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2月の魔法の解けぬ間に
【マンガ化】2月の魔法の解けぬ間に
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フェアリィテイルとチョコレートの日、
桜 月
と
北条 冬華
はついに、本当の意味でパートナー同士となった。
つまり、恋人関係になったのである。
それからは甘い日々が続いた。
いや、いまも続いている。
誰も邪魔できない、甘い甘い日々が。
デートウィーク? そうだ。いっしょに同じ部屋ですごすのだって、いわばデートだろう。
台所に立っている冬華の背を、振り返り振り返りして月は笑み崩れていた。冬華が背を向けて料理を作ってくれている。自分に、食べさせてくれる夕食を。エプロン姿で。
食材を刻むリズミカルな手つき、鍋を火に掛ける優雅で無駄のない動き……それが全部恋人、つまり自分のためなのだ。こんな贅沢がほかにあるだろうか。
本当は立ち上がって手伝いたい月だったが、「今夜はお任せ下さい」と言われて座っているのだ。けれどもそわそわとしてしまう。
まもなくして、
「さあ、できましたよ」
冬華が運んでくれたのは、オムライスと南瓜のポタージュスープ、それに小鉢がいくつかというものだった。いわゆる『家庭の夕食』といった組み合わせだ。すべて丁寧に作られていて、光を帯びているように月には見えた。オムライスにはケチャップでハートが描かれているのも嬉しい。裕福な家庭で贅沢に育った月だけに、こうした素朴な料理はむしろ喜びなのである。
「いただきます」
手を合わせて冬華に感謝し、月はスプーンを取った。
味だって素晴らしい。優しくて、温かい。舌でとけるポタージュのまろやかさ、味のぎゅっとしみた鶏肉の噛み応え、丁寧に混ぜられたケチャップライスは、口に含むとほんのりと甘かった。
「おいしいよ、冬華。本当に美味しい」
「ありがとうございます」
冬華は微笑んで、自分のスプーンを持ち上げていた。
もっと上手な言い方ができれば――と、内心月は悔しく思う。
私にとっては一流のシェフよりも美味しいご飯だ、と伝えたいのに、月がその気持ちを言葉にしようとすると、ありきたりな『美味しい』に終始してしまう。
けれども、冬華にはそれで十分伝わっていた。簡単に作れる料理で、こんなにも喜んでもらえるなんて申し訳ないくらいだと冬華は考える。一流シェフの料理を食べ慣れているはずの月が、心底嬉しそうな顔をしてくれるのが意外でもあり、光栄でもあった。
食事が済み、食器洗いを終わらせて、冬華はバスルームの様子を見に行って戻ってきた。
「月さん、お風呂が沸きましたよ」
服を脱がせあいっこして、一緒に浴室に入った。
「月さん、洗ってさしあげます」
え? と聞き返すより先に、冬華は月を腰掛けに座らせていた。そうして、とろとろと肩口から湯を掛ける。
ふうー、と思わず月は声を漏らしていた。
熱い。けれど気持ちいい。いくら室内が暖かくとも季節は冬、爪先に熱がひろがっていくようだ。
「髪を洗いますね」
透明な湯が滝のようにかかる。そうしてしょわしょわと、冬華がその華奢な指で、月の頭を洗ってくれた。シャンプーもかけてくれる。
「良い香りがしますね……」
「うん」
「綺麗な髪……」
ありがとう、と言いたいのだが、シャンプーの関係上口を開きづらい。なので月はやっぱり、「うん」としか言えなかった。
髪が終わったところで、月は「ひゃっ」と声を上げた。
くすぐったいのだ。冬華がスポンジで、体を洗い始めてくれたから。
「い、いいよ、自分で洗うから……」
「いいえ、私にさせてください」
泡が月の体を包み込んでくれる。最初は背中、やがて、敏感な部分へとさしかかる。
「月さんって、着やせするんですよね……体は細いのに、胸、大きいです」
「ふ、冬華ほどじゃないよ……」
「たしかにそうかもしれませんが、月さんの胸は、形もよくて色っぽいです」
「……こ、コメントに困るぅー」
月は思わず甘えるような声を出してしまった。泡がくすぐったくて、耳にあたる冬華の息も、やはりたまらなくくすぐったかったから。
冬華に触られているだけで夢心地になる。気がつくと、月の泡は洗い流されていた。
「じゃあ、次は私が冬華の髪を洗ってあげよう」
「いいんんですか?」
「させてほしい」
「ではお願いします」
月の手つきはあきらかに不慣れで、「どこか痒い所とかある?」という言葉も見よう見まねという域を出なかったが、それでも、こうしてくれることが冬華には嬉しかった。
月が着替えて出てくると、もう冬華は帰り支度を始めていた。
「そろそろ良い時間ですので」
「そうか、もう……」
いつだって月はこの時間が辛い。明日になればまた会えるとわかっているのだけれど、もしかしたらこれが今生の別れかも――という不安にいつも襲われるのだ。
月が泣きそうな顔をしたことに冬華は気付いた。彼女は腕を伸ばして、両手で月の頬に触れた。
そうして唇を与える。挨拶のキスじゃない。恋人同士のするキスを。
「……今日はこれでお休みなさい」
けれども月は止められなかった。むしゃぶりつくようにして、月は冬華に抱きついていた。
「だめ、まだ、もっと……もっと、欲しい」
そうして今度は月から、冬華の唇に唇を重ねたのである。首の後ろに腕を回して。
さっきよりもっともっと深く、もっともっと熱いキスだった。舌を絡める。冬華も応じる。しばらく求めあい、与えあった。ぴちゃぴちゃと水音が立つくらいに。口の中にあふれているのが、どちらの唾液かわからなくなるほどに。
月の頭のなかで幸福な記憶がはじけている。クリスマスの夜も、バレンタインの夜も、月は指と舌で冬華を触り尽くした。同じく冬華に、指と舌で触れ尽くされながら。あの悦び……恍惚とする。
唇を離しても、まだふたりの唇は、糸でつながっていた。
「月さん? 寂しいのでしょうか……?」
「だって……冬華が行ってしまうとこの静かで広い部屋に私一人になっちゃう。寂しくて孤独なんだ……それは嫌だ、怖い」
月は上目遣いで見ている。その手は、離すまいとするかのように冬華の胸をつかんでいた。
冬華は拒まず、しっかりと月を抱き寄せた。
「強くなるって約束したじゃないですか。ね?」
「約束したけれども、いきなりは難しいよ……」
月は、母親に甘える幼子の目で冬華を見つめる。
もう一度月の背に腕を回し、冬華は呼びかけるのだった。
「大丈夫です。月さんは、本当は強い人です」
けれども――冬華は思う。
――抱きしめてよく分かるこの体の細さ。心も繊細ですが、心配ですね……。
「冬華ぁ……」
子犬のように、切ない声で月があえいだ。
ふたりの体は、降り積もった新雪のようなカーペットの上に折り重なる。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年10月28日
参加申し込みの期限
2016年11月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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