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朧月宵桜鬼譚
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●鬼桜演舞
頭上高くにあった月は、今や彼方の山へ沈もうとしていたが――
矢萩 咲
と
七峯 亨
の戦舞は終わりを見せず、その技は切り結ぶごとに鋭さを増していた。
「今更使命とかは言わんさ。……ただ貴様を殺す。誰にも渡さない……ただそれだけ」
凛とした佇まいで咲は刀を構え、冴え冴えとした刃の切っ先を亨目掛けて振り下ろす。そのまま一心不乱に斬り、突き、払う――怜悧な相貌に見合わず、彼女の剣技は苛烈なまでの激情を伴っていた。
「ああ、世の行く末は他に任せて、俺達は遊び尽くすとしよう」
咲の繰り出す連撃を、亨は巨大な金砕棒を翳すことで受け止めるが――刃を振るうたびに次こそはと、咲の一撃は亨を仕留めるべく更に研ぎ澄まされていく。
(相変わらず、おっかねぇ)
この女がかつては、名家の姫君だったなどと誰が信じるだろう。それが鬼矢萩と恐れられ、今はこうして堕ちた鬼――鬼成りの自分と刃を交えているのだ。
(好敵手であり、恋人同士、か。……いまいちしっくりこねぇな)
――亨と咲の関係を、言葉で表現するのは難しい。愛し合っているのは確かだろうが、それは慈しむようなものでは無く、互いを貪り尽くそうと激しく燃えあがる炎のようだ。全てを奪い奪われ、灰のひとつも残さずに消えていく――自分たちにはきっと、そんな最期が相応しい。
「コロシアイ……殺し愛、か。己が華の全てを散らす宴を、戦を」
ふむ、とその言葉の響きに満足げに頷いた亨は、鉄下駄を鳴らしながら跳ね踊るように身を運んだ。得物の大きさに反し彼の動きは軽やかで、且つ飄々として捉えどころが無い。――かと思いきや一転して、間合いを活かして中距離から重い一撃を叩きつけてくる。
「共に踊り果し合い、笑って散ろうぜ……!」
「ふん、相変わらずの戦馬鹿が」
と――咲は其処で、敢えて亨の懐に飛び込むことで金砕棒を躱し、そのまま刀を持つ手とは逆の拳で殴り掛かった。そう、剣術一辺倒かと思いきや、鬼矢萩は喧嘩殺法もお手の物で、卑怯な手も平気で使うのだ。
「ぐ……っ?!」
「貴様の相手をしてやる馬鹿も咲くらいだろう……いいだろう。咲が引導を渡してやる」
続く攻撃を亨の篭手で捌かれて、跳び退った咲は刀を構え直し愛しい男と向き合った。桜の下での死合は望むところであったが、この邂逅は好敵手として嬉しくもあり――恋人としては悲しくもある。
(それが、愛しい貴方を救う術なら……)
続く言葉はひっそりと呑み込んで、咲と亨は再び火花を散らして剣戟の音を響かせていった。この世で最後とあらば、せめて愛しき互いの手でと――鬼の姫に刀と小槌を預けた一寸法師もまた鬼に成り、朧月夜に揺れる桜を背に嫣然と微笑む。
「嗚呼、嗚呼。此れぞ我が桜。他の手には掛けるも掛かるも許すまじと誓った、最上の花」
昂ぶりと郷愁のままに亨は語り、踊り、殺し合い――花に酔いながら振るう金砕棒が、花弁を巻き込んで咲を薙ぎ払った。そのまま地面に叩きつけられ咳き込む咲だったが、その瞳に宿る闘志は微塵も衰えていない。
「全く……歯の浮く様な台詞を次から次へと……相変わらずだな、一寸法師」
――そんな貴様だからこそ、咲も好敵手と認め……愛したのかもしれないと。てらいもなく彼女は言い切ると、手数の多さを武器に亨へ挑んでいった。
「だが、世界の為にも……堕ちた貴様は咲が殺す」
咲の太刀筋は、流星の如き尾を引いて亨へ吸い込まれていくが、彼はそれを弾き、躱し――そして幾つかは、その肌に朱を刻む。しかし、それすらも一興とばかりに亨は笑い、傷痕から溢れる血を舐め取った。
「――一寸法師と鬼、惚れ初めた頃ぁ苦しんだな。戦のうちに踏み殺される事さえ望み、好き放題仕掛けて回った」
突如始まった昔語りに、亨へ砂を掛けようとしていた咲の手が止まる。何を今更と思うものの、その意志に反して身体は動いてくれず――戸惑う咲へ、亨は酷く優しい声音で愛を囁いた。
「お前にだけと思って久しく、気付けば成っても違う鬼。つくづく莫迦だが此の恋は、愛は、是非も無い」
「――っ……!」
――彼が想いを告げたのであれば、自分もそれに応えねばならない。けれど咲の愛し方とは、彼をその手で殺すこと。それは、その方法しか知らない――不器用な彼女なりの愛し方だった。
(本当に馬鹿は、咲の方だな)
桜の花弁が舞い散る中で、咲は覚悟を決めて刀を突き立てようとする。しかし、その寸前で彼女は躊躇してしまった。だって愛してる人だから、と――不甲斐なさを見せてしまった咲が苦悩していることを知ったのか、其処で亨が、彼女に向かって手を差し伸べる。
「七生あっても此度きりでも、愛する者の手に掛かれりゃ笑って死ねる」
――その手は咲の刀に。そのまま彼は素手で刀身を掴んで引き寄せ、己の心臓へと導いて。それと同時、自身の金砕棒の石突を、咲の心臓へと叩きつけた。
(全く……こういう所が頼りになる)
ぐらりと其々の身体が傾いで、その最期の瞬間――ふたりは確かに、互いの声を聞いていたのだ。
「ふん……阿呆が。しょうがないから付き合ってやるさ……またね、亨君」
「ああ、愛してるぜ、咲。またな」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
柚烏
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月16日
参加申し込みの期限
2017年04月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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