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バトルタワー第二階層:暴走科学
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■フルメタルハート
火星に建造された自動プラントでは毎日のように新たな無人兵器が生み出され、『人類伐採』のために繰り出されている。採取された人類が何に用いられているかについてはもはや触れるべきではないだろう。
プラント最深部で今も稼働し続けているマザーシステムを破壊することが、この世界の希望となるのだ。
そんなプラントの最表層。つまり大地に開いた入り口には無数の強化型人型兵器たちが待ち構えている。生産にコストがかかる一方で強力なこの機体は、今までのように簡単に突破できはしないだろう。
だがしかし、誰一人として足を止める者は無かった。
「片付けるわ」
先頭を行くのはさゆる機である。
強化型の群れをまるで恐れること無く、どころか望んで死にに行くかのような大胆さで突き進み、両腕に装着したガトリングガンを乱射していく。
「任せた……!」
破壊された人型兵器たちの間を抜け、プラントに突入していく仲間たち。
仲間たち? さゆるにそんな意識があったろうか。余人からは想像することすら難しいが、もしかしたらさゆるには敵も味方も、ひいてはこの世界の全てすら自分を少しずつ細切れにしていくミキサーかなにかに見えているのかもしれない。
やがて原型のないミックスジュースにでもなってしまえばいいと、思っているのかもしれない。
なぜなら。
「さあ、来なさい。スクラップになればいいわ」
敵も自分も。
鉛玉を大量にぶち込み合って、ぐっちゃぐちゃに拉げて混ざって、死んでしまえばそれでよい。
入り口を陣取ったさゆるは、上唇を舐めて操作レバーを握った。
第一の階層へ到達した希望の戦士たちは、異様な人型兵器を前に思わず足を止めた。
通常の機体に比べて二倍ほどの巨大さをもち、上半身は細身の女性をかたどっていながら下半身は蜘蛛ような六本足と腕による八本構成という恐ろしいフォルムをしていた。
期待識別名にはアラクネとある。
「ヘイ、まもる」
蜘蛛形態のまもる機に跨がっていたバニーが、ぺんぺんとまもる機の背を叩いた。
「バニーたちの出番じゃあないかしら」
「オレもそう思ったとこ。やりますか」
「イエス、ジェロニモ!」
まもる機は強力な粘着糸を発射。
アラクネの腕に貼り付けて強引に引き寄せようとするが、相手のパワーに引きずられそうになる。
「こいつはオレたちが引き受けた!」
「ゴー! ハリー!」
バニーが空圧指弾で牽制を仕掛ける間、その左右を夏朝たちが抜けていく。
仲間たちが行ったのを確認し、小さく息をついた――その途端、まもる機が大きく振り回されて壁際へと叩き付けられた。
ガシガシと床と壁を足場に迫ってくるアラクネ。鋭い爪がまもる機に迫る。
転げ落ちたバニー機は寝転んだまま銃撃をしかけ、足の一本を破壊。
直撃コースにあった爪がまもる機の側面をかすっていった。それだけで装甲が破れていく。
「触れただけでこのダメージとは、参ったね」
ヒューマン形態になってごろごろと転がるまもる機。彼を支えるように、バニー機が肩を貸した。
「大丈夫かい、うさぎちゃん」
「無事だけど……まもるが」
「いいって」
足を一本失ったアラクネが、残りの足を器用に使って追撃をしかけてくる。
まもる機は粘着糸を発射。あらくねの服に張り付いた糸をリールによって高速でたぐり寄せる。
バニー機を抱えたまま。
「いけっ、うさぎちゃん!」
咄嗟に振り込んだアラクネの腕を片腕を犠牲にしてすりぬけ、相手にぶつかるバニー機。
相手の脳天に指を突きつけると、バニーは操作レバーをめいっぱいに握り込んだ。
目を大きく見開く。
「しなばもろとも――カミカゼよ!」
盛大な爆発がフロア全体を揺すった。
