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●巻き込み巻き込まれ、迷子たちは今日もいく
春を連れた風は、本日も穏やかに雲を流し人々の間を吹き抜ける。
陽射しあたるところだけでなく、建物と建物の影にいる、とある二人の間にも。
「そこにいるのは、4組の野菜原かな?」
「お、よく知ってんな俺のこと。そんなに有名人か? にししっ☆」
「いや。以前そう呼ばれているのを見かけたゆえに。フルネームで、職員室から」
……あれをやらかした時のことか? それとも先週のあっちの説教ん時か?
野菜原、心当たりがあり過ぎる模様。げふんと一つ咳払い。
「そういうそっちはー……」
「問われて名乗るもおこがましいが。寝子高1年8組の狡猾な魔女こと、
旅鴉 月詠
とは私のことだ!」
「魔女! まじか!!☆」
ばばーん☆ と効果音が聞こえた気がした。その後ピカーッと輝いた音もした気がした。
突如繰り広げられている自己紹介、たぶん自己紹介。
旧市街の開けた道から外れた、何故かここ路地裏にて出会った若人2人。
月詠の個性あふれるテンションに飲まれているのか、むしろ純粋ゆえ信じてノリノリなのか、野菜原ユウもほぼ同じテンションになりつつある。
「もしかして!」
「な、なんだっ?」
「君は!」
「(……ごくり)」
「迷子! じゃないのか?」
「うおあああああ何故分かったぁあ魔女すげええええ!?」
続いた月詠からのドヤァな指摘に、完全降伏とばかりに地面に突っ伏す野菜原。
本当によいノリである。
「ハハハハハ私にはお見通しなんだよ! だって! 私も! 迷子! だから!」
「 ア ン タ も か よ ! ! 」
まるで長年連れ添ったコンビ漫才のようなテンポで、一瞬にして野菜原が立ち上がりツッコミを入れた。
しかして月詠は全く気にしていない。
「だってハンミョウだよ?」
「は? え? なにが??」
イッツ ア マイペース。日本語にして、俺様配分。
そんな月詠からどうにかこうにか事情を聞いて訳したことによると、こうである。
月詠が外を歩いていた所に飛び出してきたのは1匹のハンミョウ。
ぴょんぴょん跳ねて何処へ行く。
興味津々に追いかけて迷子になっちゃったぞ★ <完>
「ヒトの前をぴょんと跳んで先導しいつの間にか消えている。ついて行かずにはいられないと思わないか?」
「あ~分かる気はする。振り向かれたりなんかしたら、『……俺、もしや呼ばれてる?』って思うわぁ」
「なんだ話が分かるじゃないか。全くもってその通りだ」
「ところで、ハンミョウってどんなんだ?」
聞かれればスチャッとスマホを取り出し検索。
「道教え」「道迷い」という渾名を持つ面白い蟲だ、と月詠は出てきた画像を野菜原に見せた。
角度によって様々な色を映し出す外殻、鮮やかな色合いはタマムシのようでいて、細長い脚のフォルムはそれより美しくも見える。
コンクリートに住処を追われ、最近あまり見られなくなったな……と一瞬哀愁を垣間見せるも、すぐにその空気を引っ込ませ。
「ハンミョウに導かれた迷子だ。啓示とも取れないか?」
「へ、うん? 確か、に?」
野菜原、見事に流されている。
「迷子も楽し。迷うことを楽しむことは人生を豊かにするよ」
「そ、そうなのか」
「自分の知らない道がある事を知る。この世にはまだまだわからない事ばかりである事を悟る」
「なるほど」
「つまりは? 迷うなら進め! いざ! 知識の道へ!」
「でええええ!?? 俺も!?」
がしっと野菜原の二の腕を掴んだ月詠、そのまま路地裏から路地裏へと迷子の探求に繰り出したのだった。
日頃(不可抗力で)他人を巻き込む野菜原氏、巻き込まれには慣れていなかったようだ。
◇ ◇ ◇
場面変わって、ここは星ヶ丘。の、どちらかというと山寄り。
椿 美咲紀
は住宅街の一軒一軒を、どこか不思議そうに見つめながら歩いていた。
折角の自転車は、今は美咲紀を乗せることなく両手で押されている。
「ほんの出来心だったんですがー……目印になる物、意外と少ないですね」
寝子高新聞部の彼女は、記事のネタ探しが日課と化している。
学校の帰り道、いつもの道を通るより何か発見があるかもしれないと、ちょっとした冒険心から曲がった事の無い角で曲がってみた。
僅かな坂道が楽しくなって、人に気を付けながらも滑るように自転車を走らせたらば……自分の場所が良く判らなくなった、という顛末。
「この間、シューくん家へお泊りしに来たとき通った道が見つかれば、なんとなく分かる気がするんですが」
ネコたち込みなお泊まり会を思い出せば、ふと笑みが浮かぶ。
―― ここは慌てず騒がずなのです。
新聞部員ゆえか彼女の性格ゆえかトラブルには慣れっこな様子で、途方に暮れる迷子から一転、春探しに切り替えて庭のある家を眺めて楽しむことにした。
白やレンガを取り入れた上品な家々の前をゆっくり歩くと、星ヶ丘特有の花に溢れた庭造りを持つ家屋が多くあった。
―― ガーデニングの参考になりそうです。
メモ帳とペンを取り出せば、出来うる限りメモをして。
