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授業風景 ~1年2組の場合~
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教室の後ろ、窓側のあたり。
高身長の少女、
桃川 圭花
が右手で口元を隠しながら、大きくあくびをした。
「……数学だけはほんとに駄目だわ」
黒板の内容をノートに写す気すら起きないようだ。本はそれなりに読むし、頭の回転も悪くない。皮肉のボキャブラリーが多いところを見ると、彼女は文系よりのようだった。
「圭花さん……。はい、プリントです……」
「どーも」
前の席の
御巫 時子
がおっとりと微笑みながら練習問題のプリントを渡してくれる。圭花は時子が授業中、よく窓辺の小鳥と会話をしているのを知っている。自分とは違ったテンポで過ごしている生徒のようだ。そこまで話したことはないが、嫌いでもない。
プリントを眺める。基礎の内容が載っていた。
●因数分解について
因数分解とは、展開の逆をすること。
展開 a( x + y) = ax + ay
因数分解 ax + ay = a(x + y)
【例題】 下記を因数分解せよ。
(1)5a + 5b
(2)ab + 4a
「地球の言葉で書けっての」
流石に例題くらいはわかるが、(1)の回答欄に『複雑な問題は当事者間で話し合って解決すればいい』と非常になめたことを書いて机に突っ伏そうとする。
そんな様子の圭花を見て、隣の席の
八十八旗 信彦
が気さくに声をかけた。
「おや。気分が乗らないのかい、せにょりーた? 困っているなら、この信頼と実績の級委員でお馴染みの信彦さんに、どーんとお任せさ!」
「そもそも、こんなことやって何になるのかが分かんないんだけど。役に立つの? この勉強?」
圭花の疑問は数学嫌いの人間が一度は思うことだった。皮肉っぽい彼女の意見に、信彦がうむうむと頷く。
「因数分解は簡単な暗算にも使えるから、知っておくと便利だよ? 例えば月収18万の人の年収を考える時――」
18×12=(15+3)(15-3)=225-9=216
「……と考えると、216万だって暗算できるわけさ」
ノートに数式を書きながら説明される。皮肉のつもりが、非常に実用的な回答をもらって圭花は内心驚いていた。
「一瞬、八十八旗君が輝いて見えたわ。視力低下が進んだようね」
「ははっ。因数分解は数列とかにも使うし、知っておくと保険のセールスマンとかに数字を並べられても自分で計算できれば、騙されにくくなるよ」
圭花の言葉を褒め言葉と受け取った信彦は白い歯を見せて爽やかに微笑んだ。丁寧に説明すると、圭花はコツをつかんだようだ。この理解度なら70点はとれるだろうか。
「時子ちゃんはどうだい? 困っていることはないかな?」
信彦が声をかけると、時子は窓の外から視線を外した。
「少し、うとうとしていました……」
窓際の席は鳥たちが遊びに来てくれるいい席だった。先ほどまで、こっそりろっこんを使って雨宿りに来た鳥たちと会話をしていたようである。今日は雨のため昼休みに中庭で昼寝ができなかった。
――明日は一緒にお昼寝しましょうね。
鳥たちにだけ聞こえるように、小さく話しかけていたようである。
「数学は苦手ではないですけど、得意かと言われると……」
「なるほど。今の段階なら大丈夫そうだね! もしわからないところがあれば、気軽に聞いてくれたまえ。喜んで力になるよ!」
「ふふ、ありがとうございます……」
時子は前の方に向き直る。(1)(2)は解き終わっていた。もう少し難しい問題にうつる。
共通因数でくくって、公式に当てはめてみれば……。
あれ? なんだか、答えが綺麗じゃないみたい……。
はて、と首をかしげる時子。
大丈夫? と鳥たちが声をかける。大丈夫ですよ、と微笑みかけて問題に集中した。よし、この答えて大丈夫そうだ。
「解けました。君たちの応援のおかげです……」
この調子なら合格点には届くだろうか。いい点を取って報告したい、と時子は思った。
「ねえ。御巫さん」
「はい……?」
数学にあきてきた圭花が時子に話しかける。
「御巫さんって、お昼どういう風に過ごしているの? 少しお話しましょうよ」
「ええ、いいですよ……」
ここは後ろの席だ。前のほうの席とくらべればお喋りをとがめられる心配はない。小テストが始まるまで、時間の隙間を見つけては小さなお喋りをした。
「よし、これでケイカちゃんは大丈夫」
圭花に基礎を教えた信彦は、他に困っている女の子はいないかと教室を見回した。男はとりあえずスルー。やっぱり、助けるならいいにおいのする女の子が良い。
「90%が合格ラインなんて高過ぎるよぉ……。桐島先生、マジ鬼畜!」
後方、廊下側から
鬼河内 萌
の声がした。小柄でポニーテールの萌。数学は超苦手とのこと。
「うわーんっ。数学なんてこの世から無くなれば良いんだ!」
「大丈夫だよ、萌ちゃん! 俺がサポートするからね!」
「本当っ? ありがとう、委員長っ」
「『たすきがけ』や『置き換え』を覚えれば随分違うからね。任せたまえ!」
女子に関しては無類の力強さをはっきする信彦。
獅子尾 優華
は、信彦が萌を熱心に指導している姿を見て少し感心していた。
もし、信彦が不真面目だったら注意しようと思っていたのだが……そんな心配は無用の様だった。