揺れるフロアを下っていくと、戦車のような機体が彼らを出迎えた。正確には戦車から上半身が生えたような人型兵器だ。
出迎えたという表現はおかしいだろうか。大砲の射撃によって迎撃したのだ。
反撃の射撃を加えるも、分厚い装甲を抜けない。
咄嗟に扇子を広げて防御フィールドを張り巡らせる夏朝機。
殺しきれなかった衝撃に吹き飛ばされ、後続の莉鳥機とぶつかって地面を滑った。
「二人とも、無事か!?」
「大丈夫。ここは任せて、皆は行って……!」
夏朝からの通信に、刀や亮たちは頷きあった。
「任せても大丈夫か」
「なんとか凌ぐわ。時間稼ぎくらいなら出来るはずだから」
莉鳥機は体制を整え、近くの柱に隠れるように転がり込んだ。
一方で夏朝機はネコシールを発射。敵機にシールを貼り付けて地面にめり込ませると、先へ行けの合図を出した。
大砲が自分を向く。発射の瞬間に横っ飛びに回避。
爆発のような衝撃を背に、仲間たちは先へと進んでいく。
それを確認して、莉鳥は夏朝に通信窓を開いた。
「時間稼ぎとは言ったけど、直撃したら私の機体は持たないわよ。勝算はある?」
「どう思う……?」
夏朝の言葉に、莉鳥は額に手を上げるアクションで返した。
この場合、勝てなくてもいいのだ。
仲間がマザーシステムへ到達するまでの時間さえ稼げればいい。
つまるところ、即死のリスクさえ回避できればよいのだ。
「こういうのは、ちょっと頼みづらいんだけど……」
「いいわよ。できることはやるわ」
莉鳥は背部にマウントしていた電磁ライフルとは別にアサルトライフル(要するに小銃)を手に取ると、連射による牽制射撃をしかけながら機体を走らせた。
それとは反対側に走り始める夏朝機。
扇子を一本ぶん投げて相手のボディにめり込ませると、注意を自分に引き寄せた。
大砲が再び夏朝機をとらえ、砲撃。
空気の螺旋を描いて迫る巨大な弾を、しかし夏朝は防がなかった。
踏み込み、走り出し、突撃する。
肩に命中。腕が吹き飛んでいく――が、片腕が無事なら十分だ。
「大砲なら、空薬莢を捨てる場所があるはず。前面からは見えなかったから――」
「背面、ってわけね」
ターゲットサイトの内側には巨大な戦車めいた人型兵器の背部がくっきりと映っていた。
光学処理によってグリーンの明暗が浮き立ったその画面上で、シグナルが中央に集まる。
トリガーを引いて砲撃。
莉鳥機から放たれた弾丸が薬莢排出口にぶつかり、爆発を起こす。
破裂し、ひしゃげる装甲。
夏朝はその僅かな隙間に畳んだ扇子を突っ込んだ。
光がほとばしり、フロアに満ちていく。
マザーシステムの階層まであと少しという所で、エンカウントブザーが鳴り響いた。
咄嗟に飛び退くサキリ機と刀機。
二人の立っていた場所と周囲の柱が幾度も切断され、ばらばらと崩れていく。
側面から現われたのは、六本の腕とそこから伸びるビームサーベルを武器とした人型兵器だった。識別名にはアシュラとある。
「ここへ来てまたおかしな奴が……」
「どうする? 僕たちもやるかい、あれを」
サキリからの通信に、刀は苦笑した。
「『ここは任せて』の下りか? 俺は別のパターンが好みだな」
刀は修たちに通信を繋ぎ、そして言い放った。
「すぐに追いつく、先に行ってろ」
黙って『任せた』のシグナルを送り、通路の奥へと走る修たち。
簡単にはいかせまいと襲いかかるアシュラの剣――を、刀機とサキリ機がそれぞれ受け止めた。
ぽっかりと空いた隙間をくぐり抜けていく亮や美咲紀たちを見送って、自分たちが逆にアシュラに立ち塞がるように回り込んだ。
「じゃあ行こう。アシュラとやら、お前は俺の世界についてこれるか?」
刀機とサキリ機による同時攻撃。
常人なら受けるだけでも苦労するそれを、アシュラは六本の腕で軽々といなし、そして強烈な斬撃を返してきた。
サキリ機の胸が袈裟斬りに破壊され、爆発を起こす。
「サキリ――!」
思わず振り返る刀だが、彼の心配をよそにサキリ機は爆発の中から飛び出してきた。
前よりもほっそりとしたフォルムの、どこか女性的にすら見える機体だ。攻撃を受ける直前、外の鎧を炸薬によってパージしたのだ。
