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サムライVS悪代官 時代劇だよ全員集合!
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■第一幕:上下左右すいぃつ屋敷
古い木組みの香りと大衆の行き交う声。
畳に座を組み、ハケで傘骨にノリを塗る女が一人。
戸を叩く音にその手を止めた。
「哀坂さん、哀坂さん、今月のお家賃なんだがね」
大家の声と知るや、
哀坂 子夜
はハケを置いて銭袋を開いた。
戸が開く。女性の大家である。
一方で子夜は、銭を床に並べて差し出していた。
「ひいふうみい……丁度だね」
子夜の肩越しに並ぶ傘を見る。
ごく普通の、秀でているとは言いがたい傘はりである。
「ねえ哀坂さん。ほんの興味で聞くんだけれど、一体どうやってこんなに銭を稼いで来るんだい? その傘はりだけじゃあとても稼げたものじゃあないだろうに」
「…………」
黙って視線を下げる子夜。
どこか光の少ないその目つきに、大家は背筋をぞくりとさせた。
「あ、いいんだよ。誰でも事情はあるってもんだ。ま、毎度!」
慌てて出て行く大家。
遠ざかる足音を聞くと、子夜は静かに傘はりへと戻ろうとした……その時である。
「ごめんくだせえ。おや、留守かな」
戸の外で声がした。
振り返る。
もうその人物は居ない。
代わりに戸の隙間から一枚の封書が差し込まれていた。
『上下左右屋敷を探るものあり。殺しそうらえ』
「…………」
子夜は赤い筆で空の封筒に○印をつけると、庭側の窓にひっかけた。
すぐに誰かが持って行く。
以上、殺しの依頼と了承の合図である。
「さ……仕事だね」
子夜はつくりかけの傘を置いて、壁に掛けた刀を一本。
そして隣にかけた模造刀を一本。
それぞれ掴んで腰へとさげた。
エイッという男衆の声が木床を踏む音と混じって響く。
門下生を多く抱える剣道場。男ばかりのこの場所に、一人女が混じっていた。
長い黒髪を後ろに縛り、木刀で風を斬っている。
そこまでという声を共に、男たちは手ぬぐいで汗を拭き始めた。
例外なく汗をぬぐう女を横目に、男たちはひそひそと話している。
「なああんた、あの女性は誰なんだい。剣道場に混じって剣なんてふって、まるで藩士の息子さんって面構えじゃあないか」
「当たらずとも遠からずさ。かの寝子島藩藩士が長女、
仙藤 紫
さまよ。あそこは息子が生まれなんだ、自分が家を支えようって気持ちなのさ」
「なるほどなあ、それじゃあ宮参りにも誘えやしねえや」
時は過ぎ夕刻。
刀をさげて帰路をゆく紫は、鈴の音にぴたりと足を止めた。
「この音は……!」
振り返ると、塀の上を虎柄のネコが歩いているではないか。
「にゃんこ!」
ぴょんと飛び跳ねそうな勢いで駆け寄った紫は、ネコの喉に手を伸ばして顎をかりかりとやった。
ごろごろ喉やら鼻やらを鳴らすネコに、紫はうっとりと目を細めた。
近づきがたい藩士様が長女の、人に見せぬ裏の顔というわけだ。
ネコを撫でている間は何人たりとも救われる。仏様があぐらをかいていらっしゃるのは、きっとあそこにネコをまあるく寝かせるために違いない。
などと紫は思ってネコをこねくっていると、ふとあることを思い出した。
家の庭にやってくるにゃんこが日に日に減っているという事件である。
野良猫は短命なもの。ふと来なくなることはあっても、その分だけ新たな野良猫がやってくるのが世の常なのだが……。
そうこうしていると、ネコがてこてこと走り出してしまった。
「あ、にゃんこが……!」
追いかけようと走り、角を曲がる。
すると先程のにゃんこを竹の籠に詰め込む男がいたではないか。
嫌がるネコを無理に詰め込むと、背中にしょいこみ代官屋敷へと駆け込んでいく。
「あのお家のにゃんこ? それにしては無理矢理連れて行ったわね……」
紫は刀をしっかりと握り直し、腕まくりをして代官屋敷へと突き進んだのであった。
通称上下左右屋敷はおかしな噂の絶えぬ屋敷である。
父から受け継いだ地位によって豪邸となったと言う者もあれば、毎夜宴にふけると言う者もある。
しかしてその屋敷に暮らす
上下 左右
とは何者か。
「ふふふっ、今日も伝説の金平糖を狙って現われた不逞の輩を退治してやりましたわ!」
落とし穴にはまってなんかネバネバするものにつかまった男を見下ろして、左右はふわふわと笑った。
白い髪に艶めいた木杖。杖から下がった鈴がからからと鳴るたびに、左右はどこかおかしそうに笑っている。
左右は懐に手を入れると、そっと金平糖を取り出した。
「それはっ、一口食べると辞められない止まらない、伝説の金平糖! おのれ上下左右、それを一口、一口売ってくだされ!」
「あらどうしましょう。今一袋しかございませんの」
頬に手を当てて困ったような仕草をする左右。
そんな彼女の背後から駆け寄る別の男。
「隙あり! その金平糖はいただ――」
