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太陽があかあかと輝く陽気に、厚手のモッズコートを着てきたことをいくらか後悔する。
七枷 陣
にとっては、いつものゲーム屋と学校、コンビニの類以外では久々の外出となる。
外出が嫌いなわけではないのだ。ただ、家でやるべきこと(主としてゲームだが)が多すぎるからだ。このところとりわけ母親が世話を焼いてくれる頻度が上がったせいで、自分で買い物をする必要が激減したという理由もあった。
しかし今日は、ちゃんと理由があっての前向きな外出だ。
それは……
「ハラキリ・センチネル
(※)
雑談+新規TCG開拓オフ」
!
結局ゲーム関連やないかと言うなかれ、それは陣自身よくわかっている。
先日、この集まりをネットの掲示板で偶然目にした陣は、会場が近所ということもあり参加を決めた。雰囲気は緩そうで、参加人数もそれほど多くないというのも気持ちが楽だ。
それでも、これまでの陣であれば参加を躊躇したことだろう。参加要項と参加者をよく読んで、どうしたものかと迷っているうちに参加締め切りになってしまうというのがパターンだったはずだ。
そんな陣が重い腰を上げたのは、やはり先日の学校の事件が影響しているのかもしれない。
駅の改札口、待ち合わせ場所に来たのは陣が最初だった。
やがてぽつぽつと参加者が集まってくる。行きつけのTCGショップ『クラン=G』の常連など見知った顔もあった。
「あ、どうもHNの陣です。てか、本名まんまですけども」
という風に挨拶していた陣は、柱時計を見上げそろそろ移動時間だと知った。
このとき駅に電車が着いた。
降りてきた客の中から小柄な少女が一人、こちらに向かって歩いてくる。
紅色のスカジャン、濃いブルーのジーンズ、髪型はポニーテールで吊り気味の目がなんとなく狐のような印象があって……。
どこかで見覚えがあるような……?
たちどころに陣は思い出した。
目の前には彼女がいた。頬杖をついて、退屈そうな顔をしていた。
「てか、遅いんですけどー」
じろっとした上目遣いで紅子は陣をにらんだ。平板な口調に苛立ちが混じっている。
紅子……ではない。それは偽りの『現実』における名前だ。本当の名前は知らない。
ところが陣の顔に気がつくや、少女はくるっと反転してその場を離れようとした。
「あのっ……!」
思わず陣は彼女の背を早足で追った。
「あなた誰ですか? 私、知らないんですけど」
早足で歩きながら彼女は言う。振り返りもしない。
一方陣は、他の参加者に気づかれていないか、振り返り振り返りしつつ小声で呼びかける。
「だったらなんで逃げるんですか。僕の顔見るなり逃げるとか他の人に不信感マシマシやから止めてくれませんかねぇ……!」
「別に逃げてないし。私、電車に乗る予定だし」
「降りてきたばっかりでしょ! オフ会参加者ですよね!? せっかくの会がギスギスするからちゃんと参加して!」
「ゲームのオフ会? なにそれ!? キモ! オタクっぽい!」
「なんで『ゲーム』のオフ会って言えるんですか!? 知ってないとその言葉、出てこないですよね!?」
語るに落ちたというわけか。
足を止めると、
「……参加するけど、余計なこと言ったらすぐ帰るから」
少女は陣を上目づかいでにらんだ。うん、と陣はうなずく。
「僕と君、今日初対面。R U(=are you) OK?」
会場に移る。
自己紹介で、少女は『
紅
(くれない)』と名乗った。『ハラキリ~』の紅姫が好きだからということだ。これは『現実』での呼び名『紅子』に近い。とすればあれは、まったくの偽りではなかったということだろうか。
しかし『現実』と異なるところもある。HN紅は、決して陣に近づいて来ないのだった。開会式の席も陣の一番遠くを選んで座り、視線を合わせようとすらしない。彼女は、大人しそうな女性参加者とずっと話していた。
結局『ハラキリ』では一度も、陣は紅と対戦することはなかった。いいデッキを組んでいたようなので、純粋にゲーマーとして心残りだったのは事実だ。
――ま、そんなうまくはいかんよな……。
会も半ばをすぎたところで、別ゲームもやっていこうということになった。
さっそくお馴染みのTCGの卓が立つ。超マイナーなTCGで盛り上がっているところもあれば、出たばかりの新作をはじめているところも出ていた。
陣は見物に回った。知らないゲームを知るきっかけに、こういう場はとても向いている。
すぐに、注意を惹くものを見つけた。
『A Tale of the Sky』というTCGだ。超長編ファンタジー小説のゲーム化作品だという。会場内でも構築済みデッキが売られていたので、試しにひとつ買うことにした。
「へぇ、〈焔の魔術士〉デッキねえ」
最初に手にしたものはイラストといい、その魔術師に従うメンバーの雰囲気といい、なんだかピンとくるものがあった。迷わず陣はこれを選んだ。
「なあこれ誰か対戦……」
と振り向いた陣の目が、紅の目と合った。少女も、同じTCGの構築済みデッキを手にしている。〈クランズ~鋼鉄の乙女達~〉というものらしい。キャラクターカードには、ΘとかΥとかギリシャ文字がちりばめられていた。
嫌われている、かもだけど――。
「興味あるならこれ対戦しない?」
思い切って陣は紅にそう呼びかけている。だが、
「ハァ? なんで?」
彼女はプイと横を向いた。
――結構、傷ついたかもしれない。
まあ、仕方ないよな――と陣が去りかけたとき、ガッと椅子が引かれる音がした。
紅が座って自分のデッキのカードを切り始めている。手際よく済ませて、
「貸して。そっちのデッキ」
と陣に向かって手を伸ばした。
「え?」
「相手のデッキをシャッフルするのがこういうときのジョーシキでしょ? 対戦するんじゃないの?」
なんだこいつ? と思うと同時に、やたらと「ハァ?」とか「キモ」とか反射的に返すのは、もしかしたら彼女の照れ隠しかも知れないと陣は考えた。だとしたら実に面倒な反応だが。
ほれ、と紅は手を広げた。
「やるの? やらないの?」
「やるよ」
陣は座って、彼女の手からデッキを受け取る。
「ところで俺は陣って言うんだけど……君の名前は?」
「教えない」
――本当、面倒なやつ!
※ハラキリ・センチネル:寿司とチョンマゲが飛び交う狂った日本観が魅力の米国産トレーディング・カード・カードゲーム(TCG)。閑かなブームになりつつある……らしい。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月27日
参加申し込みの期限
2017年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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