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【ホワイトデー】煌燦-KiraKira-ホワイトアイランド
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● 光のトンネル~あかる、ともる
夕方17時半をすぎた頃。
太陽が沈む少し前から、寝子島の中心であり寝子電通学をしている寝子高生の通学路でもあるキャットロードからシーサイドタウン駅にかけてと、駅から海沿いのシーサイドアウトレットへかけての街路樹に、白い電球が点灯した。
もしも寝子島を上空から眺め見ることができたなら、幾千幾万もの白の電球でつくられた光の筋は、天の川のごとく煌いて見えたことだろう。
七音 侑
は、待ち合わせ場所に、スプリングイエローの春コートに白いプリーツスカート姿で現れた。
侑の私服姿は何度も見たことあるはずなのに、と
工藤 耀
は息を呑む。
今日は何だか一段と可愛らしく見える。
「今日は誘ってくれてありがとにー」
侑はいつもの明るい笑顔で言った。
「工藤君とお出かけ、久々だよね! イルミネーション気になってたんだよにー」
「そ、そか。よかった。……かわ……」
可愛い、と口に出しそうになるのを、慌てて留める。
「かわ?」
「かわ……革のポシェット、似合うじゃん」
「あ、ありがと……?」
侑は、斜め掛けしていた、丸みを帯びたデザインの革のポシェットを無意識に胸に抱いた。
会話がすこしぎこちない。今まで友だちだったときは普通にできていたことが、急にできなくなったような気がする。そのことは、心臓には少し悪いが、不快ではない。
「侑とはいろんなとこに遊びに行ったけど、イルミネーションをちゃんと見るのは初めてか?」
電球の灯る木立を見上げながら、けれど、心はどこかうわの空のまま、耀は言った。
侑も同じような感じだった。
「そういえば……もう工藤君は恋人であって彼氏だからつまり今日のこれは初デートだね!」
「そう、だな」
初デート。
そう。初デートなのだ、これは。
意識した途端、頰が熱くなってくる。
それは侑も同様で、
「あ、あれ? どうしよう、すごく恥ずかしくなってきちゃった……」
と呟き、頬を押さえる。
初デートという言葉の魔力に中てられて、侑はぐるぐる考え始めた。
(そういえば工藤君のこと、いつも工藤君、だし名前で呼んでみようかな)
彼女なんだから、そのくらいの親しみがあってもいいはず。なのだ。
侑は「あ」の形に口を開く。
「あ、あか……」
あかるくん。
たった5文字が言えない。
(な、なんでだろう……工藤君のことを名前で呼ぼうとするとドキドキしすぎて言えない)
『あかる君』……心の中で呟いても恥ずかしくて走りだしてしまいそうだ。
耀が不思議そうな顔をしている。侑は何か言わねばと取り繕った。
「あか……明るくて楽しいよね!」
「お、おう?」
一瞬、侑が自分の名前を呼んでくれた気がした耀は、照れる侑につられて、ドギマギする。
侑は気まずそうに黙っている。耀も言葉が見つからない。侑は耀の顔をみることができなかった。
(なんでだろう、好き、って言えて嬉しかったのに今はどうすればいいかわからないよ……)
初デート。どちらも言葉のないまま、イルミネーションに彩られた木立だけが後へ後ろへと流れてゆく。
(くそっ、さっきから心臓が落ち着かねえ……!)
そう思って顔を上げた耀の目に、救いの神みたいに観覧車が飛び込んできた。
「あれに乗る」
断言する。この空気を打破するには、特別な何かが必要だと思ったのだ。
◇
というわけで観覧車に乗ったはいいが、耀はゴンドラの旅に少し後悔しかけていた。
相変わらず弾むような会話にはならず、余計気まずくなったようにも思う。
侑は窓にしがみつくようにして街を見ている。
寝子島の夜景は綺麗だが、あまり心に響かない。
なにしろ侑の委縮しきった様子ときたら、まるで借りてきた猫みたいなのだ。
どうするかなあと耀は思う。
そして、まだ、バレンタインのお返しを渡していないことを思い出す。
ほんとうは今日の午前中、学校で渡しても良かったのだ。
けれど何故か、渡してハイまた月曜日! というふうに別れたくなかったのだ。
(……何でだろ。……って、このままいても仕方ないだろ!)
耀は自分に発破をかけ、かたくなに自分を見ようとしない侑に向かって、プレゼントを突き出した。
「これ」
「へっ?」
侑は上擦った声をあげた。
「プレゼント。バレンタインのお返し」
「あ、……ホワイトデーだもんね、」
侑は照れてはにかむ。
(ようやく笑った)
耀はそれだけでほっとした。
プレゼントのリボンを外す。包みの中身は、カップケーキとマカロンだ。
「可愛い……ありがとう」
わずかな沈黙。侑は右に、左にと視線を泳がせ、伏し目がちに膝に置いたプレゼントを見た。
「な、なんだか恥ずかしいね。恋人どうしってこんな感じなんだね……」
「だ、な。そのうち普通になる……んだろうけど、さ」
耀は窓を見る。夜景ではなく、窓に映る侑の横顔を見たくて。
「あ、あのさ……」
侑がもじもじと小声で言った。
「今はまだ難しいかもだけど名前で呼びたいな、工藤君のこと……あ、あか……る君って」
あかる君。
まだすんなりとは言えないけど、言えた。
耀は窓を見るふりで頬杖を突き、窓に映った侑の横顔に向かってぶっきらぼうに答える。
「……名前、呼びたい方でいいよ。工藤くんでも耀でも。お前が俺を呼んでくれるだけでも……嬉しいし」
「うにっ……」
侑の頬が、これ以上ないくらい赤くなる。
「つーか、名前呼ぶだけで恥ずかしがるなよ」
耀はむにっと、侑の赤い頰をつねった。耀の頬も、侑に負けないくらい赤くなっている。
観覧車はことこと回り、ちょうど頂上付近に差し掛かっていた。
「ほら。折角観覧車に乗ってんだ。景色も眺めとかねーと! ……すごく綺麗だよ」
寝子島の夜景はキラキラ。
さっきとは、光が違って見えた。
胸がいっぱいになって泣きそうになる。
唇を噛んで、それを堪える。
悲しくない。泣かない。だって、いま、すごく嬉しい。
「なあ、侑」
「ん」
零れそうな涙を堪えて目尻を抑え、口の端をにこりと上げる。
「なに、あか……る君」
「次はどこに遊びに行こうか?」
「そう、だにー。どこがいいかなー……」
行っていないところはたくさんある。これからはふたりで行けるのだ。
動物園でも、温泉でも、島の外でも。
素敵なことがいっぱい待ってるって思える。
きらきらだって思える。
だから侑は笑った。
「いろんなところに。行こうよ、……あかる君」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
1000人
参加キャラクター数
42人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月25日
参加申し込みの期限
2017年03月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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