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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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【星幽塔】第一階層 南の沼の人食いワニ
【３匹のワニさん】
ワニという生き物は見た目以上にその動きが早い。
水中での高速移動は言うまでもなく、陸上でも短時間であれば非常に速い速度で動くことができる。
「ま、待てよっ。俺達は食っても旨くないぞ！？ そ、それよりもこれ食えよ？ な？」
そう言って、来島 アカリはドラゴンキャベツをワニに向かって投げる。
飛んで来るドラゴンキャベツを、ワニは大きく口を開いてぺろりと丸呑みした。
「早っ！？」
そして、驚くアカリをよそに、まだ食べたりないとばかりにまた突進を再開してくる。
「わっ、こっち来たー！？」
『来島さん、援護します！ シューくん、あっちを狙って！』
『ああ！』
と、そのときアカリのもとに風とともに椿 美咲紀と八神 修の声が届く。
次の瞬間、八神 修が騎士の光で炎竜を巧みに操り、上空から火炎弾を放って、ワニの意識をアカリから逸らさせた。
（た、助かった……）
アカリは胸を撫でおろしつつ、これ以上狙われないようにワニ達から距離を取る。
次に、ワニゲイツ達が狙いを定めたのは、語尾を「わに」にしている旅鴉 月詠だった。
「まあ、待つわに。話せばわかるかもしれないわに？」
と、月詠は迫り来るワニ達に、とりあえず会話を試みる。が、腹を減らせたワニゲイツに彼女の言葉に耳を傾ける様子はない。
「月詠さん、下がっていて」
桜 月は特に防具らしい防具を身につけていない友人を庇うように、一歩前へ出た。
（……ワニゲイツの牙はそれほど鋭くないとドナハさんは言っていた。それなら――）
月は鋼色の篭手でワニの牙を受け止め、隙を突いて踊るように回転斬りを放つ。
剣士の光を宿しているからこそできる、体重を乗せた華麗な斬撃。
しかし、ワニゲイツの鱗はあたかも金属のように甲高い音を立てて、その斬撃を弾く。
「くっ、駄目か……」
月は歯噛みして、後ろへ引く。
「効くかどうかはわからないけれど、僕もっ！」
そう言って、恵御納 夏朝も篭手から肉球型戦輪を射出する。
だが、やはり戦輪はすぐに硬い鱗に弾かれる。
そして、ワニゲイツは再び月詠に噛みつこうと大きな口を開く。
そんなワニゲイツに対し、月詠は――。
「やれやれ。できれば平和的に解決したかったが、そちらから向かってくるとなれば容赦しないわに」
いつのまにかスケブから取り出していた炸裂イモを、大きく開かれたワニゲイツの口の中へ投じた。
『！？！？！？』
その衝撃で、ワニの内側でイモが炸裂。
ジュウと肉の焦げる音と匂いをあげて、ワニゲイツがひっくり返り、そのまま動かなくなった。
「まず一匹だね」
死体となったワニゲイツを、月詠はろっこんを使ってスケッチブックに封じ込める。本来、生き物は対象外の能力だが、死体となれば話は別だった。
月詠の戦法は、硬い鱗で覆われていない身体の内側からダメージを与えるというものだった。
ベーシックかつ確実なこの戦法を思いついていた者は他にもいる。
「日暮、俺が矢で奴の目を潰す。その隙にこのイモが入った小袋を奴の口の中に！」
「まかせて！」
新田 亮は、日暮 ねむるに声をかけるとほぼ同時に、背負っていた弓に素早く矢を番えて、ワニの目に向けて放った。
命中。
目を潰されたワニゲイツが悲鳴をあげて、尻尾をふりまわす。
「そこだっ！」
ねむるはボクシングで鍛えた瞬発力で、振りまわされた殺人尻尾を回避しながら、一気に間合いを詰めると同時にワニの口の中に炸裂イモが入った小袋を投じた。
そのまま流れるような動作で魔火の光を使って小さな火花を起こして、炸裂イモに着火した。
爆発。
身体の中を焼きつくされたワニゲイツが煙を吐いて、その場に倒れる。二匹目。
「うん。炸裂イモは大変に有効のようわに。というわけで、みんなも使っていいわによ」
と、月詠はスケブから炸裂イモをさらに取り出す。もちろんうっかり爆発させないように、細心の注意を払いつつ。
「私がワニさんの口の中に運びます」
「なら、私が口を開けさせるわ」
御巫 時子が大きめの鳥に変身して炸裂イモをくわえて飛翔すると、水上 桜がすぅっとクロスボウに矢を番え、鱗のない目を狙って放つ。
命中。
悲鳴をあげるワニゲイツ。
その瞬間に、鳥になった時子が炸裂イモを口の中に落下――爆発させた。
結果、ついに最後の一匹も、黒い煙を上げて、湿原地帯のぬかるんだ大地の上に沈み、やがて息絶えた。
「やりました☆ みなさん、戦闘終了です！」
「さすがだな、皆。よし、あと、ひと踏ん張りだ。デスゲイツがいると思しき大きな沼はもう目と鼻の先だ」
椿 美咲紀が歓声をあげて、八神 修が仲間達の戦いぶりを称えた。
かくして、三匹のワニゲイツを月詠のスケッチブックに封じると、一行は一路、デスゲイツのもとを目指すのだった。
