に陰っていく。覗いていることがばれてはいけないから、電気を付けるわけにもいかない。
スマホを取り出して電源を入れてみたが、ここに迷い込んだときのまま、電波のマークは立っていなかった。待ち合わせ場所まで戻れないことを伝えたかったが、樹と連絡は取れそうにない。
「ま、あいつ機転が利くから大丈夫だろ。
あー、そういや、このにおいについて訊くの忘れてたな。『月魄の王の御神渡り』と関係があるのか、ないのか」
まあ、そっちは樹に任せることにしよう。
かすかに祭りの囃子のような音楽が聞こえてきて、だんだん近づいてくるのを感じた亮は、そっと窓の下にしゃがんでカーテンの隙間から目をこらした。
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担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月30日
参加申し込みの期限
2017年08月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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