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《彼とぼくらの百鬼夜譚》 月魄の姫君 1
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「えっと。ここはどこでしょうか?」
駅前の大通りで、
塔ヶ崎 璃亜
はとまどって周囲を見渡した。
化け物にさんざん追いかけ回されひどいめにあう悪夢を見たせいで朝から頭がぼーっとして、ぼんやり歩いていたせいで駅に着くまで気づけなかったが、さすがにこの風景はおかしすぎる。
すぐとなりに伸びる横道。こんな道、あっただろうか……?
「空も……西日?
だって、まだ朝なのに……」
また異世界に迷いこんでしまった、とか?
(どうしよう……どうしたらいいの……)
頭のなかでそんな言葉ばかりがぐるぐる渦巻いて、怖くて一歩も動けずにいた璃亜の耳に足音が入った。
それはだんだんと近づいていて……。
――どん。
「きゃああ!」
「あ、ごめんね。僕、ちょっとよそ見してて」
思わず悲鳴を上げて飛び退いてしまった璃亜に、素直に謝ったのは
佐藤 英二
だった。
そして璃亜を見て、ぱっと笑顔になる。
「よかった! ほかにも人がいたんだ」
向けられた、ほっとした顔に璃亜は驚きと警戒を解くと、「あ、はい」と応えた。
「全然人と会わないし、ここ、旧市街でしょ? わけが分からなくてちょっと怖くなってたんだ」
ようやく自分以外の人を見つけられて不安が薄れたことから、英二はちょっと浮き足立っていた。
朝、いつものように桜花寮を出て学校へ向かっていたのに、気付いたら無人の旧市街を歩いていたのだから無理もない。
「駅前なら人がいると思ったんだけど。やっぱりだれもいないんだね。まいったな。学校に遅刻する前に、元に戻れたらいいんだけど……どうすれば帰れるんだろう?」
「あの……商店街のほう、行ってみますか? お店だと、人がいるかもしれません……」
きょろきょろと見渡す英二に、璃亜は思い切って提案してみる。英二の判断は早かった。
そうしようということになり、さっそく店のある通りへ向かう。
「『ミルクホール』のほうはどうなってるかな」
「『ミルクホール』ですか?」
「うん。僕、そこでアルバイトしてるんだ。だからちょっと気になって――あ、でも無理か。きょう定休日だった。
まあ、どちらにしてもここはいつもの旧市街と違っているみたいだし、気にすることはないんだろうけど」
「……でも、そういうのって気になりますよね……。
行ってみますか?」
英二は少し考えたあと「そうしてみようかな」と答えた。
「ありがとう」
「い、いえ……。私は……
行きたい所って
、
特にないから
……」
赤らんだほおを俯いて隠し、恐縮そうに肩を縮める璃亜を見て、英二は内気な子なんだなと思う。
そして対照的な存在として1年のときクラスメイトだった
野々 ののこ
のことを思い出し、今度のことに彼女が巻き込まれていなければいいと思った。
思ったとおり、レトロカフェ『ミルクホール』があるはずの場所にその店はなく、もう何十年も前からそこにそうしてあるように、食堂が店を構えていた。
少しモダンな雰囲気のする看板には、『果物食堂・フルーツパーラー』とある。入り口の脇にはショーウィンドーがあり、ろうで作られたカットフルーツが並ぶなか、軽食として、「ライスカレー」や「オムライス」「コロッケ」などを書いた木札が立っていた。
「……はは。ほっとしていいのか、あせるべきなのか、よく分からないや」
力の抜けた声で英二はつぶやく。
「入ってみますか?」
彼を気遣って見上げてくる璃亜にうなずいて、英二は赤くて丸い取っ手のついたガラスのドアを押してなかへ入った。
なかにはだれもおらず、花柄のビニールがかけられたテーブルとイスが幾つか並んでいるだけだ。
「すみません。だれかいますか?」
「はーい。ちょっと待ってくださいな」
軽快な女性の声がして、奥ののれんがかかった廊下の向こうから、前掛けで手を拭きながら中年の女性が現れた。着物のそでをたすきで縛って、いかにも炊事仕事の途中といった格好だ。
「いらっしゃいませ。あらあら、かわいい学生さんたちね。
どうぞお好きな席に座ってちょうだい。今、お水を――」
「あのっ、すみません。私たち、尋ねたいことがあって……」
明るい声と笑顔に、よかった、いい人そうだとほっとしつつ、璃亜は言う。
「まあ。何かしら?」
「出し抜けですいません。ここはどこなのでしょうか? それと、今はいつですか?」
英二の質問に、女性はきょとんとした顔をした。そしてすぐにくすくす笑いだす。
「やぁねえ、お客さん。たばかっちゃ駄目ですよ」
信じられないのも無理はない。自分が今立っている場所も分からないなど、普段であれば英二も信じないだろう。
「本当に分からないんです。教えていただけませんか?」
重ねて問われた声の真剣な響きに気付いて、女性も笑うのをやめた。
あらためてふたりを見て、ふうと息をつく。
「そのお顔。どうやら冗談を言っているようではありませんねえ。
ここはどこかということですね。いいですよ。ここはフルーツパーラー。お客さまに果物をお出しするお店です。……まあちょいと、洋食屋の真似事なんかもしてますけどね。住所は――」
女性はすらすらと、英二も知る地番を口にした。やはりここは『ミルクホール』のあった場所で間違いない。
「それから今年は、ええと――ああ、後ろにカレンダーがかかってますから、ご自分たちで見てくださいよ」
後ろを指でさされて、ふたりは振り返った。
ドア横の壁に日めくりのカレンダーがかかっていて、6月21日とある。
「6月!? 4月じゃなくて!?」
「佐藤さん……見てください……ここ……」
璃亜は青ざめて凍りついた面で日めくりの上に小さく印刷された年号を指さす。
震える指の先を追って、英二は息を飲んだ。
そこには彼らが今朝までいた年より約100年近く昔の年が書かれていたからだ。
「これでいいですか? お客さん」
無言になったふたりの背中を見ながら、女性はやれやれといったように腰に手をあてた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
冒険
定員
15人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年07月30日
参加申し込みの期限
2017年08月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年08月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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