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《彼とぼくらの百鬼夜譚》 月魄の姫君 1
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(暑い……)
旧市街駅の改札を抜け、太陽を見上げて、
朝鳥 さゆる
は手庇しの下で目を眇めた。
まだ4月中旬だというのに、夏の太陽のようにぎらついて感じるのは、疲れているからだろうか。
からっぽの頭に、昨夜の出来事が断片的にフラッシュバックする。また無意味な夜を過ごしてしまったという焦燥にも似た空虚感に、胸がじくじくとうずいた。
傷がいつまでもふさがらないのは、そうして傷口をいじっているからだ。
あとで痛むと分かっていながら剥がすかさぶたのよう。
そうと分かっていても、また今夜も自分は同じことを繰り返すに違いない。その下に、血の流れる傷口があると知りながら……。
ため息をかみ殺し、うつむき加減で陽の下に出る。
その瞬間、すうっと足元の影が薄くなり、周囲が暗くなった気がして、さゆるは動きを止めた。
面を上げ、見渡す。
一見したところ特に変わり映えしないように見えたが、あきらかにおかしな点が3つあった。
1つ、強い花の香りがすること。
どこかにキンモクセイのように強いにおいを出す花が植えられているのか。
1つ、朝の駅前だというのに人がいないこと。
こちらは偶然、今スポット的にそう見えるだけ、ということもないとは言えない。
しかし最後の1つ、太陽が西に傾いているということだけは受け入れ難かった。
「……まさか……」
さゆるはうすら寒さを感じて後じさると、逃げるように駅前を離れた。しかしいくら離れても天空は変わらず夕焼けで、道を歩く人の姿も見当たらない。
道は旧市街でありながら、左右に並ぶ店構えが微妙に違うことに漠然と廃墟を歩いているような不安感を感じ、それでいて神社など、見知っている部分を見つけてほっとしたりもする。
(もしかして、あそこも……?)
足を速め、さゆるはとある店へ向かった。そこは昔ながらの喫茶店というおもむきのある店で、創業150年ということを売りの一つとしている店だった。蓄音機でレコードをかけたり、客層も中高年が多く落ち着いた雰囲気が好きで、さゆるはここで珈琲を楽しむことがあった。
『カフェーフランセーズ』――表の看板はさゆるも知る物だった。けれどもさゆるが知る物よりずっと新しく見える。
(でも、あった)
切れた息を整え、深呼吸をして、店内へ入った。ガランガランとドアチャイムが鳴る。店内のテーブルや配置もさゆるの知るままだったが、壁に貼られた紙や絵など、違う所もあった。
「いらっしゃい」
バーのマスターといった雰囲気の気難しげな男性が低音の声で言う。見知った店長ではない。不安な気持ちを隠し、さゆるはカウンターに掛けて珈琲を注文した。
「ありがとう」
礼を言い、出された珈琲に口をつける。味はよく知ったものだ。だからこそ、違和感がぬぐえずにいるさゆるに、マスターが言った。
「飲んだら、さっさと帰れ」
「え? どうやって?」
驚きに、思わず口走っていた。マスターは眉をひそめる。
「おまえが徒歩で来たか、自転車か、おれが知るわけないだろう。時間がないから帰れと言っているんだ」
「……閉店?」
「違う。
妙なことを言うな、おまえ。今が何時か気付いているのか?」
さゆるはマスターの後ろの壁時計に目を移した。
「6時半かしら」
「そうだ。じき7時になる。だから帰れと言っているんだ」
「それってもしかして、外に人がいないことに関係がある?」
ひらめきを言葉にすると、マスターはますます眉間のしわを深くした。
「『月魄の王の御神渡り』が始まるというのに、外に出る者がいるわけがない。
そんなことも知らんとは、おまえ、本当に寝子島の者か?」
「もちろんよ」
疑いの眼差しを向けてくるマスターに、さゆるは星ヶ丘の自宅の住所を教える。
「星ヶ丘か。そりゃ遠いな」
「ええ。だから……もう少し、ここに置いてもらえるかしら。……お願い」
さゆるのお願いに、マスターは少し考えたあと、深々とため息をついてうなずいた。
「まあいい。もう電車も間に合わんだろうからな。だが、決してドアを開けるなよ。外を見るのも駄目だ」
終わったら帰れ、といかにも迷惑そうな不機嫌声だったために、さゆるはそれ以上何も訊けなかった。
彼がドアの鍵を閉め、窓のブラインドを下ろすのを見ながら、さゆるは全く聞き覚えのない、『月魄の王の御神渡り』とは何なのかと考えていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月30日
参加申し込みの期限
2017年08月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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