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【バレンタイン】フェアリィテイルとチョコレート!
【バレンタイン】彼女の思い
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毛先が赤味がかった銀色の髪を揺らし、
フィーナ・シレンツィオ
はシーサイドタウンへ向かっていた。
「くっそ……準備してたら遅くなっちまった……」
途中までは車で送ってもらったけれど待ち合わせの場所にまで車を入れる訳にはいかないし、何よりできるだけ自分の足で向かいたかったからだ。
バレンタインは自分には関係ないと思っていたけれど、数日前にテレビから流れてきたバレンタインの特集番組で日本では親愛の証としてでなく、日頃の感謝を込めてチョコを渡す習慣があると知ってフィーナは何度も付き合ってもらってる
千鳥 雅人
に、何か贈るにはいい機会だと思い付いたのだ。
「……せっかくだから、何か手作りして渡したいよな」
まずは何を作るかだと、手作りチョコレートの本を眺める。本格的な物は料理を苦手とする自分が今から練習しても上手く作れるかはわからないし、かといって見た目もいい物が作りたいと思ってしまうのは乙女心というものだ。
「チョコファッジ……」
作り方は簡単で、見た目もころんとしていて可愛らしい。これならばと思いメイド達がハラハラしながら見守る中、なんとか作り上げたのが昨夜の話。そしてそれを大事に鞄に仕舞って、雅人の元に向かっているのが今だ。
授業が午前で終わるからと、午後に約束を取り付けたのはいいけれど誘った自分が遅刻しているのでは格好が付かないし、何より相手が怒って帰ってはいないだろうかと急に心配になってしまって、フィーナは歩く速度を上げた。
半ば走っている状態に近かったが、待ち合わせ場所に雅人の姿を見つけてほっとすると共に乱れた髪を手早く直してから声を掛けた。
「悪い、待たせちまったな」
「あ、フィーナちゃん! 大丈夫だよ、そんなに待ってないし、ここから見る景色がいつもとちょっと違ってて楽しかったしね!」
言われて見れば、シーサイドタウンはバレンタイン真っ只中といった感じで街中がデコレーションされた風になっていて眺めているだけで楽しくなってくるほど。
「そっか、それならいいんだけどな。それより、急な約束なのに守ってくれてありがとな」
「ううん、楽しそうなイベントいっぱいやってるみたいだし、俺も気になってたからこちらこそだよー」
にこにこと笑ってくれる雅人にフィーナの顔が綻ぶ。キャットロードの方に向かって歩きながら、どうして誘ったのかをフィーナが話し出す。
「今日ってバレンタインデーだろ? ちょうどこの近くの雑貨屋でイベントやってるみたいだから、それを一緒に行かないかって事で誘ったんだ」
「うんうん、どんなイベントなのかな?」
「チョコレートやお菓子のラッピングを教えてくれるんだ。友達や家族へ贈るにも少し飾りっ気あった方が楽しいし、もらう方も嬉しいものがあるからな」
「へえぇ~、チョコのラッピングなんてしてるんだね!」
確かにラッピングは贈り物の顔となるものだから、見栄えがいいに越したことはないだろう。お店の人に包んでもらうのも素敵だけれど、自分で包むというのはなんだかそれだけで特別な贈り物になる気がすると雅人が微笑んで、はたと歩みを止めた。
「あ、それなら俺何も持ってきてないから……ちょっと待ってて!」
「あ、ああ。構わねえけど」
キャットロードの入り口すぐにあるショップに雅人が入っていくのをフィーナが見送って5分程すると、手にショップの紙袋を提げて雅人が戻ってくる。
「お待たせ、色々あってちょっと迷っちゃったよー」
「いや、気にするな。あたしも待たせちまったしな」
お互い様だねと笑う雅人に、そうだなと返して目当ての雑貨店へ向かった。バレンタイン当日ということもあって、そこそこの賑わいをみせている店内へと入ると早速ラッピング用品を選ぶことにした。
市販のままでも可愛いパッケージのチョコレートだけれど、どんな感じにしようかと雅人が悩みながら真剣にラッピング用品を眺めている横で、フィーナもまた自作のチョコファッジをどんな風にラッピングしようかと真剣に悩んでいた。
「フィーナちゃんはどんな風にするー?」
「うーん……落ち着いた感じかな」
散々悩んだけれど、雅人は三毛猫柄の包装紙を発見して猫っぽい包装にしてみようと思い付き、それに会う様なボックスやリボンと飾りを、フィーネはチョコファッジを入れる為の背面に麻布の柄が入った透明な袋と、中身が見える窓付きのバッグ風ギフトボックス、それからストロベリーピンクのリボンを店内用の小さな籠へと入れていく。
