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そうだ模様替えをしよう ―春の青空―
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突然な話ではあるが、
八神 修
の寮――厳密には寮の割り当てられた自室には、地下室がある。
以前の住人がこっそり掘らせたのだと推測される、素人臭さの残る空間が。
ただ、空調等はしっかりとしていて、不便を感じず、今や機械や電子を扱う作業部屋やトレーニング室にと有り難く使用している。
ただ、本当に見るからに明らかに怪しい空間だ。
こっそり掘ったといういかがわしささえ漂わせている。何しろ、何しろ入口は階段下押入れに隠されてるし。
苦笑を禁じ得ない地下室は、それ故にか、大変重宝していた。
なので、修は本日その地下室の大改造をしてみたくなった。
作業室にしている空間の壁面に密封と分類可能な収納ラック――これらの部材は組み立てる前の形のまま既に自室に買って置いてある――を設置したい。ついでに電源関係も一纏めに維持管理を楽にしたいと思い、修は蛍光灯の明かりの下、入手していた分厚い最新カタログを捲る。
ふんふんとPRに猛プッシュしている内容に視線が寄り道しつつも、目当てのページに辿り着くと必要寸法を大きめの付箋の上部に書き込み該当ページに貼り付けた。
メジャー片手に室内を移動し、ささっと一辺の壁のそれぞれを測る。実寸は、これは表紙に貼った付箋に書き込んだ。
部屋の中央に座り、カタログの上部から飛び出た付箋を指で捲りつつ、表紙の付箋にメモった数値とそれぞれを見比べる。
完成形を脳裏に浮かべ、動線含めた作業効率は重要だと、テーマがはっきりしている分細部まで拘りたい修は、じっくりと時間をかけてこねくり回した設計図のアウトプット先を付箋をカタログの表紙に貼られた実寸の書かれた横に並べた。
一旦地上に戻る。
空調は効いているとは言え、やはり地下は重苦しく感じてしまうのか、知らず吐息してしまった。
よいしょと体勢を直し、隠し扉と向き合う。今しがた通過した時に違和感を感じて確認の為とメジャーを取り出したわけだが、設置された扉は先程カタログで確認したサイズより小さかった。工夫して何とかできる範囲を超えている。
カタログに載っていた写真を見たときから予感していたが、実際隠し扉を通過したときに、気づいてしまったのだからその事実は認めるべきで、修は渋く唸った。
「欲張りたいなぁ」
だからと妥協もしたくない。
収納ラックの完成品の通過を断念するのなら、部材を下ろしてから中で組み立てるしか無い。その労働を思うと「やれやれ」と修は観念する。
厳選に厳選を重ねたのだ。
これは譲れない。
妥協は後悔になる。
基本的な部材は全て黒っぽい金属製。
全面はガラスでまるで飾り棚のように美しい。
腰高から下は太く、上は薄い。
境目は天板様なので物を出し入れする時に物が置ける。
下は引き出しも有るので、パーツを間仕切りでしまって上から確認できる。
気に入っているのだ。下手をしたら毎日目にする代物だ、見る度にあの時ああしとけば良かった、とは断じて思いたくない。
職人気質故か、道具や作業環境にコンプレックスを抱きたくない。常に誇りを持ち続けたい。そんな強い姿勢が修にはあった。
「仕方ないな」
微か、修は薄く笑う。
「地下まで運んで組み立てるか……」
外部の人間を隠し部屋に入れるのは避けたく、自然と彼が一人で全てを組み立てる他無く、まぁ本当にやれやれ、であった。
転落に注意しながら部材全てを運び込み、地下特有の空気が篭もる独特な雰囲気の中、蛍光灯だけを頼りに修は壁面の改装工事を開始する。
一部壁を削り、埋め、配線を引き、纏め、メンテナンスが苦にならないよう工夫を凝らし、補強を加えた所で休憩を入れる。
工具の一部を入れ替えて、今度は部材部品の組み立て作業を始める。一人でも完成可能とはいえ、つらい部分は折りたたみのコンテナを広げそれを支えに組み上げた。
「もう、少し……っと」
一押しに完成品を壁に付け、転倒防止と固定させるためにドリル穿孔した壁穴に金具を捩じ込んだ。
細かい部分を木材を切り出しながら付け加え、残る作業は工具類に部品、関係書籍の引っ越しのみとなる。
途中から配置換えに撤去していた時計を手に持ち、修は思わず目を閉じる。
「……丸1日かかった、のか」
時計の針は深夜を過ぎていて、ボヤくように呻く。現実を知って、実感する押し寄せる疲労感に、目眩を覚えた。
「限界だ……」
食事どころか水すら飲まずに突貫した代償は少々大きかったようで、修はよろよろと作業部屋から隣りの部屋へと移動し、置かれたソファに突っ伏した。
ばふんと受け止めてくれるソファのクッション力に全身を預けながら、修は「それでも」と考える。
疲れた分だけ、達成感と満足感が報いてくれる、と確信が持てた。
「多分、きっと……、
俺もこれを後輩へ残していくんだろうな」
進化した怪しい地下室を。
囁いて、そのまま彼は眠りに落ちた。
目覚めた時、自らが成した成果に、修の気持ちは、改めて確固たるものになるだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
保坂紫子
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
12人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月30日
参加申し込みの期限
2017年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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