「えと、同じものをまとめるんだよね? だから、(1)5a + 5bは……」
「5が同じだろう? そう、そう。いい調子だね」
「えと。5(a+b)……?」
「正解! よく頑張ったね!」
やったぁ、と萌は両手でガッツポーズを作って微笑んだ。算数は何とかできたのに、数学になってから急にできなくなった彼女である。教えてもらいながらでも自力で解けたのは嬉しかっただろう。
ひとしきり喜んだあと、がくり、と萌の頭が落ちる。頭からは白い煙が出ていた。
「萌ちゃん……!?」
信彦が萌の肩を掴むと、萌は弱弱しい微笑みを向けた。
「萌ゎがんばった…… でも……もぅつかれちゃった…でも…… あきらめるのょくなぃって…… 萌ゎ……ぉもって……がんばった……でも……ゴメン……もうかんがえられなぃょ……ぱたり」
「萌ちゃーーーーん!!!!」
流石に桐島先生が気づいた。
「どうした、鬼河内、八十八旗……!」
「先生、俺は……俺は……彼女を保健室に連れて行ってもいいでしょうか!?」
「う、うむ。許可する。連れて行ってあげなさい。ゆっくりで構わない」
桐島先生は静かな授業が好きだけど、失神して静かな生徒が好みというわけではなかった。
「八十八旗さん、鬼河内さんの呼吸が止まったわ……! 急いで連れていってあげて!」
優華が萌の脈を図りながら的確に指示を出す。先ほどからなんとなく信彦たちの様子を見守っていたので行動が早かった。
「わかった。ゆーかちゃん、後は頼んだよ!」
「ええ。任せておいて!」
「……萌と委員長ゎ……ズッ友だょ……!」
「必ず助けるからねー!!」
信彦は萌をお姫様抱っこすると、北校舎1階の保健室まで走って行った。
花厳 望春
は信彦たちのやりとりを見て、大丈夫なのかな……と少し心配になる。望春の席は優華の近くだ。戻ってくる優華と目が合った。
「……八十八旗さんたちのことなら大丈夫だと思うわよ」
「そっか、ならいいんだけど」
「それより、プリントが真っ白みたいね。花巌さん、もしかして数学は苦手?」
望春はてへへ、と笑いながら頷いた。
「一応、基本はわかるけど応用問題とかだされたら全然わかんない。90%は無理かなー。先生、鬼っ」
後半は桐島先生に聞こえないように喋る。いつもならノートだけとってボーっとしているのだが……。今日は小テストがある。
「よかったら、私が教えてあげるわよ。予習済みだし、つまづきやすいところはわかっているつもり」
「本当? 教えてくれるなら助かるよ!」
望春は嬉しそうに自分の机を優華の元に寄せた。優華が見たところ、彼は公式の内容は理解しているようだ。少し複雑になるとわからなくなるらしい。
●因数分解について2
展開 (x + a)(x + b) = x2 + ax + bx +ab
因数分解 x^2 + ax + bx +ab = (x + a)(x + b)
【例題】下記を因数分解せよ。
(3)x^2+7x+12
(4)x^2+7x+10
望春は(3)で混乱しているようだ。
「えっと……。真ん中の数字はaとbを足したものなんだよな」
「そうね。でも、今の段階なら一番右の数字に注目するのもいいと思うわ。右端はaとbをかけたものだから、12が何かける何か考えてみればいいのよ」
「そっか、なるほど……」
数学に慣れた人なら、もっとスマートな方法のほうが好ましいのだろうが……。数学が苦手な人間には、解ける楽しみから教えたほうが良いだろう……と、優華は判断した。
「1×12、2×6、3×4……あとはこの逆」
「そうね。この3つの掛け算のうち、足して7になるのは?」
「あっ。3×4!」
「正解。その調子で(4)も解いてみて」
「うん。なんか、行けそうな気がするよ!」
満面の笑顔で言われると、くすぐったい気持ちになる。望春は気持ちのいい生徒だった。90点越えはともかく、補習になることはなさそうだ。
「獅子尾さんの教え方、わかりやすいね。どうやって勉強しているの?」
「私? そうね……こういうノートを作ってる」
優華は授業用とは別のノートを取り出すと、ぱらぱらとめくって見せた。参考書のように、すっきりと内容がまとまっている。
「うわ。すごい……頭いい人のノートだこれ」
「ふふ。ありがとう」
「俺、いつも中間や期末は平均スレスレだもんな。小テストは悪くないんだけどさ」
「それ、基礎はわかっているっていうことよ。なんならテスト前、一緒に勉強してみるかしら? 私の部屋で良ければね」
「……!」
お、女の子の部屋に、そんなに簡単に行っていいのか? いや、彼女は俺ひとりを誘ったわけじゃないだろうし……。すごく行ってみたい、が、すぐに返事をしてもいいのだろうか。
「あ、あのさあ!」
「なあに、花巌さん」
「アメ食べる? 教えてもらったお礼!」
照れ隠しで渡したアメ。優華はありがとう、と笑って受け取ってくれた。
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担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月16日
参加申し込みの期限
2013年05月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月23日 11時00分
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