「考えがある!」
「俺もだ!」
二人は全く同じ動きでアシュラへと飛びかかった。
その動きを見て、二人は互いの考えを理解した。
理解し、信頼し、そして全力を尽くす。
アシュラの剣を二人同時にはねのける。
とはいえ残り四本。
その全てがサキリ機と刀機を貫く。
爆発。
脱出装置は動いていない。爆発の中から逃げ延びるなど常人には不可能だろう。
アシュラもそう判断して動きを止めた――が、しかし。
「記録せよマザーシステム」
「俺たちの……」
「人間の力を……!」
瞬間移動によってコックピットから緊急離脱していたサキリ。
肉体加速によってコックピットから緊急離脱していた刀。
サキリは蛇腹の剣を、刀は日本刀をそれぞれ握り、アシュラの腕を駆け上がった。
彼らの剣は僅かに開いた装甲の隙間を縫い、切り裂き、振り抜いていく。
やがて起きる爆発への予兆を前に、二人はなんと言うことの無い顔でハイタッチをした。
マザーシステム。それは巨大なリンゴのような物体だった。
真っ赤に輝き、鼓動するように明滅するそれは、破壊するにはあまりにたやすいむき出しの心臓である。
だがしかし。
「簡単には生かせてくれない、みたいだな」
亮の前にずらりと並ぶ無数の人型兵器たち。
だが諦める理由などない。
亮はビットを広く展開してビームを乱射した。
「さあいけ! トドメをさしてこい!」
「ありがとう……!」
ビームの雨の中を駆け抜ける修。
襲いかかる人型兵器を剣ではねのけ、マザーシステムへと手を翳す。
周囲から一斉に飛びかかる人型兵器。それを美咲紀がロッドの両端から伸びたビームサーベルをひたすらに振り回すことで薙ぎ払っていく。
「シューくん!」
修はコックピット内の端末を操作してから、きゅっと目を細めた。
「こちらのシステムアクセスを受け付けないか。『おはなし(クラック)』ができないなら方法は一つだ、マザーシステム!」
修機の手のひらから波動が放たれ、マザーシステムはパーツごとにばらばらに分解した。
がくんと動きを止める人型兵器たち。
彼らはそれを確認すると、静かに笑い合った。
希望の戦士たちの戦いによって、この世界から絶望の雲が取り払われた。
その後彼らがどのように生きていくのかは分からない。
だが確かに言えることはある。
今この瞬間、世界に希望がもたらされたのだ。
――第三階層『混沌殺意』へ続く
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あとがき
担当マスター:
青空綿飴
ファンレターはマスターページから!
ごきげんよう、青空綿飴です。
バトルタワー第二階層、いかがだったでしょうか。
普段の皆さんが見せるバトルシーンを一旦機械に置き換えることで、普段と違った個性を体感できていたら幸いです。
それでは、第三階層で会いましょう!
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3人まで
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SF・ファンタジー
バトル
神話・伝説
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10人
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10人
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シナリオガイド公開日
2017年01月15日
参加申し込みの期限
2017年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月22日 11時00分
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