【第７ゲーム】

【親猫決定ダイス！】７回目
※サイコロの結果はこちらからどうぞ



親猫：椎井 莉鳥
「……よんひゃくまん」
　ぽつり。
　いきなりこんなところへ連れ込まれたと思ったら、いつのまにやらとんでもない負債額を抱え込むこととなってしまった莉鳥。まー折半ということで、実際は２００万円くらいでしょうか？　それでも彼女の胸には今や、焦燥と絶望がないまぜになって渦巻いております……表情はこれでもかとクール、無表情ではありますけれど。
「おーブサイク、ぼーっとするなー。次はお前の番だぞー？　ちゃっちゃと命令しろなー、そのくらいしか能がないサナダムシなんだからなー」
「ええ……」
　聞き苦しい暴言も、今はさらりとスルー。だってそれどころじゃありませんもの。
「……ええ。分かったわ、命令ね」
　とはいえ、それでも。莉鳥はやっぱり、クールでした。
　諸々思うところはありながら、全ては仮面の下へと覆い隠し、ただ淡々と述べるのみ……！
「私からの命令は……これよ」

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親猫：椎井 莉鳥の命令

『後ろ向きで逆立ちしながら星ヶ丘駅－寝子島駅間を往復１０回
制限時間は２時間。コケたら振出しに戻る』

【マッチングダイス！】７回目

子猫Ａ：東条 あんず（マイクロビキニ）「こーいうの、うち得意なんだ！　がんばろーね、楓子おねーさん！」
子猫Ｂ：千歳飴 楓子（バニーガール）「これ罰ゲーム？」



　何ということでしょう。
　何ということでしょう……！！
　おそらくは単純に肉体を酷使する体力系として発したのであろう命令が、子猫が選ばれた瞬間に、何ともこう……マズイ感じに！　アレな感じに！！
「猫様。楓子からの提案だ。この命令は無かったことにしたほうが良いのではないだろうか」
　ぴ、とバニー楓子さんが手を上げて言いました。
「今のあんず氏を外に出すのは自殺行為だ、犯罪行為だ。ヘタすると捕まってしまう。捕まってしまうと猫様ゲームが続けられない、それでは本末転倒だ。それに楓子は逆立ちなんて疲れることはしたくない、むしろ立てる気がしない」
「？　なんで？　うち、やれるぞー！　ぜーったいコケないもんね！」
　きょとん。ぱちくり、なマイクロビキニあんず氏はひとまずさておき、この件については、猫様ヨエコさん、親猫莉鳥の間で協議が持たれることとなりました。
　バニーガールとマイクロビキニ幼女がカラオケボックスの外へ飛び出して命令をこなすのは、アリや？　ナシや？
「……ぼそぼそ、ぼそり」
「……ごにょごにょ、ごにょにょ」
　判断はいかに……！？

莉鳥「（……捕まるかしら。捕まるわよね。ええ、見つかったら。つまり、見つからなければいいわけね。誰にも見つからずに遂行すればいい、それでこの命令の前提は成立する。問題はむしろ、本当に逆立ち１０往復２時間は可能なのか、ということ。正直、無理なんじゃない？　とも思う。でも、思いついてしまったのだから仕方がない。他に思いつかないし。子猫ちゃんたちの体力に期待したいところね。でもまぁ大丈夫、後ろ向きで逆立ちして寝子電の沿線を歩くだけ、そう難しいことは無いわ。それをたったの１０往復。バランス感覚が鍛えられて、悪くはないんじゃない？　逆に感謝されるかもしれないわね。と、いうことで）…………アリよ」
あんず（マイクロビキニ）「やったー！！」
楓子（バニーガール）「その間は何だったんだ？　なあ、何だったんだ？」



【猫様ダイス！】13

○時間内に完走できた？

１：１０歩でギブアップ
２：時間オーバー。３分の１くらい頑張ったよ
３：時間オーバー。半分くらい頑張ったよ
４：時間オーバー。でも頑張って完走したよ
５：時間内に完走したよ！

６：おまわりさんこっちです

あんず：１　楓子：６



「わ、わあー！？（ころんっ）うーっ、うまく立てないぞー……わあー？（ころんっ）」
　マイクロビキニ幼女が青空の下、逆立ちしようと頑張っております。ころん、ころんと地面を転がるたびに、もうね、見守る皆さん気が気じゃないんです。ポールダンスは何とかしのいだとしても、今まさにナニカがポロリといってしまわないと、一体誰が言い切れるでしょうか？　誰が保証してくれるというのでしょうか……！？
　体育は大得意なあんずですけれど、今日はちょっぴり調子が悪いご様子。何度も何度も、ころん、ころんっと転がっては、
「うー、上手く行かないや……いっつもはちゃんとできるんだけどなー。お外で逆立ち、初めてだからかなー」
「……もういいっ。もういいわ……！」
　がばっ！　莉鳥はたまらず、健気なあんずを抱き締めました。
「（外に出したら、思った以上の罪悪感だわこれ。本当に捕まったらシャレにならないものね）…………あなたは良く頑張った。もういいわ」
「えーっ？　でもうち、ちゃーんと逆立ちできるのにー！」
「ええ、分かってるわ。続きは、カラオケボックスの中で見せてくれるかしら？　さあ、部屋に戻りましょう……」
　莉鳥さんのファインプレー！　最高に危ないマイクロビキニ幼女の外部への露出は、これで避けることができました……ああ良かった！！



楓子（バニーガール）「……はぁ……はぁ…………あ、案外、やれるものだ……さすが楓子、体力系命令も……こなせる、とは……ぜい、ぜい」

楓子（バニーガール）「というか…………さ、さっきから、あんず氏の姿が……見えないんだが…………はぁはぁ。ああ、そうか……楓子が速すぎて、置いてきてしまったのか……さ、さすが楓子、だ。フ、フフフ！」

楓子（バニーガール）「……よ、よし……かひゅーっ。あと、少しで……こひゅーっ。……あと、もう少しで……ふひゅーっ」

楓子（バニーガール）「つ……着いた……！　着いたぞ、寝子島駅ッ！！　ついに楓子はやりっ、やり遂げ、がはげほごほぐほーーーっ」

楓子（バニーガール）「かひゅー。こひゅー。ほひゅーっ」

楓子（バニーガール）「…………あと……９往復と半分、か。ふっ…………」



おまわりさん「変質者がいるって通報があったのはこのあたりかーってちょっちょっちょ！！　ちょっ、キミ、そんな恰好でナニしてんの！？　痴女！？　痴女なの！？」
楓子（バニーガール）「……………………違うんです」

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東条 あんずと千歳飴 楓子は、
椎井 莉鳥の命令『後ろ向きで逆立ちしながら星ヶ丘駅－寝子島駅間を往復１０回』
を達成しまし……達成……達成してないよねこれ？


あんず（マイクロビキニ）「どうだー！！（バッチリ逆立ち中）」
莉鳥＆みんな「わー（ぱちぱちぱちぱち）」



【猫様ダイス！】14

○おまわりさんの反応

１：ちょっと署まで来てもらおうか？
２：いじめられてるのかい？
３：そうか、猫様ゲームなら仕方ないね。頑張って！
４：ちょっと署まで来てもらおうか？
５：いじめられてるのかい？
６：そうか、猫様ゲームなら仕方ないね。頑張って！



楓子（バニーガール）「って、なんかすごい良い笑顔で応援されたんだが……」
ヨエコ「……まじかー。あたしの美少女っぷりもいよいよ、国家権力がひれ伏すところまできちゃったかー。さすがあたしだなー…………えっまじで？」