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【卒業生を送る会】寝子晴れっ、跳躍っ、新たな一歩でにゃーっ!
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●三年間なんて
「本当に三年間なんてあっという間だったわ」
仙藤 紫
は水泳部二年生の
志波 武道
やほかの水泳部仲間を相手に話している。
去年、二年生の時は送る会の実行委員として、もっぱら会計などの裏方をしていた。そのときは実感がなかったのだ。なんだかんだ言いつつ、二年生の段階ではまだまだ卒業なんて先の話だったから。ところが三年になると嘘のように時間が過ぎて行って、もう気が付いたらこの日を迎えていた。
水泳部の仲間や同学年の友人たちと笑いあうのは、一年生の時に参加した合宿での肝試しで道に迷ってしまったことや、一年の時の
寝子祭の海賊喫茶で英国の謎の女海賊アン・ボニーに扮した子を相手に箒を剣に見立てて大立ち回りしたこと
などだ。そのときは必死で大変だと思ったことも、――いや、むしろ必死で大変であったからこそ、今ではかけがえのない思い出となって胸の中に強烈に残っている。
「どれもこれもついこの間のことのようなのに。あとは卒業式を残すのみ、なんてね」
取り皿に取った一口おにぎりに視線を落とす。水泳部の三年生たちがさざめくように頷く。
そのそばで演劇部仲間と話していた
壬生 由貴奈
は真逆のことを言った。
「いやはや、あっという間とはとても言えない一年だったねぇ」
由貴奈の声が耳に届き、「そうだった?」などと紫たち水泳部員と演劇部員たちの会話が混ざる。
「いろいろありすぎたよぉ、ほんと。やっと一年が終わるって感じかなぁ」
そう言われると、いろいろあったなと紫も思い出すこともある。神魂事件のいくつかには紫も巻き込まれたし、図らずも異世界を冒険したこともあった。最近では
津止先生に端を発するもの
で……。
「壬生先輩、仙藤先輩、卒業おめでとうございます」
まさにその事件でいっしょになった
サキリ・デイジーカッター
が礼儀正しく二人にあいさつした。
「さっきー」
「サキリ君」
先輩二人は同時にほほ笑む。それから察して、サキリと三人で輪になった。
「壬生先輩とは一緒に戦う事が何度かあったね。さり気なく頭の切れる人で凄く心強くて助かった」
「そうかなぁ」
そんな風に言われるとこそばゆい。由貴奈は眠たそうな瞳を柔らかく細める。
「仙藤先輩はいつも落ち着いていてしっかりしていた。僕も見習わないといけないね」
「サキリ君だっていつもしっかりしていたわ」
紫はお世辞ではなくそう言った。幾度かの冒険を通して垣間見た彼の優しさや強さはきっと本物だ。敬意を表すことに躊躇いはない。
「あ、サキリ君。仙藤先輩、壬生先輩も」
小食なのか取り皿にすこぅしずつ料理を取った
恵御納 夏朝
が、三人に気づいて寄ってきた。
「先輩方には、色々お世話になったけど……もう卒業、なんだね……」
夏朝も彼らとはさまざまな冒険を共にしたことがある。
とくに由貴奈は演劇部の先輩でいろいろとお世話にもなった。
「そう思うと……ちょっと、寂しい」
「かーさちゃん、うちもだよぉ」
由貴奈は大げさに夏朝を抱きしめた。
天之川 麗仁
はウェイターよろしくドリンクを載せたお盆を手に歩き回っていた。
実行委員になったのは良かったが多忙ゆえに今までなかなか手伝えなかったので、せめて今日は運営をしっかり支えようと準備時点から奔走し、いまも先輩たちが気持ちよく過ごせるようにと三年生ひとりひとりに好みの飲み物を渡し、感謝の挨拶をして回っている。
「壬生先輩」
麗仁は柔和な笑みで由貴奈にも飲み物を渡した。麗仁にとって、演劇部でお世話になった由貴奈は、三年生の中で誰よりも感謝を伝えたい相手であった。
マタタビック演劇フェスティバルで演劇部のみんなと演じたオズの魔法使い
のことが思い出される。ドロシーの愛犬、トト役として舞台に立ったときの感動。セリフはなかったが、だからこそ難しい役でもあった。そのとき由貴奈は三年生として、また、西の善い魔女役として、後輩たちを導いてくれたのだ。
「演劇初心者の僕を優しくサポートして下さり、本当に有り難うございました。卒業しても是非、たまには部室に顔を見せて、これからもご指導お願いします」
「ご指導だなんて、そんなたいしたことしてないよぉ。こちらこそ、ありがとねぇ」
そこに、やはり演劇部に所属している
青山 絢
が挨拶に現れた。
「先輩方、卒業おめでとうございます」
絢はデジタルながら、かなり本格的なカメラを携えていた。
麗仁は、絢にそのカメラで写真を撮ってくれないかと頼んでみた。
絢は頷き、ファインダーをのぞく。
「みなさん寄って」
絢は、野に咲く菫の花のように控えめで受け身がちなところがあり、微笑み方も儚げだった。
しかし、その胸の内は見た目ほど凪いでいるわけではない。
いまでこそ演劇部に身を置いているが、もとは高名な写真家だった父の影響で写真に取り組んでいた。写真の才能もあったと思う。父から直接技術の手ほどきを受けたし、絢自身も世界の一瞬の素顔を切り取ることが好きだった。
そう。『好きだった』。
過去形でいうのは、つらい思い出があったから。
人はあまりにも悲しく、つらいことに遭遇したら、泣く気力すら失う。心が凍り付いてしまう。
そのことを思い知った。母が亡くなり、父がまるでそれを待っていたかのように再婚したときに。
まるで人生に裏切られたかのように感じた絢は、結果的に家を出て寝子高に入学し、同時に写真から演劇に転向した。
「青山さん?」
ファインダーを覗いたまま、物思いに更けってしまっていたらしい。麗仁が不思議そうな顔で首を傾げたのをうしおに、絢は無理やり笑顔を作った。ちくり、胸の痛みを抑えて「はい、ポーズ」とシャッターを切る。
「撮れましたよ」
絢は淡く笑んでデジカメを渡した。ちいさな液晶画面を覗き込んだ紫も笑顔になる。
「いい写真だわ。笑顔が自然に撮れてる。もう一枚撮りましょう、今度はあなたも一緒に」
そういうと紫は絢の肩に腕を回した。その場にいたみんなも彼女たちの周りに顔を寄せ合う。
絢はめいっぱい腕を伸ばして自分たちの方にレンズを向けた。
「撮りますよ」
「あやちんも笑ってよ」
由貴奈がこわばる絢の頬をむにゅっと引っ張る。
「みんなも、にーっとほっぺた引っ張るポーズだよ」
紫も、サキリも、麗仁も、夏朝も、同じように自分の頬をひっぱって変な笑顔。
それはすぐに本当の笑顔になった。
シャッター音。眩しいフラッシュ。
みんなで覗き込んだ液晶画面にあったのは、素敵な笑顔ととともに刻まれた青春の日々の区切りの瞬間。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
41人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月05日
参加申し込みの期限
2016年11月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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