「えいっ」
左右が杖で床を突くやいなや、男の足下にあった落とし穴がぱっかんと開き男を下の水飴空間へと落としてしまった。
「ぐああああねばねばするうううう!」
「うふふふふ、この屋敷を狙うとは命知らずも甚だしいですわね! こんなこともあろうかと、屋敷中には罠を沢山仕掛けてありますのよ!」
さて、そんな罠を知らずにそそっと屋敷に潜入していた紫。
彼女は奥まった部屋に驚くべきものを発見した。
そう。壁一面に並んだ三味線である。
「なんてこと、この屋敷の主人は三味線コレクターだったというの?」
コレクターなんて言葉が時代考証にひっかかる? 今更だよきみぃ。
紫はネコを捕らえて屋敷に駆け込む男の姿と、昨今少なくなったネコたち、そして壁に並ぶ三味線を脳内で線としてつなげ、怒りに眦を上げた。
「許さないわ上下左右。にゃんこを……にゃんこになんてことを!」
「なにやつ! くせ者か!」
がらりと開く襖。
振り返ると、刀を持った男衆。
「貴様も上下様の宝を狙う命知らずだな!?」
「問答無用!」
紫は腰の刀を抜くや一気に距離を詰め、男と鍔迫り合い――になると見せかけてそのまま襖ごと外に蹴り出した。
追って襖を開いた敵を刀の柄で打ち払い、素早く棒手裏剣を投げて奥の敵を打ち倒す。
「くっ、くせもの! であえであえー!」
「わたくしの屋敷にサムライが? ええ心配には及びませんわ、屋敷の仕掛けは落とし穴だけではございませんの。部下の皆さん、うまく誘導をして捕まえちゃってくださいな!」
「「ハハァッ!」」
刀を抜いて走る紫を前に、部下たちが間に入る。
彼らは紫に飛びかかるが、ばったばったと斬り倒される。
「なんて強いサムライですの。けど――ここですわ! えいっ!」
左右は床を杖でつき、落とし穴を発動。すると――。
「ぐああああああねばねばすりゅうううううううう!」
紫のかわりに部下たちが落とし穴へと落っこちた。
「あ、あら……こうなったら退却ですわ!」
きびすを返してちょこちょこ走る左右。
「逃がさないわよ」
落とし穴を飛び越え、左右を追って走り出す紫。
あの様子だと長くは走れないだろう。罠と部下にさえ気をつければ――。
と、その時。
隣の襖をバツ字に切り裂いて子夜が飛び出してきた。
咄嗟のことに刀の防御が遅れる。
子夜は流れるような刀さばきで紫の刀を打ち弾いた。
回転して天井へ刺さる刀。
急いで廊下を走り、別の部屋へと飛び込む紫。
それを追いかけることもなく、子夜はスッと元の部屋へと戻っていった。
「い、一体何なの。今までの部下とは格が違う……ハッ!」
部屋の襖に柵が下り、左右の壁がずりずりと狭まってくる。
「まずいわ、この部屋は罠……!?」
脱出しようと柵を蹴りつけるがびくともしない。
ならばと手裏剣を取り出して叩き付けようとしたその時。
背後にすたんと何者かが着地した。
振り返る。
子夜が、恐ろしく美しい刀を手に突撃の構えをとっていた。
防御するすべは無い。
紫の顔のすぐ脇へ刀が突き刺さり、彼女の結んだ髪をばっさりと切断した。
壁に背を突け、ずるずると脱力する紫。
「よく……頑張ったね。お疲れ様、だよ」
子夜は紫の頭をガツンと刀の柄で叩くと、くるりと背を向けた。
それから暫くして。
「はっ!」
紫は目を覚ました。
子夜の膝枕をされつつ目を覚ました。
「だれはなにごと!?」
「混乱しすぎて日本語が話せていませんわ」
反対側から顔を覗き込む左右。
子夜は紫の額を撫でてやった。頭にできたたんこぶは氷で冷やされている。
「私、たしかあなたに負けて……」
「そう、だね」
ちらりと見ると、部屋には沢山のにゃんこがごろにゃんごろにゃんしていた。中に虎柄の、鈴をつけたネコもいる。
「あのにゃんこは……」
「野良でご飯に困ったネコたちを集めていたのですわ。我が家、お金は沢山ありますもの」
「壁に掛かっていた三味線コレクションは」
「亡き父の趣味ですわ。マニアックな趣味はわからなくって、手がつけられませんの」
「は、はあ……」
ネコをいじめていたんじゃあなかったのか。
紫は全身からどっと力が抜け、子夜の膝に頭を落とした。
「さて、それでは私の屋敷に忍び込んだ罰として……」
左右が懐から金平糖の袋を取り出した。
「いやってほど食べさせてあげますわ。さあ、よいではないかよいではないかー」
その後、三人はお菓子とにゃんこに包まれてなんだかふんわりした一夜を過ごしたそうな。
めでたしめでたし。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月22日
参加申し込みの期限
2016年11月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月29日 11時00分
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