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夕方、何する?
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海から吹く潮風には、まだまだ春の色はない。
けれど、夕日に照らされる空も海も青からその色を変えて、昼とは違う表情を見せている。
「……モデルの写真撮影でもあるのか」
誉の目に映ったのは、日没を確認しているスタッフの姿。
聞こえてくる会話から判断するに、何かの撮影があるみたいだが。
近くによく判らない荷物があるから、他にも夕日を見に来た人がいるかもしれない。
「奇麗だからな」
夕暮れの海の撮影というのも解る。
本当に奇麗だし。
茜色、と一言で表したくない。
燃える様な赤さも鮮やかなオレンジもこの空と海にはある。
太陽が姿を消す最後の輝きを称える言葉も方法も皆同じでなくていい。
(俺は、ピアノ)
絵、写真、詩……色々あるけれど、誉が選ぶのはたった1つ。
スケッチブックを開くと、何も描かれていない真っ白な画面へ鍵盤を描いていく。
それが、誉のステージになる。
普段、絶対にピアノを持ち込めない様な場所にもピアノの鍵盤を召喚し、音を奏でられるから。
感じた事をすぐに音に乗せられるから。
(自由に弾こう)
まず、感じたのは、太陽が水平線の彼方へ帰っていくという事。
感傷を重ね、心に深く沁みる様な調べをそっと。
(そして、感謝)
今日は、良い日で終わる。
こんなに奇麗な夕日を見られたから。
だから、この景色を見せてくれた感謝と、奇麗だと思い心から拍手を送りたい自分の心を偽らず、弾むようなジャズのリズムで奏でていく。
この奇麗な景色をステージにしてピアノを奏でられるなんて、本当に贅沢だ。
(俺の音と踊ろうぜ)
1日の最後を夕日とセッション出来る贅沢を味わっていたから、誉はすっかりその世界に没頭してしまっていた。
気付いた時には夕日が水平線の彼方へだいぶ溶けていて、もうじき全て溶けてしまうだろう。
太陽を送り出す時間は、静かでも温かいものがいい。
「……ん?」
太陽が完全に溶けると思った視界の隅に人の姿が見える。
あちらも誉に気付いていたのか、軽く手を挙げた。
「ここでピアノの音色を聴けるとは思わなかった」
「ろっこんには、こういう時感謝してる」
「ピアノは持ち運べないからな」
六花が誉と会話をしながら、転ばない様注意して岸へ戻ってくる。
「奇麗だったしね」
そこへ絵梨菜が顔を見せた。
同じ芸術科、しかも寮が一緒だけあり、全く判らない顔ではない。
撮影のモデルは絵梨菜だったそうで、絵梨菜もピアノの音色を聴いたそうだ。
「風、冷たくなかったか?」
「最初寒いと思ったけど、ピアノの音色のお陰でいいイメージができて最後のほう忘れちゃった」
「それはすごい」
絵梨菜が何でもない様に笑うのは、素直にすごいと思う。
「それに、寒くないみたいに海にいたから、寒くないって思い込めたんだよね」
「冷たいとは思っていた」
ただ、心地いいとも思っていただけで。
「お陰でカメラマンの人に褒められちゃった。有難う!」
「どういたしまして、と言うのも変な気がするが」
「素直に受け取っておく」
六花と誉は、絵梨菜の感謝をそれぞれ受け取った。
「日が沈んだから、もう真っ暗」
「やぁ、こんばんは、だ」
「彼らの活動時間は、今からだな」
絵梨菜の言葉に釣られて陽が落ちた空を見上げれば、空の色は青でも茜でもない。
誉が夜空を彩る星へ挨拶をすると、六花も空を見上げた。
かつて胸の中に転がっていた言葉は───
「何か探してるの?」
六花が絵梨菜の声に視線を戻すと、誉が周囲を見回している。
「今日の記念にと思って……あった」
誉は長めの木の棒を見つけ、手にした。
奇麗な景色でセッションをした束の間限定の証をここに残しておこうと思ったのだ。
その証は、ピアノを奏でていた時から決めていた。
『The sun also rises』
太陽は、また昇る。
夜が明ければ、また出会える。
永遠の別れではない。
「また明日会おうと言いたくて」
そう書いた誉は、もう1度水平線を見た。
明日になったら出会える太陽は、またあの水平線から顔を見せる。
その時、この文字に気付いてくれればいい。
「そろそろ帰るか」
同じ寮だし、別々に帰る理由もなく、3人は星ヶ丘寮への道を歩いていく。
誉はもう1度、太陽が沈んだ水平線を見た。
「有難う」
この言葉も俺と音と踊ってくれた太陽へ届け。
◆◆◆◆ ◆◆◆◆
太陽が沈んだ空は、茜色から瑠璃色へと変わっている。
この瑠璃色も時と共に表情を変えていくだろう。
今日の日はさようなら、明日になったらまた逢いましょう。
『The sun also rises』
砂浜に書かれたその文字は人知れず寝子ヶ浜海岸の波が浚い、海に溶けた太陽まで運ばれていった。
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あとがき
担当マスター:
幸村
ファンレターはマスターページから!
はじめまして。ゲームマスターの幸村です。
初めてのシナリオにご参加くださった皆様、有難うございました。
それぞれの夕方、如何だったでしょう。
充実した楽しい時間であったらと思い、書きました。
楽しんで頂けたら嬉しいです!
またお会いする事があったら、宜しくお願い致します。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
幸村
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月17日
参加申し込みの期限
2017年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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