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千歳飴 楓子
はスマホゲームの課金用にウェブマネーを買いに出た途中だった。サクッとミッションを達成した後、来る次回イベントに備えてアレコレ下準備をする予定だったというのに、何故だか河原で足止めを食らい、『芝居の相手役をするという』ゲリライベントに巻き込まれてしまった。
イベントの案内人は、スマホゲームの中であればそれなりに高いレア度を与えられそうな整った容姿の男。加えて音に呼応して生まれる、不思議な雪まで降るときた。
(まあ気分がノれて良いな)
楓子は呑気に微笑んでから、気持ちを切り替え蘇芳に背を向ける。
『覚えていますか。貴方がここへやってきた日のことを……』
淡赤の唇から、控えめな雪がすべり出し舞い上がる。楓子がゆっくりと空を仰ぐと、吐息にまかれ雪が散る。
『今日みたいな、吹雪の晩の次の朝のことでした』
『……あの時は、すまなかった』
背後で後ろめたそうに吐き出された言葉は、潰れた雪となって楓子の足もとに薄く堆積する。
『あら、悪いと思ってくださるんですね』
すがりつくような彼の雪をふんと鼻を鳴らして一蹴する。おどけた物言いの中に隠された本音は、潰れた雪の上に降り積もった。
『悪いと思っているよ。そしてとても感謝している。君がいなければ、僕は今、生きていないだろうから。ありがとう』
『よしてください。私は……いっそあのまま出会わなければよかったと』
『出会えて、本当によかった。それに』
『やめて』
『……愛してる』
『やめて!』
髪を乱し勢い良く振り返れば、白銀の景色との境界線を失った彼のかすかに細められた紅瞳だけが目に入った。
『君を残して行く愚かな僕を許して欲しい』
棘のような脆弱な雪が辺りを包み、柔らかく楓子の髪を頬を貫いた。けれどそんなものに目を向ける余裕がないほど、楓子の腹は熱く煮えた。
『ああ、貴方は行ってしまうのですね。私をこの寒い寒い空の下に一人残して』
恨みつらみを重ねる最中にこの芝居の中の女は言葉を失う。けれどその段取りがなくとも、楓子は閉口し喘ぐように唇を震わせた。すると。
(……泣いてる?)
男が流した涙に吸い寄せられるように、楓子は彼へと歩み寄り涙と雪の光る頬にほっそりとした指を這わせた。
(冷たい)
触れた瞬間、蘇芳の瞳が小さくまたたいた。刹那、腹の熱の波が引き、代わりに胸の奥に鈍い疼痛が走った。
『ねえ、お願い。私のために流したその涙を忘れないで』
楓子の言葉で、初めて自身が泣いていることに気が付いたとでもいうように蘇芳は目を見開いた。その表情が愛しく思えて、楓子は微笑み涙を拭う。
『今日みたいな雪の日に涙を流す度―――私の事を思い出して』
『忘れないよ。君だけは絶対に――』
『どうか……お気をつけて』
『……ああ』
雪が静まるまでふたりはしばらくの間見つめ合う。しかし風が河原を転がり抜けていくと、楓子はいつもの寝ぼけ眼に戻り緩やかな笑みを浮かべた。
「っと、こんな感じか。お疲れ様だ。良い演技だったと思うぞ」
つられて彼も素に戻り、笑みを称える。
「付き合ってくれてありがとう。お陰でなんとなく役がつかめそうだよ。ええと……俺は如月蘇芳。君は?」
「ああ、名乗って無かったか。千歳飴楓子だ」
「楓子ちゃんか。ありがとう。君の演技すごく良かったよ。また機会があったら」
「お褒めに預かり光栄だよ。こちらこそまた機会があれば、よろしくな」
そう言って蘇芳と別れ、楓子は本来の目的を達成すべく駅近くのコンビニへと向かう。
ふと楓子は手中の、蘇芳から拭い取った雪の結晶を見つめる。すぐに溶ける気配のない、重みのあるそれ。衝動のままに舐めてみると、口の中で解けて濃厚な甘さが広がった。
雪の結晶からお菓子へ変化したものは他にもいくつかあり、楓子はこれ幸いと小腹を満たす。
こうしてお菓子をかじりながら歩いていると、路上の端に見知った顔を見つけた。
「まずは、雪の街に似合うほっこりバラード……『面白い恋人達』!」
そう言って始まった弾き語りに、楓子は自然と足を止めたのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月07日
参加申し込みの期限
2016年11月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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