家の人が出てきた時には、許可をもらってカメラでぱしゃりっ。
新聞部の基本アイテム大活躍。
「熱心ねー。花が好きなのね」
「はい! 今あるのはスミレですよね。来月にはどんなお花が咲きますか?」
「チューリップかしらね。スズランスイセンと並ぶと、春らしくてかわいいのよ♪」
「チューリップ、私も好きです☆」
持ち前の社交力にて仲良くなった奥様から、庭にも入らせてもらえれば
お花のアップもカメラに収め。
……今のスマホカバーもお気に入りですが、この写真が出来上がったらまた透明なのに戻してお花写真を入れたいですね。
待ち受け用にスマホでも撮影していれば、手作りの春カバーが視界に入りふと思ったり。
意気投合した奥様と、花談義で盛り上がりすっかり話し込んでいたことに気付いたのは、日も傾きかけた頃。
「素晴らしいサイネリアを見せてもらって、ありがとうございました!」
「こちらこそ楽しかったわ。またいつでもいらっしゃい」
ぺこり、とお辞儀をして最後に聞いた駅の方向へと自転車を押し出す。
お花堪能できて今日は良い日です♪
うきうきと自転車にまたがって、帰路につこうとした視線の先、曲がり角から見覚えのある人物が出てきたのに首を傾げた。
「あれ? 旅鴉さんですか?」
「その通りだとも」
「その後ろに居るのはー……野菜原くんです?」
「おう」
普通科でクラスが隣同士な美咲紀と野菜原、お互いに『こんなところでどうしたのか』という表情を浮かべる。
そんな二人の心の声を代弁するかのように、月詠が言葉にした。
「キミは、寮に戻る途中だったのだろうか」
「あ、実はいつもと違う道通ったら迷子になっちゃいまして。でも、素敵な出会いがあって楽しかったんです!」
「ほほう! なんと奇遇な。我々も迷子を堪能したところだ。さながら迷子同盟!」
「え? 旅鴉さんと野菜原くんも迷子に?」
「なんか率先して迷ってた気がするけどな……」
いつの間にやら旧市街のレトロ景色が消えている事に途中から気づいていた野菜原。
星ヶ丘まで来ていたのだと分かれば、さすがにグッタリとしゃがみ込む。
「面白いことを見つけたいなら積極的に迷うべし、だ」
「わー、なんかカッコよいです!」
「なんて、インスピレーションが下りてこないから適当に歩いていただけの事を
如何にも論理的に正当性あるように見えるように喋ってただけだがね!」
「!?」
とんだ暴露を聞いて野菜原氏驚愕。疲労度が一気にアップした。
「さて。迷子したしそろそろ今日は帰ろう。ハンミョウ描こうと思うし」
「……っつっても、迷ってることに変わりねーんだろ?」
「スマホは便利だな。GPSもついてる」
「!?!?」
ピシャーンッ。
野菜原、思いつきもしなかったようだ。
軽やかに取り出されるスマホを凝視したまま、もはや雷に打たれたように固まってしまっている。
そんな野菜原は横に置かれ、美咲紀と月詠は会話に華を咲かせた。
「あっ、旅鴉さんのカバーも、以前作った時のですね。何回見てもステンドグラス風な色合いがステキです♪」
「ああ。中央にはやっぱりニワトリでなく、目玉焼きを入れておくべきだったかとも思うが」
折角なら寮まで一緒に帰ろうか♪ と完結されそうな乙女たちの会話に、
涙目になりそうな野菜原がハッと気付いてご慈悲を賜る。
桜花寮っ、桜花寮までの道をプリーーーズッッ、と。
月詠が検索した道を美咲紀がメモに取って、野菜原に渡してやるのだった。
こうして、迷子日和は野菜原1人の災難として終息する。
迷子を経験した者たちは、皆一様に笑顔だった ――。
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あとがき
担当マスター:
蒼色クレヨン
ファンレターはマスターページから!
この度は、当方の初シナリオへの勇気あるご参加! 誠にありがとうございました!
初マスターに執筆されるのは、緊張されるでしょうに……っ。
皆様の素敵アクションのおかげで、初の執筆がとても楽しく、有意義なモノとなりました。
迷子になっても慌てふためく方が一人もいない、という何とも個性が溢れた面白い展開でした☆
野菜原くんだけでしたね。なんか大変そうだったのは(笑)
次の機会にもお目にかかれることを、
また、これからどんどん魅力的なキャラ様たちにお会いできることを、
全力で願いながら、当方も精進してまいります。
改めて、この度は本当にありがとうございました! 蒼色クレヨンでした☆
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担当ゲームマスター
蒼色クレヨン
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月03日
参加申し込みの期限
2017年02月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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