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不思議な「アート」―芸術とは何か?―
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すっかり日も落ち、夜を迎えた星ヶ丘にある戸建ての一室で、
八神 修
は宿題を終えて休憩していた。
夕食もとうに済ませて、居間で猫たちをブラッシングしてやる。
仔猫のテオテオを始めとした沢山の愛猫たちを、一人ひとり丁寧にブラッシングしていく。
また一匹終えて、次の猫に手を伸ばすと――。
「ふぎゅ!?」
「おや?」
何やらおかしな鳴き声……いや、声が聞こえた。
見れば、手の中に収まっているのは猫ではなく妖精だった。
「も~、お兄さん、ボクは猫じゃないよ~?」
「ごめんごめん。俺は
八神 修
っていうんだ。君は? どうして俺の家に?」
「うんとね~、美味しそうな匂いにつられてきたの。ボク、お腹が空いてるんだよ~」
「それならいいものがある」
八神は菓子入れからマドレーヌを取り出した。
甘い香りに猫たちがざわつくのを抑える。
「ボクはアートの妖精なの。だから普通のお菓子は食べられないんだ。ねえ、お兄さん。アートを見せてよ」
「アート……芸術を?」
「うん」
唐突な妖精の申し出に、八神はしばし頭を捻る。
と、ブラッシング途中の猫達を見て、ひらめくものがあった。
「こんなのはどうだろう」
と持ち出したのは猫の写真集。
世界各地の猫が網羅された、猫ファン垂涎の一冊である。
「へ~、可愛いね~」
妖精がそう言いながら写真集に触れると――。
「おや」
辺りが猫だらけになった。
八神も沢山の猫を飼っているが、明らかにそれよりも数が多い。
居間が猫で溢れかえっている。
「ふーん、面白い現象だ」
突然の出来事だったが、八神は慌てることなく、むしろ現れた猫たちを可愛がる。
自分の愛猫ほどではなくとも、どの猫も大変愛らしい。
などと考えたのもつかの間、すぐに猫たちは姿を消した。
「んー、これお兄さんのアートじゃないよねー? ちょっとお腹いっぱいにはならないかなあ」
「俺自身のアートじゃないとダメなのかい?」
「うん」
「そういうことなら、ちょっと待ってて」
八神は猫たちの世話を終えると、部屋からバイオリンを持って戻ってきた。
「ピアノとバイオリンは毎日少しずつやってるんだ。技巧の練習が多いんだけど、普通の曲も少しは弾くんだよ」
まあ、期待しないでくれよと謙遜混じりに。
軽く調弦すると、つい先日も弾いたビバルディの春を演奏し始めた。
ゆっくりと旋律を味わうように、ややスローで。
イメージするのは春の花々で満ちた庭。
甘い花の香りとともに、心は次第に庭を離れる。
広い草原を駆け抜け、そして高山へ。
八神はいつしか集中し目を閉じていた。
なのに、はっきりと脳裏に浮かぶものがある。
それは鳴子百合の花だった。
鳴子百合の房は女性のツインテールに似ている。
それが、彼の恋するあの女性を連想させる。
自分の名を呼ぶ優しい声。
まっすぐな瞳。
ハキハキとよく動く唇。
弾むような声色。
学校で会えるがとても嬉しい。
一緒にいるだけで、自分も明るく優しい気持ちになっていく。
愛しい思いをただただ込めて、大好きだよと、ありがとうと。
花のようなあの子への愛しい気持ちを、春の調べに込める。
目を開けるとそこには「彼女」が、いた。
「お兄さーん?」
自分を呼ぶ声にはっと我に返る八神。
確かにいたと思った「彼女」は幻のように消えていた。
「……錯覚?」
「違うよ」
「?」
「お兄さんが見たのは、お兄さんがアートに込めた思い。誰かが見えたのなら、それだけその人への思いが強いってこと」
「……そうか」
すぐに消えてしまったことは正直残念だったが、一目会えただけで八神の心は満たされていた。
「素敵な体験をありがとう」
「どういたしまして。それじゃあ、ボクは行くね」
「うん。君とはまた会いたいな。また会いに来てくれるかい?」
「お兄さんのアートはとっても美味しかったからね。またお腹が空いたらお願いするよ」
自分の小指と妖精の手で指切りを交わして。
じゃあね、と別れを告げて飛びゆく妖精を、八神は猫たちと一緒に見送った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つづり
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月20日
参加申し込みの期限
2017年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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