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不思議な「アート」―芸術とは何か?―
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オルカ・ヴィヴァルディ
と
獅子目 悠月
は、オルカの家の練習部屋でダンスと歌のレッスンをしていた。
2人の表情は真剣そのもの。
鏡張りの室内には熱気がこもり、2人の顔には幾筋かの汗が伝っていた。
「悠月、一息入れよう」
「ああ」
オルカが動きを止めて獅子目に声をかけると、悠月もダンスを止め、部屋の片隅に置いてあるスポーツドリンクを取って飲む。
冷たく冷えたドリンクが喉に心地よい。
獅子目は一息つくと、タオルを手に取ってオルカに放った。
「だいぶ、形になってきたか?」
と声をかける獅子目は女性のように美しい顔立ちと長い髪をしているが、れっきとした男性である。
そのまま、美少年と呼んで差し支えない。
「そうだね~。もうちょっとかな」
応えたオルカも日本人離れした堀の深い美形である。
彼はイタリア人の父と日本人の母を持つハーフだった。
「後半の部分、俺はもう少し歌に比重を置いてもいいと思うんだが――」
「ん? ちょっと待って、悠月」
遮るオルカの視線の先を、悠月も見やる。
そこにはまるでおとぎ話に出てくる妖精のような存在がいた。
「さっきから目の端に映ってたんだけど……」
「目の錯覚か……? いや、オルカにも見えるのか」
「やっぱり悠月にも見える~?」
これもいつもの不思議現象の一つなのか、と首を傾げていると、オルカが話しかけた。
「Ciao~、小さなお客さん」
「こんにちは。お兄さんたちのダンスと歌、凄いね!」
「室内に入って来るってことは迷子ってわけじゃないよねぇ」
「うん。ボクはアートの妖精。キミたちのアートを食べさせてよ!」
破顔する妖精に、オルカと獅子目は顔を見合わせた。
アイコンタクトで「どうする?」と相談する。
「とりあえず、害はなさそうだが……」
「食べるってのはよくわかんないけど~、俺らのダンスと歌をアートって呼んでくれるんだ。そんな特別なお客さんならたくさんサービスしないとね~」
「そうか……そうだな」
獅子目は妖精に向かって言った。
「楽しませてやるからしっかり見ておけ」
休憩をきちんと取ってから、獅子目はオルカとともにダンス開始の定位置に立った。
背中合わせのいつものポーズ。
ただそれだけで、頭が、感覚が、冴え渡っていくような気がする。
そんなクールな気持ちと同時に、腹の底から何か湧き上がってくるような熱いパッションも感じる。
さあ、ステージの始まりだ。
音楽と共に二人同時に動き出す。
オルカはターンしてついた足をそのままに、スライドで移動する。
獅子目と交差して目が合う。
ぞくぞくする。
叫びだしたいくらいの興奮を、込みあげてくる気持ちを、音と動きに変換していく。
リズミカルなメロディに合わせて獅子目が歌いだした。
まっすぐに音を乗せると、部屋全体が響いているかのようだ。
オルカと同じ動きだったものを、サビから反転鏡あわせのように。
歌声も獅子目が高音、オルカが低音で分れ、しかし強い躍動感のあるハーモニーを奏で合わせる。
さながらそれは、形あるものとその影ように。
動きながら、歌い上げながら高まっていく気持ちの中、2人は不思議な体験をした。
自分のものではない感覚と感情――それが流れ込んできたのだ。
(これは……?)
(なんだろ~、これ?)
その心の声で2人は直感する。
これは相棒の感じている感覚そのものだ、と。
ペアのダンスと歌において、息を合わせることほど重要で難しいことはない。
しかし、今、彼らはまさに1つになっていた。
獅子目は思う。
いつか感じた、一緒なら怖いものなど何もないという気持ちが――。
コイツとならさらに高みへ行けるのだという確信が――。
ともに歌うたび、踊るたびに強くなる。
音を合わせるためにと遠慮をする必要などない。
ただ、全力を出して、ぶつけ合って、高め合う。
それが嬉しいのだと、喜びを歌にのせて謳い上げる。
オルカは思う。
2人で道を切り開いて進んでいく、強い、強いイメージ。
後ろを振り返ってる暇などないくらい、隣の存在にも、目の前にいる観客にも、振り返らせないくらい、ただ強く。
どこまでだって引っ張っていってやるとも思う一方で、でも同じように引っ張られてる感覚もあるのがたまらない。
(ああ、幸せだ)
(ああ……ほんっと、楽しいな~!)
その気持すら共有して、2人は最後まで踊り、歌い上げた。
小さな観客がただ一人目撃した2人のステージは、見るものに恍惚さえ伝わるような、まさに「表現」の極みにあったという。
「はあっ……はあ……」
「ふう……妖精ちゃん、お味はどぉ~だった~?」
全身の力を使い果たして肩で息をする獅子目にタオルをかけて、オルカ自身も息を荒げつつ問うた。
「さいっこうに美味しかったよ! なんていうのかな、こう……こう……とにかく美味しかった!」
妖精のコメントは食レポとしては落第点だったが、2人にはそれで十分だった。
今日のステージの出来は、自分たち自身が一番よくわかっている。
「……オルカ」
「?」
見れば、獅子目が手を上げて、微笑んでいた。
オルカはこみ上げてくる喜びを叩きつけるように――。
パンッ。
と、タッチを交わした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つづり
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月20日
参加申し込みの期限
2017年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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