なんとか選び抜いたラッピング用品をレジでお会計をして、赤ずきんの姿をした店員に案内されるまま店内の隅に用意されたスペースへと向かった。そこには鋏やペン、テープや定規等が置かれていて自由に使って下さいと可愛くデコレーションされたカードに書かれている。
「包み方や、形の作り方が分からない時は遠慮せずに聞いて下さいね」
赤ずきんのフードを揺らし、お姉さんがラッピングの仕方を簡単にまとめたペーパーを渡してくれる。それを見ながら、時にアレンジを入れたりお姉さんに声を掛けて質問したりと2人は慣れないながらも手を動かしていた。
「お菓子を作るのは結構よくやってるけど、そういえば包装を真剣にやった事ってあんまり無いかも……」
キャラメル包みと呼ばれるラッピング方法でチョコレートを入れたボックスをラインを入れながら包んでいた雅人が何気なく呟くと、
「あたしは作るのも包むのもほとんどやったことないからな」
と、透明なキャンディシートに包んだチョコファッジをペーパークッションを敷いた透明な袋に入れ、口の部分をリボンで縛っていたフィーナが答える。それからリボンをくるんとさせたいのだと言えば、すぐにお姉さんが鋏の背を使って扱くようにするのだと教えてくれた。
「でも、こうやって出来上がってくると結構楽しいもんだな」
「そうだね、僕も楽しいよ」
結んだリボンを猫耳っぽく見立てて形を整える雅人が頷いて笑う。その笑顔を何故か少し眩しく感じながら、フィーナもギフトボックスにペーパークッションとチョコファッジを入れた袋を入れて整えていく。最後にボックス部分にリボンを巻いて綺麗なリボン結びにして完成となった。
「すごいね、シンプルだけどとっても綺麗でフィーナちゃんらしいよ!」
「チドリのも猫っぽい包装すごく可愛いと思うぞ」
雅人に褒められ、少し照れながらフィーナが立ち上がる。赤ずきんのお姉さん達に見送られて、雅人とフィーナは雑貨店を後にした。
「ラッピングにも色々なやり方があるんだね~、一緒にラッピングできてよかったよ」
「そりゃよかった、あたしも楽しかったぜ」
ゆっくりと甘い匂いの漂う街を歩いて、シーサイドタウン駅前まで来るとフィーナが意を決した様に雅人へと先程ラッピングしたチョコレートを差し出す。
「チ、チドリ! ええと……その……あたし……慣れないなりに菓子を作ってきてみたんだけど……見た目悪いし味もアレかもしれねぇけど、その……もらってくれる……か?」
「わあ、いいの? 嬉しいな……あ、そうだ! このチョコレートをフィーナちゃんにプレゼントだよ」
最初から今日のお礼にと思って買ったチョコレートだったけど、と雅人がフィーナが差し出したチョコを受け取ると、フィーナの手に雅人のラッピングしたチョコを渡す。
「あ、ありがと……!」
「うん、それじゃまた学校でね! 今日も楽しかったよ、いつもありがとね~!」
ぶんぶんと手を振って駅の中へと消えていく雅人をフィーナは立ち尽くしたまま見送った。手の中のチョコレートを大事そうに鞄にしまい、どうやって帰ろうかとぼんやりと考える。
「歩くかな……」
緊張していたのか、フィーナが少し肩の力を抜いて取り留めのないことを考えながら歩き出した。取り合えず渡せた事が嬉しかった、それからどうしてモノひとつ贈るのにあんなに緊張してしまったのか。
「……そもそも、なんで手作りしたんだっけか? あたしが作るよりちゃんとしたもの贈った方が喜ばれるだろうに……」
寝子ヶ浜海岸の近くを歩いていたフィーナが、ふと足を止める。
「……あれ? いや、まさかそんな……」
海から吹いてくる風は冷たいはずなのに、フィーナは体温が上昇するのを感じて思わず鞄を抱きしめてしまう。
「マジか……?」
寒い冬の日、心に灯ったその感情の名をフィーナは自覚する事となったのだった。
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担当ゲームマスター
加持蜜子
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
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NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
76人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月19日
参加申し込みの期限
2016年09月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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