ワニという生き物は見た目以上にその動きが早い。
水中での高速移動は言うまでもなく、陸上でも短時間であれば非常に速い速度で動くことができる。
「ま、待てよっ。俺達は食っても旨くないぞ！？ そ、それよりもこれ食えよ？ な？」
そう言って、来島 アカリはドラゴンキャベツをワニに向かって投げる。
飛んで来るドラゴンキャベツを、ワニは大きく口を開いてぺろりと丸呑みした。
「早っ！？」
そして、驚くアカリをよそに、まだ食べたりないとばかりにまた突進を再開してくる。
「わっ、こっち来たー！？」
『来島さん、援護します！ シューくん、あっちを狙って！』
『ああ！』
と、そのときアカリのもとに風とともに椿 美咲紀と八神 修の声が届く。
次の瞬間、八神 修が騎士の光で炎竜を巧みに操り、上空から火炎弾を放って、ワニの意識をアカリから逸らさせた。
（た、助かった……）
アカリは胸を撫でおろしつつ、これ以上狙われないようにワニ達から距離を取る。
次に、ワニゲイツ達が狙いを定めたのは、語尾を「わに」にしている旅鴉 月詠だった。
「まあ、待つわに。話せばわかるかもしれないわに？」
と、月詠は迫り来るワニ達に、とりあえず会話を試みる。が、腹を減らせたワニゲイツに彼女の言葉に耳を傾ける様子はない。
「月詠さん、下がっていて」
桜 月は特に防具らしい防具を身につけていない友人を庇うように、一歩前へ出た。
（……ワニゲイツの牙はそれほど鋭くないとドナハさんは言っていた。それなら――）
月は鋼色の篭手でワニの牙を受け止め、隙を突いて踊るように回転斬りを放つ。
剣士の光を宿しているからこそできる、体重を乗せた華麗な斬撃。
しかし、ワニゲイツの鱗はあたかも金属のように甲高い音を立てて、その斬撃を弾く。
「くっ、駄目か……」
月は歯噛みして、後ろへ引く。
「効くかどうかはわからないけれど、僕もっ！」
そう言って、恵御納 夏朝も篭手から肉球型戦輪を射出する。
だが、やはり戦輪はすぐに硬い鱗に弾かれる。
そして、ワニゲイツは再び月詠に噛みつこうと大きな口を開く。
そんなワニゲイツに対し、月詠は――。
「やれやれ。できれば平和的に解決したかったが、そちらから向かってくるとなれば容赦しないわに」
いつのまにかスケブから取り出していた炸裂イモを、大きく開かれたワニゲイツの口の中へ投じた。
『！？！？！？』
その衝撃で、ワニの内側でイモが炸裂。
ジュウと肉の焦げる音と匂いをあげて、ワニゲイツがひっくり返り、そのまま動かなくなった。
「まず一匹だね」
死体となったワニゲイツを、月詠はろっこんを使ってスケッチブックに封じ込める。本来、生き物は対象外の能力だが、死体となれば話は別だった。
月詠の戦法は、硬い鱗で覆われていない身体の内側からダメージを与えるというものだった。
ベーシックかつ確実なこの戦法を思いついていた者は他にもいる。
「日暮、俺が矢で奴の目を潰す。その隙にこのイモが入った小袋を奴の口の中に！」
「まかせて！」
新田 亮は、日暮 ねむるに声をかけるとほぼ同時に、背負っていた弓に素早く矢を番えて、ワニの目に向けて放った。
命中。
目を潰されたワニゲイツが悲鳴をあげて、尻尾をふりまわす。
「そこだっ！」
ねむるはボクシングで鍛えた瞬発力で、振りまわされた殺人尻尾を回避しながら、一気に間合いを詰めると同時にワニの口の中に炸裂イモが入った小袋を投じた。
そのまま流れるような動作で魔火の光を使って小さな火花を起こして、炸裂イモに着火した。
爆発。
身体の中を焼きつくされたワニゲイツが煙を吐いて、その場に倒れる。二匹目。
「うん。炸裂イモは大変に有効のようわに。というわけで、みんなも使っていいわによ」
と、月詠はスケブから炸裂イモをさらに取り出す。もちろんうっかり爆発させないように、細心の注意を払いつつ。
「私がワニさんの口の中に運びます」
「なら、私が口を開けさせるわ」
御巫 時子が大きめの鳥に変身して炸裂イモをくわえて飛翔すると、水上 桜がすぅっとクロスボウに矢を番え、鱗のない目を狙って放つ。
命中。
悲鳴をあげるワニゲイツ。
その瞬間に、鳥になった時子が炸裂イモを口の中に落下――爆発させた。
結果、ついに最後の一匹も、黒い煙を上げて、湿原地帯のぬかるんだ大地の上に沈み、やがて息絶えた。
「やりました☆ みなさん、戦闘終了です！」
「さすがだな、皆。よし、あと、ひと踏ん張りだ。デスゲイツがいると思しき大きな沼はもう目と鼻の先だ」
椿 美咲紀が歓声をあげて、八神 修が仲間達の戦いぶりを称えた。
かくして、三匹のワニゲイツを月詠のスケッチブックに封じると、一行は一路、デスゲイツのもとを目指すのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2017年02月16日
- 参加申し込みの期限
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- 2017年02月23日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2017年02月23日 11時00分
